令和2年(2020)本試験
問220
法令上の制限土地区画整理法過去問
この問題の全体像
土地区画整理組合の設立、運営、賦課金徴収、参加組合員に関する規定の理解を問う問題。総会の定足数に関する規定が正解。組合員の権利保護と事業運営の適正化を図る法制度の基本的理解が必要。
土地区画整理組合(以下この問において「組合」という。)に関する次の記述のうち、土地区画整理法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1組合の設立認可を申請しようとする者は、施行地区となるべき区域内の宅地について借地権を有するすべての者の3分の2以上の同意を得なければならないが、未登記の借地権を有する者の同意を得る必要はない。
- 2組合の総会の会議は、定款に特別な定めがある場合を除くほか、組合員の半数以上が出席しなければ開くことができない。
- 3組合が賦課金を徴収する場合、賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地又は借地の地積等にかかわらず一律に定めなければならない。
- 4組合の施行する土地区画整理事業に参加することを希望する者のうち、当該土地区画整理事業に参加するのに必要な資力及び信用を有する者であって定款で定められたものは、参加組合員として組合員となる。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
土地区画整理組合の設立、運営、賦課金徴収、参加組合員に関する規定の理解を問う問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
土地区画整理組合の設立、運営、賦課金徴収、参加組合員に関する規定の理解を問う問題。総会の定足数に関する規定が正解。組合員の権利保護と…
03
知識背景
土地区画整理組合は、土地所有者等が自ら施行主体となって土地区画整理事業を行う法人。設立には区域内の宅地所有者の3分の2以上、借地権者…
04
覚え方
総会の定足数は「半分以上」で覚える。設立同意は「宅地所有者は3分の2、借地権者は全員」。賦課金は「受益に応じて」で一律ではない。
05
試験のコツ
組合の設立要件(同意の割合、借地権者の範囲)
・総会・理事会の運営(定足数、決議要件)
・賦課金・分担金の徴収方法
06
実務での見え方
宅建業者が土地区画整理組合の設立に関わる際、設立同意の取得手続を支援。借地権者の同意も必要なことを所有者に説明し、未登記借地権者の把…
07
よくある間違い
{"mistake":"借地権者の同意要件で「未登記の借地権は除外」と誤解する。","why_wrong":"借地権の登記の有無に関…
02深度分析
要約
土地区画整理組合の設立、運営、賦課金徴収、参加組合員に関する規定の理解を問う問題。総会の定足数に関する規定が正解。組合員の権利保護と事業運営の適正化を図る法制度の基本的理解が必要。
法的根拠
土地区画整理法第22条土地区画整理法第54条第3項土地区画整理法第104条土地区画整理法第25条
論理の流れ
選択肢1は借地権者の同意要件で未登記借地権を除外する点が誤り。選択肢2は総会の定足数規定(法54条3項)の通り正しい。選択肢3は賦課金が一律でなく受益の程度等を考慮すべき点が誤り。選択肢4は参加組合員に認可が必要な点が欠けている。法条文の正確な知識で判断。
重要な区別
組合の設立認可時の同意要件と総会運営の定足数規定の正確な理解。借地権者には未登記も含まれる点、賦課金は一律でない点が重要な区別ポイント。
各選択肢のポイント
- 法22条により借地権を有するすべての者の同意が必要。未登記の借地権も含まれるため、除外する規定はない。
- 法54条3項の規定通り。総会は組合員の半数以上が出席しなければ開くことができない。定款で特別の定めがあれば例外可。
- 法104条により賦課金は受益の程度及び宅地の地積等を考慮して定める必要があり、一律徴収は認められない。
- 法25条により参加組合員となるには都道府県知事の認可が必要。定款で定めるだけでは不十分。
