専任の宅建士
専任の宅建士制度は、宅建業者がその事務所において適切な業務運営を行うため、一定数以上の宅建士を専任として配置することを義務付ける制度です。宅建業法第15条に基づき、事務所の規模に応じて専任の宅建士を置くことが義務付けられています。これにより、重要事項説明や書面作成などの重要業務が適切に遂行され、取引の安全と消費者保護が図られています。
宅建業法第15条(専任の宅地建物取引士)宅建業法第15条の2(専任の宅地建物取引士の届出)宅建業法第18条第4項(宅建士の義務)
重要度: 重要
要点
専任の宅建士制度は、宅建業者がその事務所において適切な業務運営を行うため、一定数以上の宅建士を専任として配置することを義務付ける制度です。宅建業法第15条に基づき、事務所の規模に応じて専任の宅建士を置くことが義務付けられています。これにより、重要事項説明や書面作成などの重要業務が適切に遂行され、取引の安全と消費者保護が図られています。
体系における位置づけ
宅建業法は宅地建物取引業を営む者についての免許制度、業務規制、宅建士制度などを定めた法律です。業界の健全な発展と取引の公正を図り、消費者保護を目的としています。試験では法令制限に次ぐ配点比重を占め、特に宅建士制度、業者の業務規制、保証制度は頻出分野です。
ルールの詳細
・本店または主たる事務所には、政令で定める員数(5人以上)の専任の宅建士を置かなければならない(法15条1項)。
・その他の事務所には、その事務所ごとに2人以上の専任の宅建士を置かなければならない(法15条1項)。
・専任の宅建士は、その宅建業者の事務所の業務に従事する宅建士であって、他の事業の業務に従事しないものをいう(法15条1項)。
・宅建業者は、専任の宅建士を置いたときは、その者の氏名、生年月日その他国土交通省令で定める事項を、その事務所の所在地の都道府県知事に届け出なければならない(法15条の2)。
・専任の宅建士は、その事務所の業務に専従し、他の事務所の業務に従事してはならない(法18条4項)。
・届出は、専任の宅建士を置いた日から10日以内に行わなければならない(規則第15条)。
例外
・宅建業者が宅建業を営まない事務所には、専任の宅建士を置く必要はない。例えば、宅建業以外の事業のみを行う支店などは対象外である。
・事務所の新設等により専任の宅建士を置くべきこととなった場合であっても、やむを得ない理由があるときは、都道府県知事の承認を受けて、その置くべき員数を減ずることができる(法15条2項)。
・一の事務所の業務に従事する宅建士であっても、当該事務所の所在地以外の場所において、その事務所の業務の一部を行うことは妨げられない(法18条4項ただし書)。
比較・対照
専任の宅建士は一の事務所に専従する義務を負う点が一般の宅建士と異なります。また、届出は宅建業者が行うものであり、宅建士本人の登録手続きとは別個の手続きであることを区別することが重要です。
記憶テクニック
・「本店はゴ(5)人、支店はフ(2)タリ」と語呂合わせで覚える。本店は5人以上、支店は2人以上。
・「専任の届出はト(10)オカ」と覚える。届出期限は10日以内。
・「専任は専念、他は禁止」と覚える。専任の宅建士は一つの事務所に専従し、他の事務所や他の事業への従事は禁止。
事例で確認
「専任の宅建士」はこう問われる
A社は宅建業者であり、本店と2つの支店を有している。本店には宅建士が3人、支店にはそれぞれ宅建士が1人ずつ在籍しており、いずれも他の事業に従事していない。A社は専任の宅建士の配置義務を遵守しているか。 A社の専任の宅建士の配置状況は、法に適合しているか。
結論:A社は専任の宅建士の配置義務に違反している。
宅建業法第15条1項によれば、本店または主たる事務所には5人以上、その他の事務所には2人以上の専任の宅建士を置く必要がある。A社の本店には3人しかおらず、支店にも各1人しかいないため、いずれの事務所も基準を満たしていない。
押さえる:本店は5人以上、支店は2人以上という員数基準を正確に覚える必要がある。
