令和3年(2021)本試験
問141
専任宅建士の設置義務過去問
この問題の全体像
宅地建物取引士の配置義務に関する問題。案内所における専任宅建士の配置要件、欠員時の措置、未成年者の専任宅建士資格について、宅建業法の規定を正確に理解しているかを問う。
宅地建物取引士に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- 1宅地建物取引業者Aは、一団の宅地建物の分譲をするため設置した案内所には、契約を締結することなく、かつ、契約の申込みを受けることがないときでも、1名以上の専任の宅地建物取引士を置かなければならない。
- 2宅地建物取引業者Bは、その主たる事務所に従事する唯一の専任の宅地建物取引士が退職したときは、2週間以内に、宅地建物取引業法第31条の3第1項の規定に適合させるため必要な措置を執らなければならない。
- 3宅地建物取引業者Cが、20戸の一団の分譲建物の売買契約の申込みのみを受ける案内所甲を設置した場合、売買契約の締結は事務所乙で行うとしても、甲にも専任の宅地建物取引士を置かなければならない。
- 4法人である宅地建物取引業者D社の従業者であり、宅地建物取引業に係る営業に関し成年者と同一の行為能力を有する18歳未満の宅地建物取引士Eは、D社の役員であるときを除き、D社の専任の宅地建物取引士となることができない。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
宅地建物取引士の配置義務に関する問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
宅地建物取引士の配置義務に関する問題。案内所における専任宅建士の配置要件、欠員時の措置、未成年者の専任宅建士資格について、宅建業法の…
03
知識背景
宅建業法における専任宅建士の配置義務は、事務所ごとに定められている。主たる事務所、その他の事務所、案内所等それぞれに要件が異なる。案…
04
覚え方
案内所は「契約か申込み」で覚える。「あんない(案内)だけじゃ入れない、けいやく(契約)かもうしこみ(申込み)が必要」
05
試験のコツ
案内所の配置義務の有無を問う問題
・欠員時の措置期間を問う問題
・未成年者の専任宅建士資格を問う問題
06
実務での見え方
不動産会社がモデルルームや現地案内所を開設する際、契約締結や申込み受領を行うかにより宅建士の配置を判断。コスト削減のため、案内のみの…
07
よくある間違い
{"mistake":"案内所には常に専任宅建士の配置が必要だと誤解する。","why_wrong":"案内所の性質を過度に重視し、…
02深度分析
要約
宅地建物取引士の配置義務に関する問題。案内所における専任宅建士の配置要件、欠員時の措置、未成年者の専任宅建士資格について、宅建業法の規定を正確に理解しているかを問う。
法的根拠
宅建業法第31条の2第1項宅建業法第31条の3第1項宅建業法第31条の3第2項宅建業法第18条第4項
論理の流れ
まず各選択肢の状況を宅建業法の条文に照らし合わせる。選択肢1は案内所の配置義務を問うが、法31条の2第1項は「契約の締結又は申込みの受領」を行う場合に限定している。契約も申込みも行わない案内所には配置義務がない。選択肢2は欠員時の2週間以内の措置義務で正しい。選択肢3は申込みを受ける案内所の配置義務で正しい。選択肢4は未成年者の専任宅建士資格で正しい。
重要な区別
案内所に専任宅建士が必要なのは「契約締結」または「申込みの受領」を行う場合に限られる。単なる案内のみでは配置義務なし。
各選択肢のポイント
- 誤り。契約締結も申込みの受領も行わない案内所には、専任宅建士の配置義務はない。
- 正しい。法31条の3第2項により、欠員時は2週間以内に必要な措置を執る義務がある。
- 正しい。申込みの受領を行う案内所には専任宅建士の配置が必要(法31条の2第1項)。
- 正しい。未成年者は役員でないと専任宅建士になれない(法31条の3第1項、法18条4項)。
