平成28年(2016)本試験

28

8つの規制(組合せ問題)過去問

この問題の全体像

この問題は、宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限(手付金額、保全措置、損害賠償額の制限等)に関する理解を問うものです。未完成物件と完成物件の違い、保全措置のタイミング、そして解除時の倍返しルールが正解の鍵です。

平成28年28
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間でマンション(代金4,000万円)の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものの組合せはどれか。 ア Aは、建築工事完了前のマンションの売買契約を締結する際に、Bから手付金200万円を受領し、さらに建築工事中に200万円を中間金として受領した後、当該手付金と中間金について法第41条に定める保全措置を講じた。 イ Aは、建築工事完了後のマンションの売買契約を締結する際に、法第41条の2に定める保全措置を講じることなくBから手付金400万円を受領した。 ウ Aは、建築工事完了前のマンションの売買契約を締結する際に、Bから手付金500万円を受領したが、Bに当該手付金500万円を償還して、契約を一方的に解除した。 エ Aは、建築工事完了後のマンションの売買契約を締結する際に、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の予定額を1,000万円とする特約を定めた。
  • 1ア、ウ
  • 2イ、ウ
  • 3ア、イ、エ
  • 4ア、ウ、エ

この問題の詳しい解説

POINT
この問題のポイント
この問題は、宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限(手付金額、保全措置、損害賠償額の制限等)に関する理解を問うものです。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
この問題は、宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限(手付金額、保全措置、損害賠償額の制限等)に関する理解を問うものです。未完成物件と…
03
知識背景
宅建業者が自ら売主となる場合、買主が弱い立場にあるため、手付金の額の制限、損害賠償額の制限、手付金等の保全措置など、業者の行為を制限…
04
覚え方
未完成は「5・10・20」、完成は「10・10・20」。保全は「未5・完10」、解除は「倍返し」、賠償は「2割まで」。
05
試験のコツ
保全措置が必要な金額計算問題 ・「超える」と「以下」の判定をひっかける問題 ・売主による解除の可否と手付金倍額償還の有無
06
実務での見え方
分譲マンションの販売広告を見た際、手付金がいくら設定されているか、また「保全措置」が講じられているかを確認することで、安心して契約で…
07
よくある間違い
{"mistake":"「代金の10%以下」の場合に保全措置が必要だと誤解する。","why_wrong":"未完成物件の5%ルール…
02深度分析
要約
この問題は、宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限(手付金額、保全措置、損害賠償額の制限等)に関する理解を問うものです。未完成物件と完成物件の違い、保全措置のタイミング、そして解除時の倍返しルールが正解の鍵です。
法的根拠
宅地建物取引業法第41条(手付金等の保全措置)宅地建物取引業法第41条の2(手付金等の保全措置)宅地建物取引業法第38条(損害賠償の予定等の制限)宅地建物取引業法第41条第1項(手付による解除)
論理の流れ
まず、各選択肢の行為が8種制限に反するか判定します。アは未完成物件で保全措置を「受領後」に講じているため違反です。イは完成物件で手付金が代金の10%以下なので保全措置不要であり適法です。ウは売主が一方的に解除する際、手付金の倍額を償還していないため違反です。エは損害賠償額が代金の2割を超えているため違反です。よって違反する組合せはア・ウ・エとなります。
重要な区別
未完成物件(5%または1000万円超で保全必要)と完成物件(10%または1000万円超で保全必要)の違い、および「超える」と「以下」の判定基準。
各選択肢のポイント
  • 解説 したがって違反する行為の組合せは「ア、。
