平成22年(2010)本試験
問14
権利関係不動産登記法過去問
この問題の全体像
この問題の核心は、不動産登記法における「登記事項証明書」の定義と交付請求手続きに関する正誤判定です。特に、証明書が必ず「書面」で作成されるという原則と、電磁的記録による提供との区別を問う点にあります。
不動産の登記事項証明書の交付の請求に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1登記事項証明書の交付を請求する場合は、書面をもって作成された登記事項証明書の交付のほか、電磁的記録をもって作成された登記事項証明書の交付を請求することもできる。
- 2登記事項証明書の交付を請求するに当たり、請求人は、正当な理由があることを明らかにする必要はない。
- 3登記事項証明書の交付を請求する場合は、登記記録に記録されている事項の全部が記載されたもののほか、登記記録に記録されている事項のうち、現に効力を有するもののみが記載されたものを請求することもできる。
- 4送付の方法による登記事項証明書の交付を請求する場合は、電子情報処理組織を使用して請求することができる。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
この問題の核心は、不動産登記法における「登記事項証明書」の定義と交付請求手続きに関する正誤判定です。
この問題は、5 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
この問題の核心は、不動産登記法における「登記事項証明書」の定義と交付請求手続きに関する正誤判定です。特に、証明書が必ず「書面」で作成…
03
知識背景
登記事項証明書の交付請求は、登記記録に記録された事項を証明する公的な書類を取得する手続きです。誰でも請求でき、登記所の窓口やオンライ…
04
覚え方
「証明書は紙、情報はデジタル」。証明書には必ず登記官の署名押印があるため物理的な紙が必要と覚える。
05
試験のコツ
請求資格の制限(誰でも請求できるか)
・交付方法の制限(電子請求の可否)
・記載内容の範囲(全部事項と現在事項の違い)
06
実務での見え方
住宅購入前の売主確認。法務局窓口やオンラインで取得する「登記事項証明書」を用いて、所有者が誰か、抵当権がついていないかを確認する。
02深度分析
要約
この問題の核心は、不動産登記法における「登記事項証明書」の定義と交付請求手続きに関する正誤判定です。特に、証明書が必ず「書面」で作成されるという原則と、電磁的記録による提供との区別を問う点にあります。
法的根拠
不動産登記法第119条(登記事項証明書の交付等)不動産登記法第21条(電子情報処理組織による請求)不動産登記法第117条(登記情報の提供)
論理の流れ
まず、登記事項証明書の定義を確認します。不動産登記法第119条第2項は、登記事項証明書を「書面」で作成すると規定しています。選択肢1は「電磁的記録をもって作成された登記事項証明書」の交付を肯定していますが、これは条文に反します。したがって、選択肢1が誤りであり、正解となります。
重要な区別
「登記事項証明書(書面)」と「登記事項情報の提供(電磁的記録)」という用語の厳密な区別。
各選択肢のポイント
- 登記事項証明書は法119条2項により必ず書面で作成されるため、電磁的記録による証明書は存在しない。
- 不動産登記は公開主義を採用しており、誰でも利害関係や正当な理由を示すことなく請求可能である。
- 全部事項証明書のほか、現在効力を有する事項のみの現在事項証明書の交付も請求できる。
- インターネット等の電子情報処理組織を使用して、送付による証明書の交付を請求することが可能。
03知識背景
テーマ概要
登記事項証明書の交付請求は、登記記録に記録された事項を証明する公的な書類を取得する手続きです。誰でも請求でき、登記所の窓口やオンラインで手続きを行い、権利関係の調査などに利用されます。
歴史的背景
従来は登記簿は紙媒体(帳簿)でしたが、2008年の不動産登記法改正により本格的な電子化(登記記録の電磁的記録化)が進みました。しかし、証明書の交付という形式は伝統的な書面の概念が残っています。
関連法令
不動産登記法第119条不動産登記法第21条不動産登記法第117条民法第177条
体系的位置づけ
宅建試験の「権利関係」分野における不動産登記法の手续編に位置づけられ、実務的な基礎知識として問われる項目です。
前提知識
不動産登記が公開主義を採用していること、および登記記録(データ)と登記事項証明書(紙の出力)は法的に異なる概念であることを理解している必要があります。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「証明書は紙、情報はデジタル」。証明書には必ず登記官の署名押印があるため物理的な紙が必要と覚える。
ビジュアル描写
登記所の窓口で職員がハンコを押してくれる、厚手の紙の書類をイメージする。データは画面上の文字。
重要公式
証明書=書面、情報=電磁的記録
関連連想
卒業証明書など重要な証明書はメールで送られてこないのと同じ、公的な証明は紙のイメージで連想する。
比較表
登記事項証明書:書面、交付、登記官作成。登記事項情報:電磁的記録、提供、システム出力。
05試験テクニック
出題頻度
2-3年に1回程度
重要度
B: 用語の定義は正確に覚える必要があるため重要
出題パターン
- 請求資格の制限(誰でも請求できるか)
- 交付方法の制限(電子請求の可否)
- 記載内容の範囲(全部事項と現在事項の違い)
解法・消去法
「電磁的記録をもって作成された証明書」という表現は法用語として不適切な可能性が高いため、怪しいと見抜いて消去する。
時間戦略
用語の定義(書面か電子か)に注目し、即座に判断できるため30秒以内で解答して時間を節約する。
06実務応用
実務シナリオ
住宅購入前の売主確認。法務局窓口やオンラインで取得する「登記事項証明書」を用いて、所有者が誰か、抵当権がついていないかを確認する。
実務への影響
銀行融資や裁判提出には「証明書(紙)」が必要な場合が多く、単なる画面印刷(情報)では法的な証明力が不足することがある。
ケーススタディ
住宅ローン審査において、オンライン閲覧画面の印刷物ではなく、法務局発行の登記事項証明書(全部事項証明書)の原本提出を求められる。
業界関連性
不動産取引において、権利関係を調査するための最も基本的かつ重要な資料取得手続きである。
ニュース連動
マイナンバーカードを使ったオンライン登記請求の普及により、手続きの利便性と用語の違いが話題になることがある。
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