宅建コーチ税・その他平成15年27
平成15年(2003)本試験

27

税・その他登録免許税過去問

この問題の全体像

本問は、住宅用家屋の所有権移転登記における登録免許税の軽減措置の適用要件を問う問題です。特に、取得原因(売買・贈与)、取得者の属性(個人・法人)、および中古住宅の耐震基準に関する正確な知識が求められます。

平成15年27税・その他
住宅用家屋の所有権の移転の登記に係る登録免許税の税率の軽減措置の適用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 1この税率の軽減措置は、一定の耐震基準を満たしていない木造の住宅用家屋で建築後24年を経過したものを取得した場合において受ける所有権の移転の登記にも適用される。
  • 2この税率の軽減措置は、個人が自己の経営する会社の従業員の社宅として取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。
  • 3この税率の軽減措置は、贈与により取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。
  • 4この税率の軽減措置は、以前にこの措置の適用を受けたことのある者が新たに取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。

この問題の詳しい解説

POINT
この問題のポイント
本問は、住宅用家屋の所有権移転登記における登録免許税の軽減措置の適用要件を問う問題です。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
本問は、住宅用家屋の所有権移転登記における登録免許税の軽減措置の適用要件を問う問題です。特に、取得原因(売買・贈与)、取得者の属性(…
03
知識背景
登録免許税の軽減措置は、住宅取得者の負担を軽減し、居住生活の安定を図ることを目的としています。主に、床面積50㎡以上の住宅用家屋につ…
04
覚え方
「個人で売買、床面50、昭和57年か耐震」の5要素をセットで覚える。贈与と法人はアウト。
05
試験のコツ
「贈与」や「相続」による取得を混ぜて適用の可否を問うパターン ・「昭和57年」や「25年」などの年数要件を用いたひっかけ問題 ・「床…
06
実務での見え方
中古マンションを購入する際、売買契約書に記載された築年数を確認し、昭和57年以前であれば耐震診断書を取得するかどうかを検討します。こ…
07
よくある間違い
{"mistake":"「相続」や「贈与」でも軽減措置が受けられると勘違いする。","why_wrong":"他の税金(不動産取得税…
02深度分析
要約
本問は、住宅用家屋の所有権移転登記における登録免許税の軽減措置の適用要件を問う問題です。特に、取得原因(売買・贈与)、取得者の属性(個人・法人)、および中古住宅の耐震基準に関する正確な知識が求められます。
法的根拠
地方税法第73条の7地方税法第73条の9地方税法附則第7条租税特別措置法第72条不動産登記法第5条
論理の流れ
まず、軽減措置の対象となる登記は「売買又は競落」に限られるため、贈与(選択肢3)は除外されます。次に、登記名義人は「個人」に限られるため、法人の社宅(選択肢2)は除外されます。さらに、中古住宅は昭和57年以降の建築か耐震基準適合が必要であり、基準不適合の旧耐震住宅(選択肢1)は除外されます。したがって、過去の適用の有無に関わらず要件を満たせば適用される選択肢4が正解となります。
重要な区別
軽減措置の適用可否を分ける最大のポイントは、「売買等による取得か」「個人の居住用か」「耐震基準を満たすか」の3点です。
各選択肢のポイント
  • 昭和57年1月1日以前の家屋は、一定の耐震基準に適合していることが必要であり、不適合な場合は適用されないため誤りです。
  • この軽減措置は「個人」が居住用として取得する場合に限られるため、法人が取得する社宅には適用されません。
  • 軽減措置の対象となる所有権移転登記は「売買又は競落」に限られ、贈与による取得は含まれません。
  • この措置には「一生に一度」などの回数制限がなく、新たに取得した住宅が要件を満たせば適用されます。
03知識背景
テーマ概要
