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弁済業務保証金

弁済業務保証金制度は、保証協会の社員である宅建業者が納付した分担金を原資として、法務局に供託された保証金から、宅建業者の業務に関して生じた債務について弁済を受ける制度です。営業保証金制度と異なり、保証協会が一括して供託・管理を行い、社員は分担金を納付する形態をとります。これにより、個別の宅建業者の供託負担を軽減しつつ、取引の安全を確保することを目的としています。

宅建業法第53条(弁済業務保証金)宅建業法第54条(弁済業務保証金の還付)宅建業法第55条(弁済業務保証金の追加供託等)

重要度: 重要

要点
弁済業務保証金制度は、保証協会の社員である宅建業者が納付した分担金を原資として、法務局に供託された保証金から、宅建業者の業務に関して生じた債務について弁済を受ける制度です。営業保証金制度と異なり、保証協会が一括して供託・管理を行い、社員は分担金を納付する形態をとります。これにより、個別の宅建業者の供託負担を軽減しつつ、取引の安全を確保することを目的としています。
体系における位置づけ
宅建業法は宅地建物取引業者の業務運営、免許制度、業務規制、保証制度などを定めた法律です。弁済業務保証金は保証協会制度の核心であり、宅建業者が保証協会社員となる際に納付する分担金に基づき、取引当事者を保護する制度です。営業保証金制度と並ぶ被害者救済制度として重要な位置を占めます。
ルールの詳細
保証協会は主たる事務所の所在地を管轄する法務局等に60億円を供託しなければならない(宅建業法第53条第1項)。 ・保証協会の社員は、社員となった日から2週間以内に、弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しなければならない(宅建業法第57条第1項)。 ・弁済業務保証金分担金の額は、政令で定める額(現在1事務所につき60万円)に事務所の数を乗じた額である(宅建業法第57条第1項)。 ・宅建業者は、事務所を新設したときは2週間以内に、追加分担金を納付しなければならない(宅建業法第57条第2項)。 ・還付を受けた保証協会は、還付を受けた日から2週間以内に、その額に相当する金額を供託しなければならない(宅建業法第55条)。 ・保証協会の社員でなくなった者は、社員でなくなった日から6箇月を経過した後でなければ、分担金の返還を請求できない(宅建業法第57条第5項)。
例外
保証協会が供託すべき弁済業務保証金の額は、政令で定める額(60億円)に達するまでの間は、その額に達するまでの額でよい(宅建業法第53条第2項)。 ・保証協会は、社員の業務に関し社員が負う債務についてのみ弁済の責任を負う(宅建業法第53条第3項)。宅建業者個人の私債務は対象外である。 ・保証協会は、還付請求があった場合、その債務の存在に争いがあるときは、その額を供託して還付の手続をすることができる(宅建業法第54条第3項)。
比較・対照
弁済業務保証金は保証協会制度における被害者救済制度で、協会が一括供託する。営業保証金は個別供託制度。還付請求先、供託額、届出先等の違いを整理して覚えることが重要。
記憶テクニック
「ろく(6)億円」→60億円の供託。「ろくおく」と覚える。保証協会の責任額。 ・「分担金は事務所×60万」→「事務所1つで60万」と覚える。1事務所60万円。 ・「2週間で分担金、6ヶ月で取戻し」→納付は2週間、返還請求は6ヶ月後。
事例で確認

