平成14年(2002)本試験

40

8つの規制過去問

この問題の全体像

宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限に関する問題。手付金額の上限(20%)、手付解除権の消滅(買主の履行の着手)、手付金等の保全措置(10%または1000万円)、損害賠償額の予定(20%まで)の知識を問う。

平成14年40
宅地建物取引業者Aが、自ら売主となって宅地建物取引業者でない買主Bと建物(完成物件)を売買する場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
  • 1Aは、Bの承諾を得ている場合は、契約自由の原則に則り、購入代金の額の2/10を超える額の手付を受領できる。
  • 2Bが手付を支払った後、代金の一部を支払った場合は、Aは、手付の倍額を現実に提供することによる契約解除はできない。
  • 3AがBから受領した手付が代金の額の1/10を超え、かつ、1,000万円を超える場合、Aは、いかなる場合も手付金等の保全措置を行わなければならない。
  • 4Aは、Bの債務不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償額の予定や違約金を契約条項に定めることができるが、これらの合計額が代金の額の2/10を超える場合は、Bに不利になるので全額無効である。

この問題の詳しい解説

POINT
この問題のポイント
宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限に関する問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限に関する問題。手付金額の上限(20%)、手付解除権の消滅(買主の履行の着手)、手付金等の保全措…
03
知識背景
宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限は、業者と非業者との取引で買主を保護するための特別ルール。手付金額の制限、手付解除、損害賠償額…
04
覚え方
手付は2割、保全は1割か1000万、履行着手で売主解除権消滅。数字の違いをセットで覚える。
05
試験のコツ
手付金額の20%制限と保全措置の10%基準の混同 ・履行の着手の具体例(代金一部支払い等)の出題
06
実務での見え方
不動産購入時に手付金を支払う際、その金額が適正か、また保全措置が講じられているかを確認する際に知識が必要。
07
よくある間違い
{"mistake":"手付金の20%制限を合意で緩和できると誤解している。","why_wrong":"民法の契約自由原則を優先し…
02深度分析
要約
宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限に関する問題。手付金額の上限(20%)、手付解除権の消滅(買主の履行の着手)、手付金等の保全措置(10%または1000万円)、損害賠償額の予定(20%まで)の知識を問う。
法的根拠
宅地建物取引業法第39条宅地建物取引業法第41条宅地建物取引業法第38条民法第559条
論理の流れ
選択肢1は20%制限は強行規定であり合意では緩和できないため誤り。選択肢2は買主が代金の一部を支払った(履行に着手した)場合、売主は手付解除ができなくなるため正しい。選択肢3は保全措置の基準は「10%または1000万円」であり「かつ」ではないため誤り。選択肢4は20%を超える部分のみ無効であり全額無効ではないため誤り。
重要な区別
買主が代金の一部を支払うと、売主の手付解除権が消滅するという履行の着手の効果を正確に理解しているか。
各選択肢のポイント
  • 20%の制限は強行規定であり、買主の承諾があっても超えて受領することはできない。
  • 買主が代金の一部を支払った場合、売主は手付の倍額を提供しても契約解除ができない。
  • 保全措置が必要なのは「10%を超え、または1000万円を超える場合」であり、「かつ」ではない。
  • 20%を超える部分のみ無効であり、全額が無効になるわけではない。
03知識背景
テーマ概要
宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限は、業者と非業者との取引で買主を保護するための特別ルール。手付金額の制限、手付解除、損害賠償額の予定、手付金等の保全措置、クーリングオフなどが含まれる。
歴史的背景
宅建業者と一般消費者では情報の質や量に格差があるため、消費者保護の観点から業者の行為を制限する規定として設けられた。近年も見直しが行われている重要な分野。
関連法令
宅地建物取引業法第39条宅地建物取引業法第41条宅地建物取引業法第38条民法第559条宅地建物取引業法第37条
体系的位置づけ
宅建業法の「宅地建物取引業者の規制」の中核をなす分野であり、毎年必ず出題される最重要項目の一つ。
前提知識
手付の性質(解約手付)、履行の着手の意味(代金の一部支払いなど)、8種制限が適用される相手(業者でない買主)の理解が必要。
04記憶テクニック
語呂合わせ
手付は2割、保全は1割か1000万、履行着手で売主解除権消滅。数字の違いをセットで覚える。
ビジュアル描写
買主が代金を支払うごとに、売主の解除権が小さくなっていくイメージ。代金の一部支払いで売主の解除権はゼロになる。
重要公式
手付上限=20%、保全基準=10%or1000万、賠償上限=20%
関連連想
「一部支払い」=「売主の解除権、バイバイ」と連想する。
比較表
手付金額上限:代金の20%。保全措置基準:代金の10%または1000万円。損害賠償予定:代金の20%。それぞれの数字と適用条件を区別する。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題
重要度
A:最重要。8種制限は宅建業法の得点源であり、実務でも必須の知識だから。
出題パターン
  • 手付金額の20%制限と保全措置の10%基準の混同
  • 履行の着手の具体例(代金一部支払い等)の出題
解法・消去法
「承諾があればOK」「全額無効」という強い表現は通常誤りであることが多く、消去の手がかりになる。
時間戦略
数字の知識があれば即答できるため、他の難問に時間を回すために素早く解きたい。
06実務応用
実務シナリオ
不動産購入時に手付金を支払う際、その金額が適正か、また保全措置が講じられているかを確認する際に知識が必要。
実務への影響
違反すると行政処分の対象となり、契約自体の有効性にも影響するため、業者は厳守する必要がある。
ケーススタディ
買主が手付金として代金の30%を支払った場合、超過分の10%は無効となる。また、その後買主が中間金を支払うと、売主は手付解除ができなくなる。
業界関連性
不動産取引における契約書作成や金銭授受の基本ルールとして極めて重要。
ニュース連動
悪質な手付金受領による消費者トラブルがニュースになることがあり、法規制の重要性が増している。
07よくある間違い
手付金の20%制限を合意で緩和できると誤解している。
なぜ間違えるか:民法の契約自由原則を優先してしまい、業法の強行規定性を見落とすため。
保全措置の基準を「10%かつ1000万円」と覚えている。
なぜ間違えるか:論理の「かつ」と「または」の区別が曖昧で、厳しい方の基準だけを記憶しがち。
損害賠償の予定が20%を超えると全額無効になると考える。
なぜ間違えるか:行政法規の罰則イメージがあり、超過部分だけでなく全体が無効になると勘違いする。
解説は、まだ続きます
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