平成9年(1997)本試験
問30従業者名簿は「各事務所ごと」に備え付ける必要があり、保存期間は「最終記載日から10年間(または退職後5年間)」である点。
従業者名簿過去問
この問題の全体像
宅建業法に基づく従業者名簿の記載事項、保存期間、備付け場所、および閲覧義務に関する正誤判定問題です。
宅地建物取引業者の従業者名簿に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
- 1従業者名簿に、従業者の氏名及び主たる職務内容を記載したが、宅地建物取引士であるか否かの別は記載しなかった。
- 2従業者名簿を、最終の記載をした日から5年間保存し、その後直ちに廃棄した。
- 3従業者名簿を、それぞれの事務所ごとに作成して備え付け、主たる事務所に一括して備え付けることはしなかった。
- 4取引の関係者から従業者名簿の閲覧を求められたが、宅地建物取引業法第45条に規定する秘密を守る義務を理由に、この申出を断った。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
従業者名簿は「各事務所ごと」に備え付ける必要があり、保存期間は「最終記載日から10年間(または退職後5年間)」である点。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
宅建業法に基づく従業者名簿の記載事項、保存期間、備付け場所、および閲覧義務に関する正誤判定問題です。
03
知識背景
従業者名簿制度は、宅建業者がその事務所ごとに従業者の氏名等を記載した名簿を備え付け、取引の関係者に閲覧させることを義務付ける制度であ…
04
覚え方
名簿は10年、退職は5年。場所は各店、閲覧は関係者にOK。宅建士の別も忘れずに。
05
試験のコツ
保存期間の誤り(5年と10年の混同)
・閲覧拒否の可否(秘密保持義務との関係)
・記載事項の漏れ(宅建士免許証番号や有効期限など)
06
実務での見え方
顧客から「担当者が本当に宅建士なのか確認したい」と言われた場合、従業者名簿を提示することで法令に基づく説明を行い、信頼を得ることがで…
07
よくある間違い
{"mistake":"保存期間を「5年」と覚えている。","why_wrong":"業務上の帳簿(5年)と混同しているため。","…
02深度分析
要約
宅建業法に基づく従業者名簿の記載事項、保存期間、備付け場所、および閲覧義務に関する正誤判定問題です。
法的根拠
宅地建物取引業法第48条(従業者名簿)宅地建物取引業法第48条の2(従業者名簿の閲覧)宅地建物取引業法施行規則第17条(従業者名簿の記載事項等)
論理の流れ
選択肢1は宅建士の別が必須記載事項であるため違反。選択肢2は保存期間が最終記載日から5年では不足しており、10年(または退職後5年)必要であるため違反。選択肢3は各事務所ごとの備付けが義務であり、一括備付けの否定は法規定に合致するため正解。選択肢4は取引関係者には閲覧義務があるため拒否は違反。
重要な区別
従業者名簿は「各事務所ごと」に備え付ける必要があり、保存期間は「最終記載日から10年間(または退職後5年間)」である点。
各選択肢のポイント
- 宅建士であるか否かの別は必須の記載事項であるため、これを欠くのは違反となる。
- 保存期間は最終の記載をした日から10年間(または退職の日から5年間)であるため、5年で廃棄は違反。
- 従業者名簿はそれぞれの事務所ごとに作成し備え付ける必要があり、主たる事務所への一括は不要。
- 取引の関係者から請求があった場合、正当な理由なく閲覧を拒むことはできない。
03知識背景
テーマ概要
従業者名簿制度は、宅建業者がその事務所ごとに従業者の氏名等を記載した名簿を備え付け、取引の関係者に閲覧させることを義務付ける制度であり、業務の適正化と消費者保護を目的としています。
歴史的背景
宅建業法制定当初から存在する制度で、誰が宅建業務に従事しているかを明確にし、無免許者による業務の防止や責任の所在を明らかにするために設けられました。
関連法令
宅地建物取引業法第48条宅地建物取引業法第48条の2宅地建物取引業法施行規則第17条宅地建物取引業法第50条(監督処分)
体系的位置づけ
宅建試験の「宅建業法」科目における「業務上の規制」分野に位置づけられ、事務所管理に関する基本的な重要事項です。
前提知識
「事務所」の定義(主たる事務所と従たる事務所)、「取引の関係者」の範囲、および他の法定帳簿(業務上の帳簿等)との保存期間の違いを理解している必要があります。
04記憶テクニック
語呂合わせ
名簿は10年、退職は5年。場所は各店、閲覧は関係者にOK。宅建士の別も忘れずに。
ビジュアル描写
各支店のカウンターの下に「従業者名簿」のバインダーが必ず置いてあるイメージ。本社にまとめて置くのはNG。
重要公式
保存期間=10年(最終記載日)or 5年(退職日)。必須記載=氏名+住所+生年月日+宅建士の別。
関連連想
「名簿」=「名刺」の束。名刺は各営業所にある。10年もつ名刺は長い。
比較表
従業者名簿:最終記載日から10年(退職後5年)、各事務所備付。業務上の帳簿:取引完了日から5年、各事務所備付。共通して取引関係者への閲覧義務あり。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題。頻出論点の一つ。
重要度
A:最重要。基本事項であり、必ず正解したい分野。
出題パターン
- 保存期間の誤り(5年と10年の混同)
- 閲覧拒否の可否(秘密保持義務との関係)
- 記載事項の漏れ(宅建士免許証番号や有効期限など)
解法・消去法
「閲覧を断った」はほぼ×。「5年で廃棄」は×(10年が正解)。「主たる事務所に一括」は×。
時間戦略
数字(5年、10年)と場所(各事務所)を即座に確認し、迷わず解答する。
06実務応用
実務シナリオ
顧客から「担当者が本当に宅建士なのか確認したい」と言われた場合、従業者名簿を提示することで法令に基づく説明を行い、信頼を得ることができる。
実務への影響
従業者名簿の不備は監督処分(指示、業務停止等)の対象となるため、事務所管理において最も基本的なコンプライアンス要件となる。
ケーススタディ
無免許者が宅建士として業務を行っていた事案で、従業者名簿への記載不備が発覚し、業者としての信用失墜と行政処分を受けた例。
業界関連性
不動産取引の透明性を担保するための最低限の仕組みとして、業界全体で徹底されている。
ニュース連動
悪質な宅建業者による無免許業務の摘発ニュースなどで、名簿の不備が指摘されることがある。
07よくある間違い
保存期間を「5年」と覚えている。
なぜ間違えるか:業務上の帳簿(5年)と混同しているため。
正しい理解:「名簿は長く10年」と覚える。
閲覧請求を断れる場合があると考える。
なぜ間違えるか:個人情報保護を優先して考えてしまうため。
正しい理解:「取引関係者=お客様」と考え、お客様には見せるものと覚える。
本社で一元管理できると考える。
なぜ間違えるか:効率化を考えてしまうため。
正しい理解:「各事務所」の文字をキーワードとして覚える。
次に読む
関連ページ
さあ、はじめよう
この問を、アプリで記録する