マンション管理士試験 2021年 問12

2021年 問12
民法・区分所有法等
詐欺・強迫による取消し

甲マンション 203 号室を所有するAは、Bとの間で、同室をBに売却する旨の契約(この問いにおいて「本件売買契約」という。)を結んだ。本件売買契約の代金は同室の時価をかなり下回るものであった。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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正解: 2Aが第三者Cの詐欺によって本件売買契約をする意思表示をしていた場合には、Bがその事実を知っていたか、知ることができたときに限り、Aは詐欺を理由として自己の意思表示を取り消すことができる。

詐欺・強迫による意思表示の取消しについて、相手方による場合と第三者による場合の違いを問う問題である。民法は、相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合には、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り取消しができると定めており(96条2項)、肢2はこの規定どおりであるから正しい。これに対し、強迫については同様の制限はなく、第三者による強迫であっても相手方の善意・無過失を問わず取り消すことができる。また、詐欺・強迫のいずれについても、表意者に過失があったことを取消しの障害とする規定は存在しない。代金が時価をかなり下回るという事情は、取消しの可否そのものには影響しない。