平成18年(2006)本試験

33

重要事項の説明過去問

この問題の全体像

建物貸借の媒介における重要事項説明(35条)の必須項目を問う問題。設備状況や敷金精算、土砂災害警戒区域は説明義務があるが、住宅性能評価の有無は義務付けられていないことを識別する。

平成18年33
宅地建物取引業者が建物の貸借の媒介を行う場合、次の記述のうち、宅地建物取引業法第35条の規定により重要事項としての説明が義務付けられていないものはどれか。なお、説明の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする。
  • 1当該建物が土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律第7条第1項により指定された土砂災害警戒区域内にあるときは、その旨
  • 2当該建物が住宅の品質確保の促進等に関する法律第5条第1項に規定する住宅性能評価を受けた新築住宅であるときは、その旨
  • 3台所、浴室、便所その他の当該建物の設備の整備の状況
  • 4敷金その他いかなる名義をもって授受されるかを問わず、契約終了時において精算することとされている金銭の精算に関する事項

この問題の詳しい解説

POINT
この問題のポイント
建物貸借の媒介における重要事項説明(35条)の必須項目を問う問題。
この問題は、5 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
建物貸借の媒介における重要事項説明(35条)の必須項目を問う問題。設備状況や敷金精算、土砂災害警戒区域は説明義務があるが、住宅性能評…
03
知識背景
重要事項説明は、物件や取引条件に関する重大な情報を契約前に買主や借主に開示し、判断材料を提供するための制度です。建物貸借では、生活に…
04
覚え方
「性能評価は任意(にんい)、説明義務はない」と覚える。貸借の必須は「設備・精算・災害(現在)」。
05
試験のコツ
貸借特有の説明事項の列挙 ・売買と貸借の違い ・新築住宅特有の事項の有無
06
実務での見え方
入居者から「この家は地震に強いですか?」と聞かれた際、性能評価書があってもそれをそのまま渡すだけでなく、法令上の説明事項である「耐震…
02深度分析
要約
建物貸借の媒介における重要事項説明(35条)の必須項目を問う問題。設備状況や敷金精算、土砂災害警戒区域は説明義務があるが、住宅性能評価の有無は義務付けられていないことを識別する。
法的根拠
宅地建物取引業法第35条第1項宅地建物取引業法施行規則第16条の4の3(土砂災害警戒区域)宅地建物取引業法施行規則第16条の2(設備の整備状況)宅地建物取引業法施行規則第16条の2の2(金銭の精算)
論理の流れ
まず、建物貸借の媒介で説明が必要な項目を確認する。選択肢3の設備状況と4の敷金精算は施行規則で定められた必須事項である。選択肢1の土砂災害警戒区域も現在は説明義務がある。一方、選択肢2の住宅性能評価は、たとえ評価を受けていても宅建業法上の重要事項としては列挙されていない。したがって、説明義務がないのは2となる。
重要な区別
法令で義務付けられた「重要事項」と、客観的情報の提供に留まる「住宅性能評価」の違いを区別する。
各選択肢のポイント
  • 土砂災害警戒区域内にある場合は、その旨を説明しなければならない(現在は義務)。
  • 住宅性能評価を受けた事実は、35条書面の説明義務事項には含まれていない。
  • 台所、浴室等の設備の整備状況は、借賃等と並び重要な説明事項である。
  • 敷金等の精算に関する事項は、契約終了時のトラブル防止のため必須である。
03知識背景
テーマ概要
重要事項説明は、物件や取引条件に関する重大な情報を契約前に買主や借主に開示し、判断材料を提供するための制度です。建物貸借では、生活に直結する設備や費用の精算方法が特に重視されます。
歴史的背景
土砂災害警戒区域の説明義務は、当初は売買のみ対象でしたが、その後の法改正(2021年施行)により貸借にも拡張されました。住宅性能評価制度は2000年に創設されましたが、説明義務化はされていません。
関連法令
宅地建物取引業法宅地建物取引業法施行規則土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律住宅の品質確保の促進等に関する法律
体系的位置づけ
宅建試験の「宅建業法」分野における最も重要な項目の一つであり、実務における核心的なプロセス。
前提知識
35条書面(説明)と37条書面(契約)の違い、貸借と売買で説明事項が異なる点、および施行規則に列挙された具体的な説明項目を理解している必要がある。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「性能評価は任意(にんい)、説明義務はない」と覚える。貸借の必須は「設備・精算・災害(現在)」。
ビジュアル描写
契約書の横に「35条説明」ボックスをイメージ。中に「設備」「敷金」「災害」のマークがあり、「性能評価」だけが外にポイ捨てされている図。
重要公式
貸借の35条=設備+精算+(災害)。性能評価=×。
関連連想
「性能」は「宣伝」に近いので、客観的な重要事項とは別物と連想する。
比較表
説明義務あり:設備状況、敷金精算、土砂災害区域。説明義務なし:性能評価、耐震診断結果(任意)、管理組合(貸借は除く)。
05試験テクニック
出題頻度
2-3年に1回(重要事項説明の範囲は頻出)
重要度
A:最重要(実務でも頻出の論点のため)
出題パターン
  • 貸借特有の説明事項の列挙
  • 売買と貸借の違い
  • 新築住宅特有の事項の有無
解法・消去法
設備(3)と金銭精算(4)は明らかに重要なので○と判断。残りの1と2で比較し、性能評価(2)が義務でないことを知っていれば即座に解答できる。
時間戦略
過去問知識があれば即答可能。迷ったら「義務付けられていないもの」に注目し、明らかに重要な「設備」や「金銭」を先に消去する。
06実務応用
実務シナリオ
入居者から「この家は地震に強いですか?」と聞かれた際、性能評価書があってもそれをそのまま渡すだけでなく、法令上の説明事項である「耐震基準」や「設備」を中心に説明し、評価書は参考資料として提供する。
実務への影響
説明義務を怠ると、監督処分の対象となり、宅建士としての信用が失われる。また、後々のトラブルの原因となる。
ケーススタディ
敷金精算の説明を怠ったため、退去時に「聞いていない」と言われ、修繕費の負担を巡って裁判になった事例がある。適切な説明が紛争防止に不可欠。
業界関連性
不動産取引における情報の透明性を担保し、消費者保護の根幹をなすため、極めて重要。
ニュース連動
近年の豪雨災害により、土砂災害警戒区域の説明義務の重要性が社会的にも高まっている。
解説は、まだ続きます
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