登録免許税の軽減措置は、住宅取得者の負担を軽減し、居住生活の安定を図ることを目的としています。主に、床面積50㎡以上の住宅用家屋について、所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記の税率が軽減されます。
歴史的背景
本制度は、住宅市場の活性化と国民の居住水準向上の観点から設けられました。特に昭和57年の新耐震基準施行に合わせ、それ以前の家屋については耐震性を要件とすることで、安全性の高い住宅の取得を促進しています。
関連法令
地方税法租税特別措置法建築基準法不動産登記法民法
体系的位置づけ
宅建士試験の「宅建業法」以外の法令制限科目の中でも、特に「税法」分野に属し、不動産取得に関わるコスト計算の重要な要素となります。
前提知識
この問題を理解するには、登録免許税の標準税率と軽減税率の違い、および「新耐震基準(昭和56年改正建築基準法)」の内容と施行時期(昭和57年1月1日)を把握している必要があります。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「個人で売買、床面50、昭和57年か耐震」の5要素をセットで覚える。贈与と法人はアウト。
ビジュアル描写
チェックリストをイメージする。①個人(人のマーク)、②売買(お金のマーク)、③50㎡以上(家の広さ)、④1年以内(カレンダー)、⑤耐震(震度マークまたはS57)。これら全てに丸がつくか確認する。
重要公式
軽減適用 = 個人 + 売買・競落 + 50㎡以上 + (S57.1.1以降 OR 耐震適合証明)
関連連想
「贈与(税金がかからないイメージ)」は軽減の恩恵も受けられないと連想する。また「社宅」は会社のものなので個人の特例からは外れると連想する。
比較表
【売買・競落】→ 適用あり 【贈与・相続】→ 適用なし 【個人】→ 適用あり 【法人】→ 適用なし 【新耐震(S57以降)】→ OK 【旧耐震(S56以前)】→ 耐震診断が必要
05試験テクニック
出題頻度
2-3年に1回
重要度
A:最重要、実務でも頻出の論点
出題パターン
  • 「贈与」や「相続」による取得を混ぜて適用の可否を問うパターン
  • 「昭和57年」や「25年」などの年数要件を用いたひっかけ問題
  • 「床面積50㎡」未満の物件を提示するパターン
解法・消去法
選択肢に「贈与」「相続」「法人」「社宅」といった言葉があれば、即座に誤りとして候補から外します。また、築年数が古い家屋で「耐震基準」への言及がない場合も誤りと判断できます。
時間戦略
「個人」「売買」「50㎡」のキーワードを探し、該当しない選択肢を即座に消去することで、30秒以内に解答可能です。
06実務応用
実務シナリオ
中古マンションを購入する際、売買契約書に記載された築年数を確認し、昭和57年以前であれば耐震診断書を取得するかどうかを検討します。これにより、登記費用を数万円節約できるかどうかが変わります。
実務への影響
登記費用は不動産購入時の初期費用として大きな割合を占めるため、この軽減措置の有無は購入者の資金計画に直接的な影響を与えます。
ケーススタディ
顧客が昭和55年築の中古住宅を購入する場合、軽減措置を受けるために売主または買主が事前に耐震診断を実施し、適合証明書を取得する必要があります。この手続きを怠ると、登録免許税が通常の3%(又は固定資産税評価額による計算)となり、負担が増大します。
業界関連性
不動産取引において、仲介業者は顧客に対して登記費用の概算を提示する際、この軽減措置の適用可否を正確に説明する義務があります。
ニュース連動
近年の地震被害や空き家対策のニュースに関連して、耐震改修促進税制等とセットで、住宅の安全性確保と税制優遇の関連性が話題になることがあります。
07よくある間違い
「相続」や「贈与」でも軽減措置が受けられると勘違いする。
なぜ間違えるか:他の税金(不動産取得税等)の特例と混同している、または「所有権の移転」という言葉だけで判断してしまうため。
「社宅」や「従業員寮」でも適用されると考える。
なぜ間違えるか:住宅政策の観点から、個人の居住用を支援する制度であるという趣旨を理解していないため。
「以前に適用を受けたことがある」場合、2回目は適用不可と誤解する。
なぜ間違えるか:住宅ローン減税などの「一生に一度」の制限がある制度と混同しているため。
解説は、まだ続きます
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