03知識背景
テーマ概要
宅建業法における専任宅建士の配置義務は、事務所ごとに定められている。主たる事務所、その他の事務所、案内所等それぞれに要件が異なる。案内所等は契約締結や申込み受領を行う場合のみ配置義務が生じる点が重要。
歴史的背景
専任宅建士制度は取引の適正化を図るため設けられた。2004年の改正で事務所ごとの配置基準が明確化され、欠員時の措置期間も規定された。未成年者の取扱いは民法改正(成年年齢引き下げ)との関係でも重要。
関連法令
宅建業法第31条の2宅建業法第31条の3宅建業法第18条民法第4条
体系的位置づけ
宅建業法の「営業保証と取引士」分野の核心。事務所管理と宅建士の配置義務は頻出論点で、実務上も極めて重要。
前提知識
事務所の種類(主たる事務所、その他の事務所、案内所等)の区別、専任宅建士の定義、未成年者の行為能力、欠員時の措置期間の理解が必要。
04記憶テクニック
語呂合わせ
案内所は「契約か申込み」で覚える。「あんない(案内)だけじゃ入れない、けいやく(契約)かもうしこみ(申込み)が必要」
ビジュアル描写
案内所のイメージ:入り口に「契約・申込み」の看板がある場合のみ宅建士が立つ。看板なし=宅建士なし。
重要公式
案内所配置=契約締結+申込み受領(いずれか)/欠員措置=2週間以内
関連連想
「案内所」は単なる「案内」だけでは宅建士不要。「本気(契約・申込み)」のときだけ必要。
比較表
主たる事務所:常時配置必須/その他事務所:常時配置必須/案内所等:契約締結or申込み受領時のみ配置必須/欠員措置期間:2週間以内
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題される頻出論点。専任宅建士の配置義務は宅建試験の基本的事項。
重要度
A:最重要。事務所管理と宅建士配置は実務の基礎であり、試験でも確実に得点すべき分野。
出題パターン
- 案内所の配置義務の有無を問う問題
- 欠員時の措置期間を問う問題
- 未成年者の専任宅建士資格を問う問題
解法・消去法
「契約も申込みもしない」→配置不要と即断。「2週間」→措置期間として正。未成年者→役員ならOKで消去。
時間戦略
条文を正確に覚えていれば30秒で解答可能。迷ったら「契約・申込み」のキーワードを確認。
06実務応用
実務シナリオ
不動産会社がモデルルームや現地案内所を開設する際、契約締結や申込み受領を行うかにより宅建士の配置を判断。コスト削減のため、案内のみの案内所とする事例も多い。
実務への影響
違反の場合、指示処分や免許取消しの対象となり得る。実務では事務所ごとの配置状況の管理が重要。
ケーススタディ
分譲マンションの現地案内所で、資料配布と内見案内のみを行い、契約は本社で締結する場合、案内所に専任宅建士は不要。ただし申込みを受ける場合は配置が必要。
業界関連性
不動産業界では人件費削減と法規制のバランスが課題。案内所の運営形態をどう設計するかが実務上重要。
ニュース連動
成年年齢の18歳引き下げ(2022年4月)により、18歳・19歳の宅建士の取扱いが実務上注目されている。
07よくある間違い
案内所には常に専任宅建士の配置が必要だと誤解する。
なぜ間違えるか:案内所の性質を過度に重視し、法文の「契約の締結又は申込みの受領」という限定条件を見落とす。
正しい理解:「案内所=必ず配置」ではなく、「案内所+契約・申込み=配置」と覚える。
欠員時の措置期間を2週間ではなく30日と間違える。
なぜ間違えるか:他の期間規定(変更登録など)と混同する。宅建業法には複数の期間規定があるため。
正しい理解:「欠員=2週間で急ぎ」「変更=30日でゆっくり」と区別して覚える。
未成年者は専任宅建士になれないと完全に誤解する。
なぜ間違えるか:未成年者の宅建士資格と専任宅建士資格を混同。役員であれば可能な点を見落とす。
正しい理解:「未成年者=役員ならOK」「成年被後見人=NG」と区別する。
次に読む
関連ページ
さあ、はじめよう
この問を、アプリで記録する