令和2年(2020)本試験
問226
免許過去問
この問題の全体像
宅建業法における免許の要否、免許の承継、免許の種類(国土交通大臣免許と知事免許)の区分、免許不要業者について総合的に問う問題。特に宅建業に該当する行為の定義と免許の必要性の判断が核心である。
宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)が宅地建物取引業者ではないB社との合併により消滅した場合には、B社は、A社が消滅した日から30日以内にA社を合併した旨を甲県知事に届け出れば、A社が受けていた免許を承継することができる。
- 2信託業法第3条の免許を受けた信託会社が宅地建物取引業を営もうとする場合には、国土交通大臣の免許を受けなければならない。
- 3個人Cが、転売目的で競売により取得した宅地を多数の区画に分割し、宅地建物取引業者Dに販売代理を依頼して、不特定多数の者に分譲する事業を行おうとする場合には、免許を受けなければならない。
- 4宅地建物取引業者E(乙県知事免許)は、乙県内に2以上の事務所を設置してその事業を営もうとする場合には、国土交通大臣に免許換えの申請をしなければならない。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
宅建業法における免許の要否、免許の承継、免許の種類(国土交通大臣免許と知事免許)の区分、免許不要業者について総合的に問う問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
宅建業法における免許の要否、免許の承継、免許の種類(国土交通大臣免許と知事免許)の区分、免許不要業者について総合的に問う問題。特に宅…
03
知識背景
宅建業の免許制度は、宅建業を営もうとする者に対し、知識・信用等の要件を課し、取引の公正と消費者保護を図る制度。免許の要否、免許権者(…
04
覚え方
大臣免許は「2県以上」が目安。同一県内なら知事免許。信託会社・銀行・農協は「免許不要の特権あり」。競売転売分譲は「業」に該当で免許必…
05
試験のコツ
免許の要否を問う問題(競売取得物件の分譲等)
・大臣免許と知事免許の区分を問う問題
・免許不要業者を問う問題
・免許の承継を問う問題
06
実務での見え方
不動産投資家が競売で物件を取得し、区分所有化して分譲販売する場合、宅建業に該当するため免許取得が必要。無免許営業は刑事罰の対象となり…
07
よくある間違い
{"mistake":"競売取得物件の分譲は免許不要と誤解する。","why_wrong":"競売取得自体は宅建業ではないが、分割し…
02深度分析
要約
宅建業法における免許の要否、免許の承継、免許の種類(国土交通大臣免許と知事免許)の区分、免許不要業者について総合的に問う問題。特に宅建業に該当する行為の定義と免許の必要性の判断が核心である。
法的根拠
宅建業法第2条(定義)宅建業法第3条(免許の要否)宅建業法第5条(免許の種類)宅建業法第10条(免許の承継)信託業法第3条
論理の流れ
選択肢1は免許承継の要件を確認。非宅建業者による承継は不可。選択肢2は免許不要業者の規定を確認。信託会社は免許不要。選択肢3は宅建業の定義に照らし、自己の計算での売買・業として行う・不特定多数への分譲が該当すると判断。選択肢4は大臣免許の要件を確認。同一都道府県内の複数事務所は知事免許で可。
重要な区別
宅建業に該当するかの判断基準(自己の計算、業として行う、反復継続、不特定多数への提供)と、国土交通大臣免許と知事免許の区分(事務所の所在する都道府県の数)の正確な理解が鍵。
各選択肢のポイント
- 宅建業者でない法人が合併により免許を承継することはできない。免許の承継は宅建業者同士の合併等に限られる。
- 信託業法の免許を受けた信託会社は、宅建業法3条但書により宅建業の免許を受けずに宅建業を営むことができる。
- 競売取得物件を分割し不特定多数に分譲する行為は、自己の計算での売買を業として行うことに該当し、免許が必要である。
- 同一都道府県内に2以上の事務所を設置する場合は知事免許で可。大臣免許は2以上の都道府県に事務所を設置する場合に必要。
03知識背景
テーマ概要
宅建業の免許制度は、宅建業を営もうとする者に対し、知識・信用等の要件を課し、取引の公正と消費者保護を図る制度。免許の要否、免許権者(国土交通大臣か都道府県知事か)、免許の承継、免許不要業者が主要な論点となる。
歴史的背景
