宅建士にしかできない
3つの業務がある
宅地建物取引士は、宅地建物取引業法で独占業務が定められた国家資格です。何ができる資格なのか、なぜ不動産会社に必要とされるのかを、条文の裏づけとともに整理します。

何を学ぶ試験か、まず輪郭をつかむ
一般受験は50問の四肢択一式。登録講習修了者は対象の5問が免除され45問です。以下は当サイトで学ぶときの4つの分類で、公式の出題範囲を整理したものです。
| 学習分野 | 学ぶ内容 | 次の入口 |
|---|---|---|
| 権利関係 | 契約・所有権・相続など、人と不動産の権利 | 権利関係の問題 → |
| 宅建業法 | 取引業者の義務・重要事項説明・契約書面 | 宅建業法の問題 → |
| 法令上の制限 | 土地利用・建築・農地などの制限 | 法令上の制限の問題 → |
| 税・その他 | 税・価格の評定・需給や土地建物の知識 | 税・その他の問題 → |
出典:RETIO 試験FAQ Q1-2(2026-10-20確認)。将来年度の科目別問数を固定して保証するものではありません。
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宅建士でなければできない 3 つの業務
宅建士の価値は「不動産に詳しい」ことではなく、法律で他の人には認められていない業務を担える点にあります。取引の重要な局面が、すべてこの 3 つに集中しています。
| 独占業務 | 根拠 | 内容 |
|---|---|---|
| 重要事項の説明 | 宅建業法 35条 | 契約が成立する前に、物件の権利関係・法令上の制限・契約条件などを買主・借主に説明する |
| 35条書面への記名 | 宅建業法 35条 | 重要事項を記載した書面に宅建士が記名し、説明内容に責任を負う |
| 37条書面への記名 | 宅建業法 37条 | 契約成立後に交付する契約内容の書面に宅建士が記名する |
押印は 2022年5月18日をもって不要になりました。デジタル社会形成整備法による宅建業法改正で宅建士の押印義務が廃止され、現在は記名のみで足ります。 あわせて、相手方の承諾を条件に 35条書面・37条書面を電磁的方法で提供できるようになりました。 「記名押印」と記載している解説は改正前の内容です。 出典:不動産ジャパン(国土交通省の改正説明)/e-Gov 法令検索
なぜ不動産会社は宅建士を求めるのか
需要の理由は「あると便利だから」ではなく、法律上の義務だからです。宅建業者は事務所ごとに、業務に従事する者 5 人に 1 人以上の割合で専任の宅建士を置かなければなりません(宅建業法 31条の3)。人を増やせば必要な宅建士も増えるため、有資格者の需要が構造的に生まれます。要件を欠いた場合は 2 週間以内に補充するなどの措置が必要です。
受験に制限はないが、合格後に手続きがある
試験そのものは誰でも受けられます。ただし合格しただけでは宅建士として業務はできず、登録と宅建士証の交付を経て初めて独占業務を行えます。
| 段階 | 要件・内容 |
|---|---|
| 受験 | 学歴・実務経験・年齢・国籍による制限なし。誰でも出願できる |
| 合格 | 合格に有効期限はない。登録は合格後いつでも可能 |
| 資格登録 | 2年以上の実務経験、または登録実務講習の修了が必要。都道府県知事に登録する |
| 宅建士証の交付 | 登録後に交付申請。合格から1年を超える場合は法定講習の受講が必要 |
合格後の手続き・費用・期限は合格発表後の手続きに詳しく掲載しています。
宅建士について
宅建士は何ができる資格ですか?
35条書面・37条書面には押印が必要ですか?
なぜ不動産会社は宅建士を採用したがるのですか?
受験に資格や実務経験は必要ですか?
合格すればすぐ宅建士として働けますか?
本ページの数値と出典
- e-Gov 法令検索「宅地建物取引業法」独占業務(35条・37条)、専任宅建士の設置義務(31条の3)
- 不動産ジャパン「宅地建物取引業法の一部改正等の施行について」2022年5月18日施行の押印義務廃止・書面の電磁的方法による提供
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構受験資格・出題数
試験制度・日程・合格基準は変更されます。受験手続きなど重要な判断の前には、 必ず各実施機関の公表内容をご確認ください。誤りに気づかれた場合は support@takkenai.jp までご連絡ください。