宅建士Bは、宅建業者C社の専任の宅建士として届出がなされている。BはC社の本店に勤務しているが、時折C社の支店において重要事項説明を行うことがある。この行為は法に違反するか。 専任の宅建士が他の事務所で業務を行うことは認められるか。
結論:Bの行為は法に違反する可能性が高い。
宅建業法第18条第4項は、専任の宅建士はその事務所の業務に専従し、他の事務所の業務に従事してはならないとする。ただし、同項ただし書は、事務所の所在地以外の場所においてその事務所の業務の一部を行うことを妨げないとしている。支店での業務は「他の事務所の業務」に該当するため違反となる。
押さえる:「他の事務所の業務」と「事務所の所在地以外の場所」の区別を理解することが重要。
試験での狙われ方
出題傾向と対策
| 出題頻度 | 出題なし |
|---|---|
| 出題実績 | 過去 37 年で 0 回・0 年分 |
| 重要度 | A:最重要。宅建士制度の中核として頻出し、正確な知識が求められる。 |
| 解き方のコツ | 本店5人・支店2人の員数基準、届出期限10日以内、届出先は事務所所在地の都道府県知事、専従義務の内容を確実に暗記すること。宅建業者と宅建士の義務を明確に区別して整理する。 |
よく問われるパターン
- 専任の宅建士の員数基準(本店5人、支店2人)を問う問題
- 届出の期限(10日以内)と届出先(事務所所在地の都道府県知事)を問う問題
- 専任の宅建士の義務(専従義務)とその例外を問う問題
- 宅建業者の義務と宅建士の義務を混同させる問題
- 適用除外や員数減少の承認に関する問題
理解度チェック
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Q1No.1
解答: 正解: 2。宅地建物取引士は、その登録している勤務先の名称に変更があった場合、登録を受けている都道府県知事に、変更の登録の申請とあわせて、宅地建物取引士証の書換え交付を申請しなければならない。
Q2No.1
解答: 正解: 4。宅地建物取引業者は、一部の事務所を廃止し営業保証金を取り戻そうとする場合には、供託した営業保証金につき還付を請求する権利を有する者に対し、公告をすることなく営業保証金を取り戻すことができる。
よくある質問
専任の宅建士について
宅建の「専任の宅建士」とは何ですか?
専任の宅建士制度は、宅建業者がその事務所において適切な業務運営を行うため、一定数以上の宅建士を専任として配置することを義務付ける制度です。宅建業法第15条に基づき、事務所の規模に応じて専任の宅建士を置くことが義務付けられています。これにより、重要事項説明や書面作成などの重要業務が適切に遂行され、取引の安全と消費者保護が図られています。
「専任の宅建士」は宅建でよく出ますか?
本試験の過去問データでは、この論点名で直接問われた出題は確認できませんが、関連する論点の中で問われることがあります。
宅建業者の本店には、政令で定める員数(5人以上)の専任の宅建士を置かなければならない。
○正解。宅建業法第15条第1項により、本店または主たる事務所には5人以上の専任の宅建士を置く義務がある。
専任の宅建士の届出は、その宅建士が行わなければならない。
×誤り。届出は宅建業者が行う義務を負う(法15条の2)。宅建士本人の義務ではない。
専任の宅建士の届出期限は、専任の宅建士を置いた日から30日以内である。
×誤り。届出期限は10日以内である(規則第15条)。30日以内ではない。
「専任の宅建士」の覚え方は?
「本店はゴ(5)人、支店はフ(2)タリ」と語呂合わせで覚える。本店は5人以上、支店は2人以上。
・「専任の届出はト(10)オカ」と覚える。届出期限は10日以内。
・「専任は専念、他は禁止」と覚える。専任の宅建士は一つの事務所に専従し、他の事務所や他の事業への従事は禁止。
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