管理業務主任者試験 2016年 問1
2016年 問1
民法・区分所有法等
被保佐人の行為の取消し被保佐人が所有するマンションの一住戸甲(以下、本問において「甲」という。)の売却に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものの組合せはどれか。被保佐人が保佐人の同意を得ることなく甲を売却した場合、当該売買契約を取り消すことができる者は、被保佐人に限られている。保佐人の請求により、家庭裁判所が被保佐人のために甲の売却について当該保佐人に代理権を付与する旨の審判をするには、被保佐人の同意がなければならない。被保佐人が、保佐人の同意を得ることなく甲を売却した場合、相手方が被保佐人に対し、1箇月以上の期間を定めて、保佐人の追認を得るべき旨の催告をしたときは、相手方がその期間内に追認を得た旨の通知を受けなくても、その行為を保佐人が追認したものとみなされる。被保佐人が甲を売却する際に、自らが行為能力者であることを信じさせるため、被保佐人であることを黙秘していたことが、他の言動などと相まって、相手方を誤信させ、又は誤信を強めたものと認められる場合には、被保佐人はその行為を取り消すことができない。
正解を見る
正解: 1 — ア・ウ
被保佐人が保佐人の同意を得ずにした行為の効力を問う問題である。取消権者は制限行為能力者本人に限られず、その代理人や同意をすることができる者である保佐人も含まれるから、取り消すことができる者が被保佐人に限られるとするアは誤りである。また、相手方が被保佐人に対し1か月以上の期間を定めて保佐人の追認を得るべき旨の催告をした場合において、その期間内に追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為は取り消したものとみなされるから、追認したものとみなすとするウも誤りである。イとエはいずれも正しく、誤っている組合せはア・ウで肢1が正解である。