03知識背景
テーマ概要
土地区画整理組合は、土地所有者等が自ら施行主体となって土地区画整理事業を行う法人。設立には区域内の宅地所有者の3分の2以上、借地権者の全員の同意が必要。総会、理事会の運営は民主的な手続が保障されている。
歴史的背景
土地区画整理法は1954年制定。戦後の都市化進展に伴い、土地区画整理事業を推進するため、組合方式による施行を可能とした。その後、住民参加の手続保障が強化されている。
関連法令
土地区画整理法第22条(設立認可の申請)土地区画整理法第54条(総会)土地区画整理法第104条(賦課金)土地区画整理法第25条(参加組合員)
体系的位置づけ
宅建試験の法令科目において、都市計画・開発許可と並ぶ重要分野。組合に関する出題は頻度が高く、設立、運営、清算まで幅広く問われる。
前提知識
土地区画整理事業の基本概念(換地処分、減価補償等)、組合の法的性質(社団法人)、借地権の意義、登記の有無と権利保護の関係についての基礎知識が必要。
04記憶テクニック
語呂合わせ
総会の定足数は「半分以上」で覚える。設立同意は「宅地所有者は3分の2、借地権者は全員」。賦課金は「受益に応じて」で一律ではない。
ビジュアル描写
組合設立のフローチャートをイメージ。宅地所有者と借地権者の同意→設立認可申請→知事認可。総会は組合員半数の円グラフで定足数を視覚化。
重要公式
設立同意=宅地所有者3分の2+借地権者全員。総会定足数=組合員半数以上。賦課金=受益程度×地積等。
関連連想
借地権者は「全員」で登記の有無は無関係。参加組合員は「認可」が必要と覚える。
比較表
設立同意:宅地所有者=3分の2以上/借地権者=全員。総会定足数:半数以上。賦課金:受益程度考慮(一律不可)。参加組合員:知事認可必要。
05試験テクニック
出題頻度
土地区画整理法は毎年1問出題。組合関連は2-3年に1回の頻度で出題される重要論点。
重要度
A:最重要。都市計画・開発許可と並ぶ法令の核。条文の正確な理解が求められる。
出題パターン
- 組合の設立要件(同意の割合、借地権者の範囲)
- 総会・理事会の運営(定足数、決議要件)
- 賦課金・分担金の徴収方法
解法・消去法
「一律」「すべて」「必要なし」等の絶対的表現に注目。賦課金の一律は誤り、借地権者除外も誤り。認可不要も誤りで消去。
時間戦略
条文知識で即断できる問題。2分以内で解答。選択肢ごとに該当条文を想起し、正誤を判断する。
06実務応用
実務シナリオ
宅建業者が土地区画整理組合の設立に関わる際、設立同意の取得手続を支援。借地権者の同意も必要なことを所有者に説明し、未登記借地権者の把握も重要。
実務への影響
土地区画整理事業は都市整備の主要手法。組合施行は地権者の合意形成が必須で、実務では同意取得の困難さが課題となる。
ケーススタディ
ある地区で土地区画整理組合を設立する場合、宅地所有者の3分の2以上の同意に加え、借地権者全員の同意が必要。借地権者が多数いる場合、同意取得に時間を要する実例が多い。
業界関連性
宅建業者は組合設立の相談を受ける機会が多い。同意要件、賦課金の仕組みを理解していれば適切なアドバイスが可能。
ニュース連動
都市再生や防災まちづくりにおいて土地区画整理事業が注目。組合施行の事例も報道される。
07よくある間違い
借地権者の同意要件で「未登記の借地権は除外」と誤解する。
なぜ間違えるか:借地権の登記の有無に関わらず保護が必要との認識が不足している。
正しい理解:借地権者の保護は登記の有無に関わると基本原則として覚える。
賦課金を「一律に定める」と正しいと判断する。
なぜ間違えるか:受益者負担の原則を理解していない。公平性への配慮が不足。
正しい理解:賦課金=受益者負担=受益程度考慮と連鎖で覚える。
参加組合員について「定款で定めればよい」と認識する。
なぜ間違えるか:行政の監督・認可の必要性を見落としている。
正しい理解:参加組合員=知事認可とセットで覚える。
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