  • 参照元(https://takken-siken.com/kakomon/2016/28.html)および既存解析に基づき、この記述は正しいものとして扱う。
  • ア・ウ・エが宅建業法違反。
  • ア・ウ・エが宅建業法違反。
03知識背景
テーマ概要
宅建業者が自ら売主となる場合、買主が弱い立場にあるため、手付金の額の制限、損害賠償額の制限、手付金等の保全措置など、業者の行為を制限する8つの規定が設けられています。これらは「8種制限」と呼ばれ、宅建業法の重要な柱の一つです。
歴史的背景
宅建業者による不当な勧誘や契約締結から消費者を保護するため、業法制定当初から設けられた規定です。その後、不動産取引の複雑化や消費者被害の実態に合わせて、保全措置の対象範囲や手付解除の要件等が細かく整備されてきました。
関連法令
民法第557条(手付)宅地建物取引業法第39条(手付金等の額の制限)宅地建物取引業法第40条(クーリング・オフ)
体系的位置づけ
宅建業法における「業務上の規制」の核心部分であり、特に「自ら売主となる場合」の特別ルールとして、毎年のように出題される最重要分野です。
前提知識
「未完成物件」と「完成物件」の違い、手付金と中間金の区別、代金の20%という数値基準、および「保全措置」が必要となるタイミング(受領前)についての理解が必要です。
04記憶テクニック
語呂合わせ
未完成は「5・10・20」、完成は「10・10・20」。保全は「未5・完10」、解除は「倍返し」、賠償は「2割まで」。
ビジュアル描写
工事中の物件は危険なので5%でブレーキ(保全)。完成した物件は少し緩く10%でブレーキ。どちらも手付金は20%の壁がある。
重要公式
手付金上限=代金×20%\n未完成保全=代金×5%または1000万円\n完成保全=代金×10%または1000万円
関連連想
「未」は「5」の画数に似ている。「完」は「10」で完璧。損害賠償は「2」割で「に」っこり。
比較表
未完成物件:保全は5%または1000万円超。手付は20%まで。\n完成物件:保全は10%または1000万円超。手付は20%まで。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題
重要度
A:最重要。8種制限は宅建業法の得点源であり、落とせない分野です。
出題パターン
  • 保全措置が必要な金額計算問題
  • 「超える」と「以下」の判定をひっかける問題
  • 売主による解除の可否と手付金倍額償還の有無
解法・消去法
明らかに数値がおかしい選択肢(例:手付が30%など)を先に消去します。また、「保全措置を講じた」が「受領後」の場合は即座に違反と判断できます。
時間戦略
計算問題は単純なので、パーセンテージ計算を即座に行い、該当するかどうかを素早く判断することで時間を節約できます。
06実務応用
実務シナリオ
分譲マンションの販売広告を見た際、手付金がいくら設定されているか、また「保全措置」が講じられているかを確認することで、安心して契約できるか判断できます。
実務への影響
この法律があるため、デベロッパーが倒産しても、買主は手付金や中間金が保証される仕組みが整っており、不動産取引の安全性が高まっています。
ケーススタディ
デベロッパーが資金繰りに困り工事が中断した場合、保全措置が講じられていれば、買主は預けた手付金を返金請求できますが、講じられていないと返金されないリスクがあります。
業界関連性
不動産仲介業者や販売業者にとって、契約書作成や金額設定において最も頻繁に参照する実務的な規定です。
ニュース連動
近年、未完成物件の欠陥やデベロッパーの倒産に関するニュースがあった際、この保全措置の有無が消費者保護の鍵として報じられることがあります。
07よくある間違い
「代金の10%以下」の場合に保全措置が必要だと誤解する。
なぜ間違えるか:未完成物件の5%ルールと混同しているか、「以下」と「超える」の意味を取り違えているため。
売主が一方的に契約解除する際、手付金を返せばよいと考える。
なぜ間違えるか:民法の原則(手付解除)と混同しており、宅建業者の自ら売主となる場合の特則(倍返し)を忘れているため。
保全措置を「受領後」に講じてもよいと判断する。
なぜ間違えるか:保全措置の目的は、金銭を受領する時点で買主の債権を守ることにあるため、受領前に行う必要があることを理解していない。
解説は、まだ続きます
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