弁済業務保証金」はこう問われる

A社は保証協会の社員である宅建業者として、東京都に本店、神奈川県に支店を設置している。A社が新たに千葉県に支店を開設することになった。 A社はどのような手続きをとるべきか?
結論:A社は新支店開設日から2週間以内に60万円の追加分担金を保証協会に納付する。
保証協会の社員である宅建業者が新たに事務所を設置した場合、その日から2週間以内に、追加の弁済業務保証金分担金(60万円)を保証協会に納付しなければならない(宅建業法第57条第2項)。また、保証協会は追加供託を行う必要がある。
押さえる:事務所新設時は2週間以内に追加分担金納付が必要。届出期限を遵守しないと過料の対象となる。
B社は保証協会の社員である宅建業者。B社が倒産し、B社から物件を購入した買主Cが手付金として支払った500万円が返還されない事態となった。 買主Cはどのように救済されるか?
結論:買主Cは保証協会に還付請求を行い、弁済業務保証金から弁済を受けることができる。
買主Cは、保証協会に対して弁済業務保証金からの還付を請求することができる(宅建業法第54条)。還付請求権者は、宅建業者の業務に関し生じた債権を有する者である。CはB社の業務に関して生じた債権を有するため、還付請求が可能である。
押さえる:保証協会社員の取引相手方は、業者の倒産時でも保証協会から弁済を受けられる。これが制度の趣旨である。
試験での狙われ方

出題傾向と対策

出題頻度出題なし
出題実績過去 37 年で 0 回・0 年分
重要度A:最重要。保証制度は宅建業法の中核的分野であり、確実に得点すべき項目。
解き方のコツ営業保証金との比較表を作成して暗記すること。60億円、60万円、2週間、6箇月の数字は必ず覚える。還付請求先の違い(保証協会vs供託所)は頻出ポイント。
よく問われるパターン
  • 弁済業務保証金と営業保証金の比較問題:供託義務者、供託額、還付請求先の違いを問う。
  • 分担金の納付期限と追加納付の義務:新設事務所、2週間の期限を問う。
  • 還付請求の手続と要件:誰が請求できるか、請求先、請求期間を問う。
  • 保証協会の責任範囲:社員の業務に関する債務か否かを判断させる。
理解度チェック

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Q1【2022年 問41】営業保証金及び宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはいくつあるか。 ア 宅地建物取引業者の代表者が、その業務に関し刑法第222条(脅迫)の罪により懲役の刑に処せられたことを理由に宅地建物取引業の免許を取...
解答: 正解:2 二つ 【解説】解説 したがって誤っているものは「二つ」です。
Q2【2017年 問39】営業保証金を供託している宅地建物取引業者Aと宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)の社員である宅地建物取引業者Bに関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。 ア A(国土交通大臣免許)は、甲県内にある主たる事務所とは別に、乙県内に新たに...
解答: 正解:2 二つ 【解説】解説 したがって正しい記述は「二つ」です。
よくある質問

弁済業務保証金について

宅建の「弁済業務保証金」とは何ですか?
弁済業務保証金制度は、保証協会の社員である宅建業者が納付した分担金を原資として、法務局に供託された保証金から、宅建業者の業務に関して生じた債務について弁済を受ける制度です。営業保証金制度と異なり、保証協会が一括して供託・管理を行い、社員は分担金を納付する形態をとります。これにより、個別の宅建業者の供託負担を軽減しつつ、取引の安全を確保することを目的としています。
「弁済業務保証金」は宅建でよく出ますか?
本試験の過去問データでは、この論点名で直接問われた出題は確認できませんが、関連する論点の中で問われることがあります。
保証協会の社員である宅建業者は、弁済業務保証金分担金を法務局に直接供託しなければならない。
×。分担金は保証協会に納付する。法務局に供託するのは保証協会である。宅建業者は供託しない。
弁済業務保証金分担金の額は、政令で定める額(60万円)に事務所の数を乗じた額である。
○。宅建業法第57条第1項の通り。1事務所につき60万円であり、事務所数に応じて額が決まる。
保証協会の社員が新たに事務所を設置した場合、1ヶ月以内に追加分担金を納付しなければならない。
×。正しくは2週間以内である。宅建業法第57条第2項に規定がある。期限は厳格に覚える必要がある。
「弁済業務保証金」の覚え方は?
「ろく(6)億円」→60億円の供託。「ろくおく」と覚える。保証協会の責任額。 ・「分担金は事務所×60万」→「事務所1つで60万」と覚える。1事務所60万円。 ・「2週間で分担金、6ヶ月で取戻し」→納付は2週間、返還請求は6ヶ月後。
2026年の本試験は 10月18日(日)
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