令和3年(2021)本試験
問216
法令上の制限都市計画法(開発許可)過去問
この問題の全体像
都市計画法第29条に基づく開発許可の要否を判断する問題。区域区分(市街化区域・区域区分なし・準都市計画区域)と面積基準、首都圏整備法の既成市街地の特例、許可不要行為の例外規定の理解が求められる。
都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、許可を要する開発行為の面積については、条例による定めはないものとし、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。
- 1市街化区域において、都市公園法に規定する公園施設である建築物の建築を目的とした5,000㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。
- 2首都圏整備法に規定する既成市街地内にある市街化区域において、住宅の建築を目的とした800㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。
- 3準都市計画区域において、商業施設の建築を目的とした2,000㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。
- 4区域区分が定められていない都市計画区域において、土地区画整理事業の施行として行う8,000㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
都市計画法第29条に基づく開発許可の要否を判断する問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
都市計画法第29条に基づく開発許可の要否を判断する問題。区域区分(市街化区域・区域区分なし・準都市計画区域)と面積基準、首都圏整備法…
03
知識背景
開発許可制度は都市計画法の核心的制度。市街化区域では1,000㎡以上、区域区分なしの都市計画区域では3,000㎡以上、準都市計画区域…
04
覚え方
市街化区域は千(1,000㎡)、区域なしと準都市は三千(3,000㎡)、首都圏既成市街地は三百(300㎡)で許可要。「千三千三百」と…
05
試験のコツ
区域区分と面積の組み合わせ問題
・許可不要行為の例外規定の判定
・首都圏・近畿圏の特例の適用有無
06
実務での見え方
宅建業者が土地の分譲や建売住宅の開発を計画する際、対象地がどの区域区分に位置するか、面積がいくらかを確認し、開発許可の要否を判断する…
07
よくある間違い
{"mistake":"首都圏整備法の既成市街地内でも条例がない場合は1,000㎡基準が適用されると誤解する。","why_wron…
02深度分析
要約
都市計画法第29条に基づく開発許可の要否を判断する問題。区域区分(市街化区域・区域区分なし・準都市計画区域)と面積基準、首都圏整備法の既成市街地の特例、許可不要行為の例外規定の理解が求められる。
法的根拠
都市計画法第29条都市計画法第12条の2首都圏整備法第24条都市計画法施行令第17条土地区画整理法第2条
論理の流れ
まず各選択肢の区域区分を確認し、それぞれの面積基準を適用する。市街化区域は原則1,000㎡以上で許可要だが、首都圏整備法の既成市街地内は政令で300㎡以上と定められている。例外規定(都市公園、土地区画整理事業等)に該当するかを確認し、許可の要否を判断する。
重要な区別
首都圏整備法の既成市街地内にある市街化区域では、条例による引き下げがなくても政令で300㎡以上と定められており、これが本問の最大の判断ポイント。
各選択肢のポイント
- 都市計画法第29条1項2号により、都市計画施設(都市公園)の区域内でその用途に供する開発行為は許可不要。5,000㎡でも例外となる。
- 首都圏整備法の既成市街地内の市街化区域では、政令により300㎡以上で許可が必要。800㎡はこれに該当するため許可要。
- 準都市計画区域では3,000㎡以上の開発行為に許可が必要。2,000㎡は基準未満のため許可不要。
- 都市計画法第29条1項10号により、土地区画整理事業の施行として行う開発行為は許可不要。8,000㎡でも例外となる。
03知識背景
テーマ概要
開発許可制度は都市計画法の核心的制度。市街化区域では1,000㎡以上、区域区分なしの都市計画区域では3,000㎡以上、準都市計画区域でも3,000㎡以上で許可が必要。ただし、首都圏・近畿圏の既成市街地内では300㎡以上に引き下げられる特例がある。
