契約の成立
宅建試験の民法解説:前ページまでで、契約の「成立要件」である意思表示についてお話してきました。しかし、契約が当事者同士の意思表示の合致により成立したとしても、そこから直ちに契約として拘束力を持つわけではありません。
民法555条(契約の意義・成立)民法526条(申込みの効力発生時期)民法527条(申込みの撤回)
重要度: 重要
要点
宅建の独学勉強を充実情報で応援!
宅建試験の民法解説:前ページまでで、契約の「成立要件」である意思表示についてお話してきました。しかし、契約が当事者同士の意思表示の合致により成立したとしても、そこから直ちに契約として拘束力を持つわけではありません。
(C)2005~ 5000万アクセス突破!幸せに宅建に合格する方法
体系における位置づけ
民法(権利関係)は宅建試験の核心科目の一つで、私法の基本原理を学びます。契約法はその中でも中心的分野であり、取引の基本構造を理解する基盤となります。契約の成立は、申込みと承諾による意思表示の合致という基本原理から、契約の拘束力、有効要件へと展開する重要な基礎概念です。
ルールの詳細
・申込みは、相手方に到達した時に効力を生じます(民法526条1項)。到達主義が採用されており、相手方が現実に認識したかどうかは問いません。
・承諾は、申込みをした者に到達した時に契約が成立します。承諾の通知が遅延した場合でも、民法548条により一定の条件下で契約が成立することがあります。
・申込みは、相手方が承諾をするまでの間、撤回することができます(民法527条)。ただし、申込みに承諾期間を定めた場合は、その期間内は撤回できません。
・承諾期間を定めた申込みは、その期間内に承諾の通知を発しなければ、申込みは効力を失います(民法546条)。
・承諾期間を定めない申込みは、申込みが到達した後、相当期間内に承諾の通知を発しなければ、申込みは効力を失います(民法547条)。
例外
・隔地者間の契約では、承諾の通知を発した時に契約が成立するとする発信主義は採用されておらず、到達主義が原則です。
・申込みに承諾期間を定めた場合であっても、申込者がその撤回を認めた場合は、撤回が可能です。当事者の合意による修正は可能です。
・消費者契約法では、事業者の不当な勧誘により消費者が誤認した場合、消費者は契約を取り消すことができます(消費者契約法4条)。
比較・対照
契約の成立と有効を区別することが重要です。成立は意思表示の合致のみで判断されますが、有効は法律上の拘束力を持つための追加要件が必要です。試験ではこの区別を問う問題が頻出します。
記憶テクニック
・「申込み到達で効力発生、承諾到達で契約成立」→到達主義の一貫性として覚える
・「撤回は承諾まで、期間付きは期間内」→申込みの撤回ルール
・「成立は合致、有効は要件」→契約の成立と有効の区別
よくある誤解
引っかかりやすいポイント
契約の成立において、「全て」「必ず」という表現がある場合は例外がないか注意が必要です。
契約の成立の効果と要件を混同しやすいので、条文の構造を正確に理解することが重要です。
試験での狙われ方
出題傾向と対策
| 出題頻度 | 出題なし |
|---|---|
| 出題実績 | 過去 37 年で 0 回・0 年分 |
| 重要度 | A:最重要。民法の基礎概念であり、他分野の理解にも不可欠だからです。 |
| 解き方のコツ | 申込みと承諾の到達時期を正確に把握し、時系列を整理する習慣をつけましょう。また、契約の成立と有効の区別を明確に理解しておくことが重要です。 |
よく問われるパターン
- 申込みと承諾の到達時期を問う時系列問題
- 契約成立時期と報酬請求権の関係を問う宅建業法との融合問題
- 申込みの撤回の可否を問う判断問題
- 承諾期間の定めの有無による効果の違いを問う比較問題
理解度チェック
この論点を、確かめる
解説の理解を確認する自己テスト。詳しい解説はアプリで。
Q1【2014年 問37】宅地建物取引業者A及び宅地建物取引業者B(共に消費税課税事業者)が受け取る報酬に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。 ア Aが居住用建物の貸借の媒介をするに当たり、依頼者からの依頼に基づくことなく広告をした場合でも、その広告が貸借の契約の成立に寄与したとき、Aは、報酬とは別に、その広告料...
解答: 正解:4
なし
【解説】解説 したがって正しいものは「なし」になります。
Q2【2013年 問28】宅地建物取引業者A社が、Bから自己所有の甲宅地の売却の媒介を依頼され、Bと媒介契約を締結した場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。 ア A社が、Bとの間に専任媒介契約を締結し、甲宅地の売買契約を成立させたときは、A社は、遅滞なく、登録番号、取引価格、売...
解答: 正解:2
二つ
【解説】解説 したがって正しい記述は「二つ」です。
よくある質問
契約の成立について
宅建の「契約の成立」とは何ですか?
宅建試験の民法解説:前ページまでで、契約の「成立要件」である意思表示についてお話してきました。しかし、契約が当事者同士の意思表示の合致により成立したとしても、そこから直ちに契約として拘束力を持つわけではありません。
「契約の成立」は宅建でよく出ますか?
本試験では過去 37 年間で 0 回、0 年分で出題されています。出題傾向は「出題なし」。
次の一歩
この論点を、定着させる
さあ、はじめよう
契約の成立を、アプリで演習する