平成30年(2018)本試験
問46
住宅金融支援機構過去問
この問題の全体像
この問題は、独立行政法人住宅金融支援機構(機構)の業務範囲、特に証券化支援事業における貸付債権の譲受け対象の範囲について問うものです。核心は、機構が住宅本体だけでなく、それに付随する土地や借地権の取得資金に関する債権も譲受けの対象としているか否かの正誤判定です。
独立行政法人住宅金融支援機構(以下この問において「機構」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1機構は、住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権の譲受けを業務として行っているが、当該住宅の建設又は購入に付随する土地又は借地権の取得に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権については、譲受けの対象としていない。 機構は、金融機関による住宅資金の供給を支援するため、金融機関が貸し付けた住宅ローンについて、住宅融資保険を引き受けている。 機構は、証券化支援事業(買取型)において、MBS(資産担保証券)を発行することにより、債券市場(投資家)から資金を調達している。 機構は、高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する住宅とすることを主たる目的とする住宅の改良(高齢者が自ら居住する住宅について行うものに限る。)に必要な資金の貸付けを業務として行っている。
- 2機構は、住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権の譲受けを業務として行っているが、当該住宅の建設又は購入に付随する土地又は借地権の取得に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権については、譲受けの対象としていない。
- 3機構は、金融機関による住宅資金の供給を支援するため、金融機関が貸し付けた住宅ローンについて、住宅融資保険を引き受けている。
- 4機構は、証券化支援事業(買取型)において、MBS(資産担保証券)を発行することにより、債券市場(投資家)から資金を調達している。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
この問題は、独立行政法人住宅金融支援機構(機構)の業務範囲、特に証券化支援事業における貸付債権の譲受け対象の範囲について問うものです。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
この問題は、独立行政法人住宅金融支援機構(機構)の業務範囲、特に証券化支援事業における貸付債権の譲受け対象の範囲について問うものです…
03
知識背景
住宅金融支援機構は、民間金融機関による住宅ローンの供給を支援するために設立された独立行政法人です。主な業務として、証券化支援事業(フ…
04
覚え方
「機構は家も地も買う(かう)」=機構は住宅だけでなく土地も買い取る。
05
試験のコツ
証券化支援事業の買取対象の範囲(土地含むか)
・直接融資の対象者(高齢者、災害被災者、子育て世帯等)
・住宅融資保険の仕組み
06
実務での見え方
顧客が土地付注文住宅を建てる際、金融機関がフラット35を利用する場合、土地部分と建物部分の両方のローンが機構に買い取られる可能性があ…
07
よくある間違い
{"mistake":"「住宅」=「建物」のみと捉え、土地を除外してしまう。","why_wrong":"文字通り「住宅」を建てるに…
02深度分析
要約
この問題は、独立行政法人住宅金融支援機構(機構)の業務範囲、特に証券化支援事業における貸付債権の譲受け対象の範囲について問うものです。核心は、機構が住宅本体だけでなく、それに付随する土地や借地権の取得資金に関する債権も譲受けの対象としているか否かの正誤判定です。
法的根拠
独立行政法人住宅金融支援機構法第13条(証券化支援事業)独立行政法人住宅金融支援機構法第21条(住宅融資保険)独立行政法人住宅金融支援機構法第17条(貸付け業務)
論理の流れ
まず、機構の証券化支援事業(買取型)における貸付債権の譲受けの範囲を確認します。機構法第13条では、住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る債権だけでなく、「当該住宅の建設又は購入に付随する土地又は借地権の取得に必要な資金」に係る債権も含まれると規定されています。選択肢1は「土地又は借地権...譲受けの対象としていない」と述べており、この条文に反するため誤りとなります。他の選択肢はいずれも機構の正しい業務内容を記述しています。