歴史的背景
1968年の都市計画法改正で開発許可制度が導入。その後、首都圏・近畿圏の過密問題に対応するため、既成市街地内でのスプロール防止を目的に面積基準が引き下げられた。
関連法令
都市計画法第29条(開発行為の許可)都市計画法施行令第17条(許可を要する面積)首都圏整備法第24条近畿圏整備法第13条土地区画整理法
体系的位置づけ
都市計画法は宅建試験の法令科目の中核。開発許可制度は同法の中でも最重要論点の一つで、区域区分と面積基準の組み合わせが頻出する。
前提知識
区域区分(線引き)の意味、市街化区域と市街化調整区域の違い、準都市計画区域の位置づけ、都市計画施設の概念、土地区画整理事業の意義を理解しておく必要がある。
04記憶テクニック
語呂合わせ
市街化区域は千(1,000㎡)、区域なしと準都市は三千(3,000㎡)、首都圏既成市街地は三百(300㎡)で許可要。「千三千三百」と覚える。
ビジュアル描写
面積基準を段階的な階段でイメージ。一番低い段が300㎡(首都圏・近畿圏の既成市街地)、次が1,000㎡(市街化区域)、一番高い段が3,000㎡(その他)。
重要公式
市街化=1,000/その他=3,000/既成市街地=300(単位:㎡)
関連連想
「既成市街地」は既に市街地化されているので、小規模でも規制が必要と連想。300㎡はテニスコート約1面分でイメージ。
比較表
市街化区域:1,000㎡以上/区域区分なし:3,000㎡以上/準都市計画区域:3,000㎡以上/首都圏既成市街地:300㎡以上/近畿圏既成都市:300㎡以上
05試験テクニック
出題頻度
開発許可制度は毎年何らかの形で出題される最重要論点。面積基準と例外規定の組み合わせは頻出パターン。
重要度
A:最重要。都市計画法の中核的制度であり、実務でも直接関わる知識。必ず得点すべき分野。
出題パターン
- 区域区分と面積の組み合わせ問題
- 許可不要行為の例外規定の判定
- 首都圏・近畿圏の特例の適用有無
解法・消去法
許可不要の例外規定(都市計画施設、土地区画整理事業等)を先に確認し、該当する選択肢を消去。残った選択肢から面積基準で判断する。
時間戦略
まず区域区分を確認し、面積基準を当てはめる。例外規定に該当するかを素早くチェック。1分以内で解答可能。
06実務応用
実務シナリオ
宅建業者が土地の分譲や建売住宅の開発を計画する際、対象地がどの区域区分に位置するか、面積がいくらかを確認し、開発許可の要否を判断する。許可が必要な場合、開発許可申請の手続きと期間を考慮する。
実務への影響
開発許可の要否は事業計画の実現可能性とスケジュールに直結。許可が必要な場合、審査期間(約3ヶ月)や技術基準への適合が必要となり、事業収支にも影響する。
ケーススタディ
東京都区内の市街化区域で500㎡の土地にマンションを建設する計画。首都圏整備法の既成市街地内であれば300㎡以上のため開発許可が必要。地方都市の市街化区域であれば1,000㎡未満のため許可不要となる。
業界関連性
不動産開発業者にとって、開発許可制度の理解は必須。許可要否の誤認は事業計画の大幅な遅延や損失を招く可能性がある。
ニュース連動
最近はコンパクトシティ推進や空き家対策との関連で、市街化調整区域の見直しや開発許可制度の運用見直しが議論されている。
07よくある間違い
首都圏整備法の既成市街地内でも条例がない場合は1,000㎡基準が適用されると誤解する。
なぜ間違えるか:政令で300㎡と定められていることを知らない、または条例による引き下げと混同している。
正しい理解:「条例による定めはない」という文言を見たら、政令の規定は適用される可能性があると警戒する。
準都市計画区域と区域区分のない都市計画区域の面積基準を混同する。
なぜ間違えるか:両者とも3,000㎡で同じだが、区域区分の意味を理解していないと混乱する。
正しい理解:「市街化区域は千、それ以外は三千」とシンプルに覚える。
都市公園内の開発行為は常に許可不要と誤解する。
なぜ間違えるか:都市計画施設の区域内で、その用途に供する開発行為に限り許可不要と理解していない。
正しい理解:「区域内」かつ「その用途に供する」の二つの条件を満たすか確認する習慣をつける。
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