平成27年(2015)本試験
問15
法令上の制限都市計画法(開発許可)過去問
この問題の全体像
開発許可制度における「許可不要の例外」「変更の許可」「完了公告前の建築制限」に関する理解を問う問題。特に市街化調整区域での仮設建築物の取扱いと、建築制限の例外要件が論点。
都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。
- 1市街化区域内において開発許可を受けた者が、開発区域の規模を100㎡に縮小しようとする場合においては、都道府県知事の許可を受けなければならない。
- 2開発許可を受けた開発区域内の土地において、当該開発許可に係る予定建築物を建築しようとする者は、当該建築行為に着手する日の30日前までに、一定の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
- 3開発許可を受けた開発区域内において、開発行為に関する工事の完了の公告があるまでの間に、当該開発区域内に土地所有権を有する者のうち、当該開発行為に関して同意をしていない者がその権利の行使として建築物を建築する場合については、都道府県知事が支障がないと認めたときでなければ、当該建築物を建築することはできない。
- 4何人も、市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内において、都道府県知事の許可を受けることなく、仮設建築物を新築することができる。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
開発許可制度における「許可不要の例外」「変更の許可」「完了公告前の建築制限」に関する理解を問う問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
開発許可制度における「許可不要の例外」「変更の許可」「完了公告前の建築制限」に関する理解を問う問題。特に市街化調整区域での仮設建築物…
03
知識背景
開発許可制度は、無秩序な市街化を防ぎ、公共施設の整備された良好な市街地を作るための土地区画整理等の行為を規制する制度。市街化区域と調…
04
覚え方
「仮設(かせつ)は仮免(かりめん)」=仮設建築物は開発許可免除。「着手前(ちゃくしゅまえ)に届出」=建築届出は着手前、日数なし。
05
試験のコツ
開発許可の免除パターン
・完了公告前の建築制限
・変更の許可
06
実務での見え方
工事現場の現場事務所や資材置場を設置する際、市街化調整区域であっても開発許可は不要であることを確認する。
07
よくある間違い
{"mistake":"「仮設建築物ならどこでも建てられる」と誤解し、建築基準法の確認を忘れる。","why_wrong":"開発許…
02深度分析
要約
開発許可制度における「許可不要の例外」「変更の許可」「完了公告前の建築制限」に関する理解を問う問題。特に市街化調整区域での仮設建築物の取扱いと、建築制限の例外要件が論点。
法的根拠
都市計画法第29条(開発許可を要する行為等)都市計画法第35条(開発許可の内容の変更)都市計画法第37条(建築物の建築等の申請)都市計画法第42条(開発許可に基づく計画の原則的変更等)
論理の流れ
選択肢1は面積縮小は軽微な変更で許可不要。選択肢2は建築届出は「着手前」で日数指定なし。選択肢3は建築制限の例外として「知事の許可」もあり、記述は「支障ないと認めたとき」のみとしているため誤り。よって、選択肢4の仮設建築物は開発許可不要(29条1項11号)が正解。
重要な区別
「開発許可」と「建築確認」の違い、および「完了公告前の建築制限」における「知事の許可」と「支障ないと認める」の両方の例外パターンの識別。
各選択肢のポイント
- 開発区域の面積の減少は軽微な変更(都市計画法35条1項)であり、許可は不要である。
- 建築届出は工事着手前に行えばよく、「30日前」という期間の定めはない(都市計画法37条)。
- 建築制限の例外は「知事の許可」を受けた場合、または「支障ないと認めた場合」の双方があり、記述は不十分。
- 仮設建築物(カラオケボックス等を除く)は、市街化調整区域を含め全域で開発許可が免除される(29条1項11号)。
03知識背景
テーマ概要
開発許可制度は、無秩序な市街化を防ぎ、公共施設の整備された良好な市街地を作るための土地区画整理等の行為を規制する制度。市街化区域と調整区域で許可基準が異なる。
歴史的背景
1968年の都市計画法制定により導入。無秩序なスプロール化を抑制し、計画的な市街化を推進するために設けられた。
関連法令
建築基準法国土利用計画法土地区画整理法
体系的位置づけ
権利関係や法令制限の中核をなす重要分野。宅建試験では毎年のように出題される頻出論点。
前提知識
市街化区域と市街化調整区域の定義、開発行為の定義、1,000㎡(又は3,000㎡)の規模基準、開発許可の免除要件。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「仮設(かせつ)は仮免(かりめん)」=仮設建築物は開発許可免除。「着手前(ちゃくしゅまえ)に届出」=建築届出は着手前、日数なし。
ビジュアル描写
開発許可を得た土地に「完了公告」という看板が立つまで、所有者であっても勝手に家を建てられないイメージ。ただし、仮設小屋ならOK。
重要公式
仮設建築物=開発許可不要(29条1項11号)。完了公告前=建築禁止(42条1項)。
関連連想
仮設=一時的なものなので、厳しい開発許可の手続きは不要と連想する。
比較表
【市街化区域】原則1,000㎡以上で許可必要。【市街化調整区域】面積に関わらず原則許可必要。【共通の例外】仮設建築物、農家等の住宅等は許可不要。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題。開発許可の免除要件は頻出。
重要度
A:最重要。実務でも頻繁に遭遇する論点であり、試験でも得点源。
出題パターン
- 開発許可の免除パターン
- 完了公告前の建築制限
- 変更の許可
解法・消去法
「30日前」など具体的な日数が怪しい場合は×と疑う。「すべて」「必ず」などの強い言葉も注意。
時間戦略
例外パターンを暗記していれば即答可能。迷ったら「市街化調整区域」や「仮設建築物」のキーワードに注目。
06実務応用
実務シナリオ
工事現場の現場事務所や資材置場を設置する際、市街化調整区域であっても開発許可は不要であることを確認する。
実務への影響
開発許可申請には時間と費用がかかるため、仮設建築物の免除は実務上大きなメリットとなる。
ケーススタディ
農地内にイベント会場のテント(仮設)を設置する場合、開発許可は不要だが、建築確認や農地法の転用許可は別途必要な場合がある。
業界関連性
デベロッパーや工務店が土地造成を行う際、必ず関わる重要な手続き。
ニュース連動
災害時の仮設住宅設置スピード向上に関連し、許可手続きの簡素化が議論されることがある。
07よくある間違い
「仮設建築物ならどこでも建てられる」と誤解し、建築基準法の確認を忘れる。
なぜ間違えるか:開発許可は不要でも、建築確認や用途規制などの他法令の制限を受ける場合があるため。
正しい理解:「開発許可」だけでなく「建築確認」もセットで意識する習慣をつける。
「完了公告前は絶対に建てられない」と思い込み、知事の許可や支障ない認定があることを知らない。
なぜ間違えるか:条文の例外規定(許可又は認定)まで読み込んでいないため。
正しい理解:「原則=例外」のセットで暗記し、「絶対に」という言葉に警戒する。
市街化調整区域では「何をするにも許可が必要」と思い込み、仮設建築物の例外を知らない。
なぜ間違えるか:市街化調整区域の厳しさを強調しすぎて、共通の例外規定を見落とすため。
正しい理解:区域ごとの違いよりも、「全区域に共通する例外」を先に整理する。
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