重要な区別
「住宅の建設・購入」と「それに付随する土地・借地権の取得」はセットで譲受けの対象となるか否かという点。
各選択肢のポイント
- 機構は、住宅建設・購入に付随する土地・借地権の取得資金も譲受けの対象としているため誤り。
- 機構は、金融機関の貸付債権の信用リスクを軽減するため、住宅融資保険を引き受けているため正しい。
- 証券化支援事業(買取型)では、買い取った債権を担保にMBSを発行し資金調達を行っているため正しい。
- 高齢者が自ら居住する住宅の改良を行う場合、機構から資金の貸付けを受けることができるため正しい。
03知識背景
テーマ概要
住宅金融支援機構は、民間金融機関による住宅ローンの供給を支援するために設立された独立行政法人です。主な業務として、証券化支援事業(フラット35等)による住宅ローン債権の買い取りや保証(保険)、および特定の者(高齢者、災害被災者等)に対する直接融資を行っています。
歴史的背景
2007年に住宅金融公庫が廃止され、その業務を承継する形で設立されました。公庫時代の直接融資機能は縮小され、民間金融機関を通じた市場間接支援(証券化)へと役割がシフトしました。
関連法令
独立行政法人住宅金融支援機構法民法(抵当権等の担保物権)宅地建物取引業法(宅建業者が媒介する融資関連)
体系的位置づけ
宅建試験の「宅建業に関する法令」以外の法令(税法その他)分野における重要な出題範囲であり、特に住宅ローンに関する制度の理解が問われます。
前提知識
証券化の仕組み(ローン債権を証券化して投資家に売る)、MBS(資産担保証券)の意味、住宅融資保険(信用保証)の役割、フラット35などの代表的な商品名を知っていることが必要です。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「機構は家も地も買う(かう)」=機構は住宅だけでなく土地も買い取る。
ビジュアル描写
機構が真ん中にいて、左から金融機関からローン(家+土地)を買い取り、右で投資家に証券(MBS)を売るイメージ図。
重要公式
証券化支援事業=買取型+保証型。買取型の対象=住宅+付随する土地。
関連連想
「フラット35」を思い浮かべる。フラット35は土地+建物のローン。これを機構が買い取る。
比較表
【買取型】債権を機構が買い取る。対象:住宅+土地。【保証型】債権は金融機関のまま、機構が保険をかける。【直接融資】機構が直接貸す。対象:高齢者、災害被災者等。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題
重要度
A:最重要。機構法は頻出かつ実務でも関連が深いため。
出題パターン
- 証券化支援事業の買取対象の範囲(土地含むか)
- 直接融資の対象者(高齢者、災害被災者、子育て世帯等)
- 住宅融資保険の仕組み
解法・消去法
「土地は対象外」「借地権は対象外」という記述があれば、即座に誤りと判断できることが多い。
時間戦略
知識問題なので「土地も含む」を知っていれば即答可能。5秒以内で判断したい。
06実務応用
実務シナリオ
顧客が土地付注文住宅を建てる際、金融機関がフラット35を利用する場合、土地部分と建物部分の両方のローンが機構に買い取られる可能性があることを不動産業者が説明する場面。
実務への影響
民間金融機関が長期固定金利のローンを提供可能にする基盤となっており、住宅購入者の資金計画の選択肢を広げている。
ケーススタディ
熊本地震被災者向けの復興住宅資金貸付など、災害時に機構が直接融資を行う具体例。
業界関連性
不動産仲介業者にとって、顧客の資金調達手段(フラット35等)の理解は営業活動に必須。
ニュース連動
金利上昇局面におけるフラット35の利用動向や、省エネリフォーム促進のための融資制度との関連。
07よくある間違い
「住宅」=「建物」のみと捉え、土地を除外してしまう。
なぜ間違えるか:文字通り「住宅」を建てるには土地が必要であり、法でも付随する土地と明記されているため。
正しい理解:「住宅=建物+土地」とセットで覚える。「家も地も」の語呂合わせで対策。
証券化支援事業(買取型)と直接融資を混同する。
なぜ間違えるか:どちらも機構の業務だが、資金の流れと対象者が全く異なるため。
正しい理解:「支援(間接)」と「融資(直接)」を区別する。直接融資は対象が限られている(高齢者等)。
機構が発行する証券を「国債」や「株」と勘違いする。
なぜ間違えるか:機構は独立行政法人であり、発行するのはMBS(資産担保証券)という特定の金融商品。
正しい理解:MBS(エムビーエス)=不動産担保証券と用語を正確に覚える。
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