令和2年(2020)本試験
問218
法令上の制限建築基準法過去問
この問題の全体像
建築基準法における道路に突き出して建築できる建築物、用途制限、容積率算定、日影規制の4論点から正誤を判断する問題。老人ホームの共用部分の床面積不算入が正しい記述。
建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1公衆便所及び巡査派出所については、特定行政庁の許可を得ないで、道路に突き出して建築することができる。
- 2近隣商業地域内において、客席の部分の床面積の合計が200㎡以上の映画館は建築することができない。
- 3建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、老人ホームの共用の廊下又は階段の用に供する部分の床面積は、算入しないものとされている。
- 4日影による中高層の建築物の高さの制限に係る日影時間の測定は、夏至日の真太陽時の午前8時から午後4時までの間について行われる。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
建築基準法における道路に突き出して建築できる建築物、用途制限、容積率算定、日影規制の4論点から正誤を判断する問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
建築基準法における道路に突き出して建築できる建築物、用途制限、容積率算定、日影規制の4論点から正誤を判断する問題。老人ホームの共用部…
03
知識背景
建築基準法は建築物の敷地・構造・設備・用途に関する最低基準を定める法律。道路境界線からの建築制限、用途地域ごとの建築可能用途、容積率…
04
覚え方
「老人ホームの廊下階段は延べ面積に入れない」→「老廊階は延べない」と覚える。冬至日は「冬至の日影を測る」で季節を記憶。
05
試験のコツ
不算入対象の組合せ正誤判定
・用途制限の地域別建築可否
・日影規制の測定条件の正誤
06
実務での見え方
マンション開発案件で容積率を計算する際、共用廊下・階段を不算入とすることで有効面積を最大化できる。開発利益に直結する重要知識。
07
よくある間違い
{"mistake":"日影規制の測定日を夏至日と冬至日で混同する。","why_wrong":"夏至は日が長いので日影が短く、規制…
02深度分析
要約
建築基準法における道路に突き出して建築できる建築物、用途制限、容積率算定、日影規制の4論点から正誤を判断する問題。老人ホームの共用部分の床面積不算入が正しい記述。
法的根拠
建築基準法第44条建築基準法第48条建築基準法施行令第2条第1項第5号建築基準法第56条の2
論理の流れ
選択肢1は第44条但書で許可が必要とされるため誤り。選択肢2は近隣商業地域で映画館は建築可能なため誤り。選択肢3は施行令第2条で老人ホームの共用廊下等は延べ面積不算入と明記されており正しい。選択肢4は冬至日に行うべきところ夏至日となっており誤り。消去法でも3に帰着。
重要な区別
容積率算定における延べ面積への算入・不算入の区別。老人ホーム、共同住宅などの共用部分は不算入とされる例外規定の正確な理解が鍵。
各選択肢のポイント
- 第44条但書により、公衆便所等も特定行政庁の許可が必要。「許可を得ないで」が誤り。
- 近隣商業地域では映画館は建築可能。200㎡以上の映画館を制限するのは第一種・第二種住居地域等。
- 施行令第2条第1項第5号で老人ホームの共用廊下・階段は延べ面積不算入と明記。正しい記述。
- 日影規制は冬至日の真太陽時午前8時から午後4時。夏至日ではなく冬至日が正しい。
03知識背景
テーマ概要
建築基準法は建築物の敷地・構造・設備・用途に関する最低基準を定める法律。道路境界線からの建築制限、用途地域ごとの建築可能用途、容積率・建ぺい率の算定、日影規制などが主要論点。
歴史的背景
1950年制定。都市の過密化に伴い、日影規制は1970年に追加。高齢社会の進展で老人ホーム等の不算入規定が整備され、福祉施設の建築促進を図る。
関連法令
建築基準法第44条(道路内建築制限)建築基準法第48条(用途制限)建築基準法施行令第2条(延べ面積の定義)建築基準法第56条の2(日影規制)
体系的位置づけ
法令科目の建築基準法分野。用途制限、容積率算定、日影規制は毎年どこかで出題される重要論点。暗記事項が多い分野。
前提知識
用途地域の種類と特徴、容積率と建ぺい率の概念、延べ面積と床面積の定義、真太陌時と標準時の違い、冬至と夏至の日照時間の違いを理解しておく必要がある。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「老人ホームの廊下階段は延べ面積に入れない」→「老廊階は延べない」と覚える。冬至日は「冬至の日影を測る」で季節を記憶。
ビジュアル描写
老人ホームの平面図をイメージ。居室は延べ面積に含むが、共用の廊下や階段は斜線で塗りつぶして「除外」と視覚化。
重要公式
日影規制=冬至日・真太陽時・8時〜16時。道路突出許可=特定行政庁の許可必須。
関連連想
冬至は一年で最も日が短く日影が長くなる日。だから日影規制の測定日に選ばれていると連想。
比較表
延べ面積不算入:共同住宅の共用廊下・階段、老人ホームの共用部分。算入:専有部分、事務室、管理室。例外と原則を区別。
05試験テクニック
出題頻度
用途制限、容積率算定、日影規制は毎年どこかで出題。延べ面積不算入は2-3年に1回の頻度。
重要度
A:最重要。建築基準法は暗記事項が多く、条文レベルの正確な知識が問われるため確実に得点したい。
出題パターン
- 不算入対象の組合せ正誤判定
- 用途制限の地域別建築可否
- 日影規制の測定条件の正誤
解法・消去法
「許可なしで道路に突出」は原則不可と疑う。「夏至」は日影規制と結びつかないと判断。用途制限は地域と用途の組合せ表を想起。
時間戦略
条文知識で即答できる問題。迷ったら消去法で1分以内に決着。夏至・冬至の混同など単純ミスに注意。
06実務応用
実務シナリオ
マンション開発案件で容積率を計算する際、共用廊下・階段を不算入とすることで有効面積を最大化できる。開発利益に直結する重要知識。
実務への影響
容積率算定の例外規定を理解していると、設計段階で延べ面積を抑え、より多くの居室を確保できる。建築確認申請の実務で必須。
ケーススタディ
老人ホーム建設プロジェクトで、共用廊下を延べ面積不算入とすることで、容積率制限内で入居定員を20%増加させた事例がある。
業界関連性
不動産開発、建築設計、都市計画の実務で日常的に使用する知識。容積率は物件価値に直結する。
ニュース連動
都市部の高齢者施設不足が社会問題化。容積率優遇措置との関連で報道されることが増えている。
07よくある間違い
日影規制の測定日を夏至日と冬至日で混同する。
なぜ間違えるか:夏至は日が長いので日影が短く、規制として意味をなさないことを理解していない。
正しい理解:「冬至の日影を測る」と暗記。夏至は逆の季節と意識する。
道路突出について許可不要と判断する。
なぜ間違えるか:公衆便所等は例外的に突出可能と覚えているが、許可が必要な条件を見落とす。
正しい理解:「例外には必ず条件がある」と意識。許可の有無を確認する習慣をつける。
近隣商業地域の用途制限を過度に厳しく覚える。
なぜ間違えるか:住居系地域の制限と混同し、商業系地域でも厳しい制限があると誤解する。
正しい理解:用途地域を住居・商業・工業の3系統に分類し、商業系は緩やかと整理。
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