平成22年(2010)本試験

46

住宅金融支援機構過去問

この問題の全体像

住宅金融支援機構の証券化支援事業(買取型、いわゆるフラット35)に関する正誤判定問題です。中古住宅の対象可否、取扱金融機関の範囲、金利の仕組み、MBSによる資金調達という4つの論点から、制度の正確な理解を問います。

平成22年46
独立行政法人住宅金融支援機構(以下この問において「機構」という。)が行う証券化支援事業(買取型)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 1証券化支援事業(買取型)において、機構による買取りの対象となる貸付債権には、中古住宅の購入のための貸付債権も含まれる。
  • 2証券化支援事業(買取型)において、銀行、保険会社、農業協同組合、信用金庫、信用組合などが貸し付けた住宅ローンの債権を買い取ることができる。
  • 3証券化支援事業(買取型)の住宅ローン金利は全期間固定金利が適用され、どの取扱金融機関に申し込んでも必ず同一の金利になる。
  • 4証券化支援事業(買取型)において、機構は買い取った住宅ローン債権を担保としてMBS(資産担保証券)を発行することにより、債券市場(投資家)から資金を調達している。

この問題の詳しい解説

POINT
この問題のポイント
住宅金融支援機構の証券化支援事業(買取型、いわゆるフラット35)に関する正誤判定問題です。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
住宅金融支援機構の証券化支援事業(買取型、いわゆるフラット35)に関する正誤判定問題です。中古住宅の対象可否、取扱金融機関の範囲、金…
03
知識背景
証券化支援事業(買取型)は、民間金融機関が長期固定金利で融資した住宅ローン債権を機構が買い取り、機構がMBSを発行して投資家から資金…
04
覚え方
フラット35は「固定」だけど「店」によって「金利」変わる。中古もOK、MBSで資金調達。
05
試験のコツ
買取型と保証型の違い ・対象となる住宅や借入人の要件 ・金利タイプや返済期間の特性
06
実務での見え方
不動産購入の相談時に、顧客が「フラット35はどこで借りても金利が同じですか?」と尋ねた場合、金融機関によって適用金利が異なるため、複…
07
よくある間違い
{"mistake":"フラット35はどの金融機関で借りても金利が同じだと勘違いする。","why_wrong":"「機構が支援して…
02深度分析
要約
住宅金融支援機構の証券化支援事業(買取型、いわゆるフラット35)に関する正誤判定問題です。中古住宅の対象可否、取扱金融機関の範囲、金利の仕組み、MBSによる資金調達という4つの論点から、制度の正確な理解を問います。
法的根拠
独立行政法人住宅金融支援機構法第13条独立行政法人住宅金融支援機構法施行令第2条機構業務方法書第20条
論理の流れ
選択肢1は中古住宅も対象となるため正しい。選択肢2は銀行や信用金庫等幅広い金融機関が含まれるため正しい。選択肢4は買い取った債権を担保にMBSを発行し資金調達する仕組みを正しく説明している。選択肢3は、金利が全期間固定である点は正しいが、取扱金融機関ごとに適用金利(貸出金利)が異なる点が誤りであるため、これが正解となる。
重要な区別
フラット35の金利は「全期間固定金利」であるが、金融機関ごとに「適用金利」が異なるという点が最大の判断ポイントです。
各選択肢のポイント
  • 中古住宅の購入資金も、所定の技術基準を満たせば買取対象となるため正しい記述です。
  • 銀行だけでなく、保険会社、農協、信用金庫、信用組合等の幅広い金融機関が対象です。
  • 全期間固定金利ですが、金融機関ごとに貸出金利(適用金利)が異なるため誤りです。
  • 買い取った債権を担保にMBS(資産担保証券)を発行して資金調達する仕組みです。
03知識背景
テーマ概要
