宅建コーチ法令上の制限平成9年22
平成9年(1997)本試験

22知事の許可は「支障がないと認める場合」に与える裁量処分であり、要件を満たせば必ず与える権利ではない点。

法令上の制限土地区画整理法過去問

この問題の全体像

土地区画整理法における施行地区内の建築制限の期間、許可基準、および違反建築物に対する措置について問う問題。特に許可の裁量性と違反者以外への除却命令の可否がポイント。

平成9年22法令上の制限
土地区画整理事業(国土交通大臣が施行するものを除く。)の施行地区内における建築行為等の制限に関する次の記述のうち、土地区画整理法の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、地方自治法に基づく指定都市等の特例については考慮しないものとする。
  • 1土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業にあっては、事業の完成による解散についての認可の公告の日までは、施行地区内における建築物の新築について都道府県知事等の許可を受けなければならない。
  • 2都道府県知事等は、建築行為等の許可をしようとするときに、土地区画整理審議会の意見を聞かなければならないことがある。
  • 3階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造建築物の改築については、都道府県知事等は、必ず建築行為等の許可をしなければならない。
  • 4建築行為等の制限に違反して都道府県知事等の許可を受けずに建築物を新築した者から当該建築物を購入した者は、都道府県知事等から当該建築物の除却を命じられることがある。

この問題の詳しい解説

POINT
この問題のポイント
知事の許可は「支障がないと認める場合」に与える裁量処分であり、要件を満たせば必ず与える権利ではない点。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
土地区画整理法における施行地区内の建築制限の期間、許可基準、および違反建築物に対する措置について問う問題。特に許可の裁量性と違反者以…
03
知識背景
土地区画整理事業は、道路や公園などの公共施設を整備しつつ宅地の利用増進を図る事業である。工事中は換地処分が行われるまで土地の形状や権…
04
覚え方
「土整の許可、知事は聞ける(意見聴取)、除却は買主にも(所有者等)」
05
試験のコツ
制限期間の終期 ・許可の「ことができる」と「しなければならない」の違い ・除却命令の相手方
06
実務での見え方
区画整理事業中の土地を購入して建物を建築しようとする際、事前に施行者や知事に許可が必要か確認する実務。
07
よくある間違い
{"mistake":"違反建築物を購入した者は保護されると考える。","why_wrong":"民法の善意取得のような保護は、行政…
02深度分析
要約
土地区画整理法における施行地区内の建築制限の期間、許可基準、および違反建築物に対する措置について問う問題。特に許可の裁量性と違反者以外への除却命令の可否がポイント。
法的根拠
土地区画整理法第76条(建築等の制限)土地区画整理法第77条(許可の基準等)土地区画整理法第78条(監督処分)
論理の流れ
選択肢1は組合事業の制限期間が「事業完成認可公告」までであるのに対し「解散認可」としている点で誤り。選択肢2と3は知事の権限が「許可することができる」であるのに対し「許可しなければならない」としている義務規定の誤り。選択肢4は違反建築物の所有者等に対する除却命令が可能であるとする第78条の規定に合致し正解。
重要な区別
知事の許可は「支障がないと認める場合」に与える裁量処分であり、要件を満たせば必ず与える権利ではない点。
各選択肢のポイント
  • 組合施行の場合、制限は事業完成の認可公告の日までであり、解散認可の日ではない。
  • 知事は土地区画整理審議会の意見を聴くことができるが、聴かなければならないわけではない。
  • 軽微な改築であっても許可は裁量処分であり、必ず許可しなければならないわけではない。
  • 違反建築物の除却命令は、建築主だけでなく、その後の所有者や占有者にも行うことができる。
03知識背景
テーマ概要
土地区画整理事業は、道路や公園などの公共施設を整備しつつ宅地の利用増進を図る事業である。工事中は換地処分が行われるまで土地の形状や権利が不安定なため、無秩序な建築を制限し、事業の円滑な遂行を図る必要がある。
歴史的背景
戦後の復興や都市化に伴い、無秩序な市街地拡大を防ぎ、秩序ある市街地を形成するために建築制限の仕組みが整備された。
関連法令
土地区画整理法都市計画法建築基準法
体系的位置づけ
権利関係(法令制限)の中の「土地区画整理法」分野。宅地造成等規制法や都市計画法と並び、開発行為に関する重要な規制の一つ。
前提知識
換地処分の概念、仮換地の指定、施行者(個人・組合・都道府県等)の種類、建築許可制度の基本的な流れ。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「土整の許可、知事は聞ける(意見聴取)、除却は買主にも(所有者等)」
ビジュアル描写
工事中の現場に「許可なく建築禁止」の看板。知事が許可証を出すイメージ。違反建物を買った人にも「取り壊せ」と命令が届く図。
重要公式
制限期間=認可公告の日。許可基準=支障がない場合。除却対象=建築主・所有者・占有者。
関連連想
違反建物を買っても「無効」にはならないが「除却」されるリスクがあると連想。
比較表
個人施行:認可公告まで。組合施行:認可公告まで。知事許可:軽微なものでも裁量。除却命令:違反者以外の所有者にも。
05試験テクニック
出題頻度
2-3年に1回程度出題される頻出論点。
重要度
A:最重要。建築制限と違反への措置は頻出。
出題パターン
  • 制限期間の終期
  • 許可の「ことができる」と「しなければならない」の違い
  • 除却命令の相手方
解法・消去法
「必ず許可する」「意見を聴かなければならない」などの強い表現は、行政法の裁量権の観点から誤りである可能性が高い。
時間戦略
条文の正確な記憶が必要なため、迷ったら「義務規定(しなければならない)」でないかを疑う。
06実務応用
実務シナリオ
区画整理事業中の土地を購入して建物を建築しようとする際、事前に施行者や知事に許可が必要か確認する実務。
実務への影響
許可なく建築すると、工事中止や建物除却命令が出るため、多大な経済的損失を被るリスクがある。
ケーススタディ
事業地区内で中古住宅を購入したが、それが無許可建築物だったため、購入後に行政から除却命令が出た事例。
業界関連性
不動産取引において、物件が土地区画整理地区内にあるかどうかの重要な調査事項。
ニュース連動
再開発事業や防災街区整備事業など、都市整備ニュースに関連する知識。
07よくある間違い
違反建築物を購入した者は保護されると考える。
なぜ間違えるか:民法の善意取得のような保護は、行政法上の是正命令(除却)まで免れさせるものではないと誤解している。
軽微な建築(2階建て以下等)は許可が不要と考える。
なぜ間違えるか:建築基準法の確認申請の免除と混同している。
解散認可の日まで制限が続くと勘違いする。
なぜ間違えるか:事業の完了と法人格の消滅を混同している。
解説は、まだ続きます
背景知識・覚え方・引っかけ対策・実務での見え方まで。無料体験で、この1問をとことん深掘りできます。
無料体験で続きを読む →
関連過去問

同じ論点で出題されたほかの問

論点「土地区画整理法」で出題された過去問。出題パターンの幅を確認できます。

論点ページへ →
さあ、はじめよう
この問を、アプリで記録する
無料で体験を始める →