不当景品類及び不当表示防止法
不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)は、事業者が消費者を誘引するために行う不当な景品類の提供や不当な表示を規制することで、消費者が自主的に合理的な選択ができるよう環境を整備し、公正な競争を確保することを目的とします。消費者の「誤認」と「不当な誘引」を防止するのが核心です。不動産業界では公正競争規約により詳細な表示ルールが定められています。
景品表示法第2条(定義規定:景品類、表示の定義)景品表示法第4条(不当な表示の禁止:優良誤認、有利誤認)景品表示法第5条(景品類の制限:最高額等)
重要度: 重要
要点
不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)は、事業者が消費者を誘引するために行う不当な景品類の提供や不当な表示を規制することで、消費者が自主的に合理的な選択ができるよう環境を整備し、公正な競争を確保することを目的とします。消費者の「誤認」と「不当な誘引」を防止するのが核心です。不動産業界では公正競争規約により詳細な表示ルールが定められています。
体系における位置づけ
税・その他科目は、宅建試験において宅建業法、民法に次ぐ重要分野です。この科目には、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、住宅瑕疵担保履行法、個人情報保護法などが含まれます。各法律は独立していますが、消費者保護という共通の目的を持ち、実務上も関連性が高いです。5点免除対象科目として確実に得点したい分野です。
ルールの詳細
・優良誤認表示の禁止:商品の品質、規格等について実際より著しく優良と誤認させる表示を禁止します。不動産では物件の構造、設備等の過大表示が該当します。
・有利誤認表示の禁止:価格、取引条件等について実際より著しく有利と誤認させる表示を禁止します。値引き広告の虚偽表示等が該当します。
・景品類の制限:取引に付随して提供する景品は、経済産業省令で定める額(取引価格により最大10万円)を超えてはなりません。
・不動産公正競争規約:不動産広告における面積、距離、所要時間、環境等の表示基準を詳細に定めています。
・駅・バス停の表示:現に利用できるもの以外は「予定」等の明示が必要で、運行主体の公表があることが条件です。
・新築の表示:建築後1年以内で、かつ居住の用に供されていない物件のみ「新築」と表示できます。
・面積表示:専有面積は壁芯か内法か明示し、延床面積との区別を明確にする必要があります。
例外
・公正競争規約の適用除外:規約で特段の定めがない事項については、一般原則に従います。
・事実の単なる伝達:客観的事実を伝えるだけの表示は、誤認を生じさせない限り規制対象外です。
・景品類の例外:業務用として提供する物品、通常の取引慣行として提供する軽微な景品は制限対象外です。
比較・対照
景品表示法は全業種に適用される一般法で、宅建業法は特別法です。不動産広告では両法の規制が重なりますが、公正競争規約が具体的基準を定めています。優良誤認は「品質」、有利誤認は「価格・条件」に関する誤認です。
記憶テクニック
・「新築は1年以内、未居住の両方満たす」→「新築1年未居住」で覚える
・「徒歩は80m1分、道路沿い」→「はちまる道」で覚える
・「景品は10万が上限」→「じゅうまん景品」で覚える
事例で確認
「不当景品類及び不当表示防止法」はこう問われる
宅建業者Aが、建築後2年が経過した一戸建て住宅の広告において「新築」と表示した。当該物件は建築後一度も居住の用に供されたことがない。この表示は景品表示法上、適法か。 この表示は景品表示法上、適法といえるか。
結論:不適法。建築後1年を超える物件は「新築」と表示できない。
不動産の表示に関する公正競争規約によれば、「新築」の表示ができるのは建築後1年以内の物件に限られます。本件では建築後2年が経過しているため、たとえ未居住であっても「新築」と表示することはできません。これは優良誤認表示に該当するおそれがあります。
押さえる:「新築」表示には建築後1年以内という期間制限がある。未居住だけでは不十分。
宅建業者Bが、駅から徒歩10分の物件について「駅徒歩10分」と広告表示した。実際には、信号待ち等を考慮せず直線距離で計算した場合の時間である。この表示は適法か。 この表示は景品表示法上、適法か。
結論:直線距離による計算は不適法。道路距離で計算する必要がある。
不動産公正競争規約では、所要時間は通常の歩行速度(分速80m)で計算し、信号待ち等は考慮しないことが認められています。ただし、直線距離ではなく実際の道路距離で計算する必要があります。直線距離で計算した場合は実際より短く表示することになり、優良誤認表示の可能性があります。
押さえる:所要時間は道路距離を分速80mで計算。直線距離は不可。
試験での狙われ方
出題傾向と対策
| 出題頻度 | 毎年複数回出題 |
|---|---|
| 出題実績 | 過去 37 年で 39 回・37 年分・最新 2025 年 |
| 重要度 | A:最重要。5点免除対象科目の核心で、条文も平易なため確実に得点すべき。 |
| 解き方のコツ | 公正競争規約の主要な数値(新築1年、徒歩分速80m、景品上限10万円等)を確実に暗記し、過去問パターンを反復練習することで確実に得点できます。 |
よく問われるパターン
- 不動産公正競争規約の具体的基準(新築、駅からの距離、面積表示等)の正誤判定
- 優良誤認表示・有利誤認表示の概念に関する事例判定
- 景品類の制限額に関する数値問題
- 表示の適否を問う組み合わせ問題
理解度チェック
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解説の理解を確認する自己テスト。詳しい解説はアプリで。
Q1【2025年 問47】宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。
解答: 正解:3
物件の近くに新設される予定の駅等又はバスの停留所については、当該路線の運行主体が公表していれば、現に利用できるものではなくても新設予定時期を明示して表示することができる。
【解説】解説 したがって正しい記述は[3]です。
Q2【2024年 問47】宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。
解答: 正解:4
居住の用に供されたことはないが建築後1年以上経過した一戸建て住宅について、新築である旨を表示することはできない。
【解説】解説 したがって正しい記述は[4]です。
よくある質問
不当景品類及び不当表示防止法について
宅建の「不当景品類及び不当表示防止法」とは何ですか?
不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)は、事業者が消費者を誘引するために行う不当な景品類の提供や不当な表示を規制することで、消費者が自主的に合理的な選択ができるよう環境を整備し、公正な競争を確保することを目的とします。消費者の「誤認」と「不当な誘引」を防止するのが核心です。不動産業界では公正競争規約により詳細な表示ルールが定められています。
「不当景品類及び不当表示防止法」は宅建でよく出ますか?
本試験では過去 37 年間で 39 回、37 年分で出題されています。出題傾向は「毎年複数回出題」です。
不当景品類及び不当表示防止法は、消費者庁長官が所管する法律である。
○正解。景品表示法は消費者庁長官が所管し、消費者庁が事務を担当しています。
建築後1年以内であれば、一度居住の用に供された物件でも「新築」と表示できる。
×不正解。新築表示には「建築後1年以内」かつ「未居住」の両方を満たす必要があります。居住歴があれば新築表示はできません。
不動産の表示に関する公正競争規約は、景品表示法に基づく公正競争規約として認定されている。
○正解。不動産公正競争規約は、景品表示法10条に基づき、公正取引委員会の認定を受けた公正競争規約です。
「不当景品類及び不当表示防止法」の覚え方は?
「新築は1年以内、未居住の両方満たす」→「新築1年未居住」で覚える
・「徒歩は80m1分、道路沿い」→「はちまる道」で覚える
・「景品は10万が上限」→「じゅうまん景品」で覚える
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