マンション管理士試験 2019年 問4
2019年 問4
民法・区分所有法等
売渡請求と賃貸人たる地位の移転Aは、Bの所有する専有部分について、Bから賃借し、敷金を差し入れた 上で、引渡しを受けてその使用を始めたが、Bが敷地利用権を有していなかったこ とから、専有部分の収去を請求する権利を有するCが、Bに区分所有権を時価で売 り渡すべきことを請求する通知(この問いにおいて「本件通知」という。)を行っ た。この場合における次の記述のうち、民法及び区分所有法の規定並びに判例によ れば、誤っているものはどれか。
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正解: 1 — 本件通知の後に、AがCの承諾を得てDに対して賃借権を譲渡したときに は、敷金に関するAの権利義務関係はDに承継される。
敷地利用権を有しない区分所有者に対する売渡請求と、これに伴う賃貸借関係の処理を問う問題である。売渡請求権は形成権であり、通知が到達した時点で相手方の承諾がなくても時価による売買契約が成立する。所有権が移転すれば賃貸人たる地位も移転するが、賃借人に賃料を請求するには所有権移転登記を要し、既に発生している延滞賃料債権は債権譲渡がなければ当然には移転しない。これに対して、賃借権が譲渡された場合、旧賃借人が差し入れた敷金に関する権利義務関係は特段の事情がない限り新賃借人に承継されない。よって承継されるとする1が誤りである。