宅建業法は1952年に制定され、消費者保護の観点から数次の改正を経ている。免許制度は当初から存在し、事務所基準による免許の区分や免許不要業者の範囲は法改正により整理されてきた。
関連法令
宅建業法第2条(宅地建物取引業の定義)宅建業法第3条(免許の要否)宅建業法第5条(免許の種類)宅建業法第10条(相続等による免許の承継)信託業法第3条
体系的位置づけ
宅建業法の冒頭に位置する基本制度であり、宅建業の定義と並んで試験全体の基礎となる。毎年何らかの形で出題される最重要論点の一つ。
前提知識
宅建業の定義(第2条)、自己の計算とは何か、業として行うとは何か、免許不要業者の範囲、大臣免許と知事免許の区分基準、免許の承継の要件を理解している必要がある。
04記憶テクニック
語呂合わせ
大臣免許は「2県以上」が目安。同一県内なら知事免許。信託会社・銀行・農協は「免許不要の特権あり」。競売転売分譲は「業」に該当で免許必須。
ビジュアル描写
日本地図をイメージ。事務所マークが1つの県に収まれば知事免許(県章)、2県以上にまたがれば大臣免許(国旗)。信託会社等は「パスポート」所持で免許不要。
重要公式
大臣免許=2以上の都道府県に事務所/知事免許=1都道府県内のみ/免許不要=信託会社・銀行等/宅建業該当=自己の計算+業として+売買等
関連連想
「競売で安く買って分割して売る」=不動産屋の典型行為=免許必要。銀行や信託会社は別の免許があるから宅建免許は不要。
比較表
知事免許:事務所が1県内のみ/大臣免許:事務所が2県以上にまたがる/免許不要:信託会社、銀行、農協等/免許必要:一般業者、競売転売分譲を行う者
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題される最重要論点。免許の要否、種類、承継のいずれかが必ず問われる。
重要度
A:最重要。宅建業法の基礎となる制度であり、実務でも直結する知識のため確実に習得が必要。
出題パターン
- 免許の要否を問う問題(競売取得物件の分譲等)
- 大臣免許と知事免許の区分を問う問題
- 免許不要業者を問う問題
- 免許の承継を問う問題
解法・消去法
「免許不要業者」を暗記し、選択肢2を即座に誤りと判断。「大臣免許の要件」を暗記し、選択肢4を即座に誤りと判断。残りから正解を導く。
時間戦略
免許の種類と要否は基本知識として瞬時に判断できるよう暗記。選択肢ごとに法的根拠を想起し、1分以内で解答を絞り込む。
06実務応用
実務シナリオ
不動産投資家が競売で物件を取得し、区分所有化して分譲販売する場合、宅建業に該当するため免許取得が必要。無免許営業は刑事罰の対象となり、取引も無効となる恐れがある。
実務への影響
免許制度は消費者保護の要。免許を受けた業者には名義貸し禁止、帳簿備付け、媒介契約締結時の書面交付等の義務が課され、取引の透明性が確保される。
ケーススタディ
個人が競売で土地を購入し、10区画に分譲した事例。裁判所は「反復継続の意思が認められ、業に該当する」と判断。無免許営業として罰金刑が科された実例がある。
業界関連性
不動産業界において免許は参入障壁であり信頼の証。免許の有無は広告表示義務とも関連し、消費者が業者を選択する際の重要な判断材料となる。
ニュース連動
最近では、不動産クラウドファンディングやオンライン不動産取引プラットフォームが宅建業に該当するかが話題となっている。新事業形態と免許制度の関係に注目。
07よくある間違い
競売取得物件の分譲は免許不要と誤解する。
なぜ間違えるか:競売取得自体は宅建業ではないが、分割して不特定多数に分譲する行為は「自己の計算での売買を業として行う」ことに該当する。
正しい理解:「取得方法」ではなく「販売方法」に着目。不特定多数への分譲=業としての売買=免許必要と覚える。
同一都道府県内の複数事務所で大臣免許が必要と誤解する。
なぜ間違えるか:大臣免許の要件は「2以上の都道府県に事務所を設置」することであり、同一都道府県内の事務所数は関係ない。
正しい理解:「都道府県の数」だけが基準。事務所数ではない。1県=知事、2県以上=大臣と覚える。
信託会社は宅建免許が必要と誤解する。
なぜ間違えるか:宅建業法3条但書により、信託業法の免許を受けた信託会社等は宅建業の免許を受けずに宅建業を営むことができる。
正しい理解:「信託会社・銀行・農協=免許不要業者」として暗記。別の免許・監督があるため重複を避ける趣旨。
次に読む
関連ページ
さあ、はじめよう
この問を、アプリで記録する