証券化支援事業(買取型)は、民間金融機関が長期固定金利で融資した住宅ローン債権を機構が買い取り、機構がMBSを発行して投資家から資金を調達する仕組みです。これにより、民間金融機関には長期固定金利住宅ローンの供給力が強化されます。
歴史的背景
2007年に旧住宅金融公庫の直接融資業務が廃止され、民間主導への移行に伴い創設されました。公庫の役割が直接融資から証券化による支援へとシフトした歴史的な経緯があります。
関連法令
独立行政法人住宅金融支援機構法資産の流動化に関する法律民法
体系的位置づけ
宅建試験の「宅建業法」以外の法令科目(税法・その他の法令)における重要な出題分野であり、特に住宅ローン制度の仕組み理解が問われます。
前提知識
証券化(資産担保証券)の基本的な仕組み、長期固定金利の意義、および旧住宅金融公庫と現在の機構の違いについての理解が必要です。
04記憶テクニック
語呂合わせ
フラット35は「固定」だけど「店」によって「金利」変わる。中古もOK、MBSで資金調達。
ビジュアル描写
借り手→金融機関→(債権譲渡)→機構→(MBS発行)→投資家、という資金の流れをイメージしてください。金融機関は窓口となり、機構が裏で資金を回しています。
重要公式
フラット35 = 証券化支援事業(買取型) = 全期間固定金利 = 適用金利は金融機関ごとに異なる
関連連想
「フラット」という言葉から「平らな一定の金利」を連想し、「35」から長期固定を連想しますが、「店ごとに違う」という例外をセットで覚えます。
比較表
【買取型】機構が債権を買い取る(フラット35)。【保証型】機構が債務保証をする(フラット35 with 財形)。買取型は債権が機構に移転し、保証型は移転しない。
05試験テクニック
出題頻度
2-3年に1回
重要度
A:最重要、住宅ローン制度は不動産取引に不可欠なため頻出
出題パターン
  • 買取型と保証型の違い
  • 対象となる住宅や借入人の要件
  • 金利タイプや返済期間の特性
解法・消去法
「全ての金融機関で同一の金利」という絶対的な表現や、「新築住宅のみ」といった限定表現があれば、誤りである可能性が高いと判断します。
時間戦略
フラット35の特徴(固定金利、中古可、MBS)を知っていれば即答できるため、知識問題として素早く解答し時間を節約します。
06実務応用
実務シナリオ
不動産購入の相談時に、顧客が「フラット35はどこで借りても金利が同じですか?」と尋ねた場合、金融機関によって適用金利が異なるため、複数の金融機関を比較検討するようアドバイスする場面で活用されます。
実務への影響
この制度により、民間金融機関ではリスクが高く供給が難しかった長期固定金利ローンが普及し、住宅購入者の資金計画が立てやすくなりました。
ケーススタディ
ある顧客が中古住宅を購入する際、フラット35を利用しようと考えました。宅建士は、その物件が耐震基準を満たしていればフラット35の対象となり、かつ取扱金融機関によって金利が異なることを説明し、最も有利な条件の金融機関を探すよう助言しました。
業界関連性
不動産仲介業務において、顧客の資金計画立案をサポートする上で不可欠な知識です。
ニュース連動
日銀の金融政策変更による金利上昇懸念がある中、リスクヘッジとしての全期間固定金利型(フラット35)の関心が高まっています。
07よくある間違い
フラット35はどの金融機関で借りても金利が同じだと勘違いする。
なぜ間違えるか:「機構が支援している=国が決めた金利」という思い込みから、金融機関ごとの金利設定の自由度を見落とすため。
証券化支援事業(買取型)を、旧公庫のような直接融資だと混同する。
なぜ間違えるか:機構が関わっている点や長期固定金利という点が似ているため、資金の流れ(誰が貸しているか)を正確に理解していないと混乱する。
中古住宅はフラット35の対象外だと誤解する。
なぜ間違えるか:新築住宅向けのイメージが強く、中古住宅でも技術基準を満たせば利用できるという知識が欠如しているため。
解説は、まだ続きます
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