令和元年(2019)本試験
問26
名義貸し・無免許事業過去問
この問題の全体像
本問は宅地建物取引業法における「宅建業の定義」「免許の必要性」「名義貸し禁止」の基礎概念を問う問題。特に、宅建業者の従業者が独立して宅建業を営む場合の免許必要性が正解のポイントとなる。
宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1宅地建物取引業者は、自己の名義をもって、他人に、宅地建物取引業を営む旨の表示をさせてはならないが、宅地建物取引業を営む目的をもってする広告をさせることはできる。
- 2宅地建物取引業とは、宅地又は建物の売買等をする行為で業として行うものをいうが、建物の一部の売買の代理を業として行う行為は、宅地建物取引業に当たらない。
- 3宅地建物取引業の免許を受けていない者が営む宅地建物取引業の取引に、宅地建物取引業者が代理又は媒介として関与していれば、当該取引は無免許事業に当たらない。
- 4宅地建物取引業者の従業者が、当該宅地建物取引業者とは別に自己のために免許なく宅地建物取引業を営むことは、無免許事業に当たる。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
本問は宅地建物取引業法における「宅建業の定義」「免許の必要性」「名義貸し禁止」の基礎概念を問う問題。
この問題は、5 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
本問は宅地建物取引業法における「宅建業の定義」「免許の必要性」「名義貸し禁止」の基礎概念を問う問題。特に、宅建業者の従業者が独立して…
03
知識背景
宅地建物取引業法の冒頭に位置する「宅建業の定義」と「免許制度」は、法全体の基礎となる概念。宅建業とは宅地・建物の売買・交換・賃貸等を…
04
覚え方
「従業者は従属、独立は免許」—従業者はあくまで従属的地位、独立して業を営むなら自分の免許が必要と覚える。名義貸しは「表示も広告もダメ…
05
試験のコツ
宅建業に該当するか否かの判定
・免許が必要な主体の判定
・名義貸し禁止の範囲
06
実務での見え方
宅建業者に勤務する営業担当者が、副業として独自に不動産仲介を行うケース。この場合、勤務先の免許とは別に自己の免許が必要。無免許で行え…
02深度分析
要約
本問は宅地建物取引業法における「宅建業の定義」「免許の必要性」「名義貸し禁止」の基礎概念を問う問題。特に、宅建業者の従業者が独立して宅建業を営む場合の免許必要性が正解のポイントとなる。
法的根拠
宅建業法第2条(宅地建物取引業の定義)宅建業法第3条(免許の必要性)宅建業法第12条(名義貸し禁止)宅建業法第47条(無免許事業に対する罰則)
論理の流れ
まず宅建業法第2条で宅建業の定義を確認し、建物の一部も「建物」に含まれることを理解する。次に第3条で免許の必要性を確認し、従業者が独立して業を営む場合は自身の免許が必要となる。名義貸し禁止(第12条)は表示・広告ともに禁止される。無免許業者の取引に宅建業者が関与しても無免許事業性は消滅しない。これらを総合し、選択肢4が正解となる。
重要な区別
最も重要な区別は「従業者としての地位」と「独立した宅建業者としての地位」の違い。従業者であっても自己のために業を営むなら独自の免許が必要。
各選択肢のポイント
- 宅建業法第12条は名義貸しを全面禁止しており、表示だけでなく広告も含まれる。「営む旨の表示」と「広告」を区別する根拠はない。
- 宅建業法第2条において「建物」には建物の一部も含まれる。したがって建物の一部の売買の代理も宅建業に該当する。
- 無免許業者が行う取引は、宅建業者が関与しても無免許事業であることに変わりはない。宅建業者が関与することで免許不要にはならない。
- 従業者という地位は特定の宅建業者との関係であり、独立して業を営むには自己の免許が必要。無免許で営めば無免許事業に該当する。
03知識背景
テーマ概要
宅地建物取引業法の冒頭に位置する「宅建業の定義」と「免許制度」は、法全体の基礎となる概念。宅建業とは宅地・建物の売買・交換・賃貸等を業として行うものを指し、業として行うには国土交通大臣又は都道府県知事の免許が必要となる。
歴史的背景
宅建業法は1952年に制定され、消費者保護と取引の適正化を目的とする。免許制度は当初から存在し、無免許営業への罰則規定とともに法の根幹をなす。名義貸し禁止規定も免許制度の実効性を確保するため設けられた。
関連法令
宅建業法第2条(定義)宅建業法第3条(免許の必要性)宅建業法第12条(名義貸しの禁止)宅建業法第48条(無免許営業の罰則)
体系的位置づけ
宅建試験の「業法」分野の基礎的論点。毎年何らかの形で出題される最重要テーマの一つで、他分野への理解にも直結する。
前提知識
「業として行う」の意義(反復継続性、営利目的)、「宅地・建物」の定義、免許の種類(国土交通大臣免許・都道府県知事免許)、名義貸し禁止の趣旨を理解しておく必要がある。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「従業者は従属、独立は免許」—従業者はあくまで従属的地位、独立して業を営むなら自分の免許が必要と覚える。名義貸しは「表示も広告もダメ」で一言で記憶。
ビジュアル描写
宅建業者Aの従業者Bがいる。BがAの業務として行う→免許不要。Bが自分で独立して業を営む→B自身の免許必要。この「二つの顔」をイメージ図で理解。
重要公式
従業者+独立営業=自己の免許必要、名義貸し=全面禁止、建物の一部=建物に含む
関連連想
「名義貸し」は自分の顔を他人に貸すようなもの→表示も広告も全てNGと連想。従業者の「独立」は独立開業と結びつけて記憶。
比較表
【従業者】特定業者に従属・免許不要【独立業者】自己責任で営業・免許必要【名義貸し】他人に名義使用させる・表示も広告も禁止
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題される基礎論点。宅建業の定義・免許の必要性は頻出テーマ。
重要度
A:最重要。業法全体の基礎となる概念であり、確実に得点すべき。
出題パターン
- 宅建業に該当するか否かの判定
- 免許が必要な主体の判定
- 名義貸し禁止の範囲
解法・消去法
「建物の一部」は建物に含む→選択肢2は即×。名義貸しは全面禁止→選択肢1は即×。無免許業者の取引は宅建業者関与でも無免許→選択肢3は×。消去法で4に到達。
時間戦略
基礎的論点なので1分以内で解答を目指す。定義条文を正確に覚えていれば即答可能。迷ったら条文に立ち返る。
06実務応用
実務シナリオ
宅建業者に勤務する営業担当者が、副業として独自に不動産仲介を行うケース。この場合、勤務先の免許とは別に自己の免許が必要。無免許で行えば無免許事業として処罰の対象となる。
実務への影響
実務では、従業者が独立開業する際の免許取得手続きや、名義貸しに該当しないかの確認が重要。違反は業務停止や免許取消の対象となる。
ケーススタディ
A社の従業者Bが、A社とは別に友人Cの不動産売買を仲介し報酬を受け取った。Bは自身の免許を持っていなかったため、無免許事業として罰せられた。従業者としての地位は免許の代用にならない。
業界関連性
不動産業界では従業者の独立開業が多く、免許取得の必要性は実務上極めて重要。名義貸し禁止も業界の健全性維持に不可欠。
ニュース連動
近年、サラリーマン副業の解説が進む中、宅建従業者が副業で不動産業を行う際の免許必要性が注目されている。
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