平成3年(1991)本試験
問34地価公示法(国土交通大臣、1月1日、標準地)と、地価調査法(都道府県知事、7月1日、基準地)の違いを明確に区別すること。
税・その他地価公示法過去問
この問題の全体像
地価公示法における標準地の選定基準、公示価格の決定主体と鑑定評価手法、および公示の期日と方法に関する正誤判定問題です。
地価公示法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1地価公示の対象となる標準地は、都市計画区域内において、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常と認められる一団の土地について選定される。
- 2公示価格は、都道府県知事が、各標準地について2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その平均価格を公示するものである。
- 3公示価格は、一般の土地の取引価格に対する指標となるものであり、標準地の鑑定評価を行うに当たっては、近傍類地の地代等から算定される推定の価格、いわゆる収益価格を勘案する必要はない。
- 4地価公示は、毎年1月1日時点の標準地の単位面積当たりの正常な価格を公示するものであり、この公示価格は官報で公示されるほか、関係市町村の一定の事務所において閲覧できる。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
地価公示法(国土交通大臣、1月1日、標準地)と、地価調査法(都道府県知事、7月1日、基準地)の違いを明確に区別すること。
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02
深度分析
地価公示法における標準地の選定基準、公示価格の決定主体と鑑定評価手法、および公示の期日と方法に関する正誤判定問題です。
03
知識背景
地価公示法は、都市及びその周辺の地域等における標準地の正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対する指標を与え、適正な…
04
覚え方
地価公示は「国(大臣)」が「1月」に「官報」へ。地価調査は「県(知事)」が「7月」に「都道府県報」へ。
05
試験のコツ
公示を行う行政主体(大臣か知事か)の違い
・鑑定評価の手法(収益価格の要否)
・公示価格の基準日(1月1日か7月1日か)
06
実務での見え方
金融機関が不動産担保評価を行う際、地価公示価格を基準の一つとして利用し、担保価値を算出します。また、公共事業用地の取得価格算定の基準…
07
よくある間違い
{"mistake":"地価公示法と地価調査法を混同し、公示主体を知事だと答える。","why_wrong":"両者とも地価を公示す…
02深度分析
要約
地価公示法における標準地の選定基準、公示価格の決定主体と鑑定評価手法、および公示の期日と方法に関する正誤判定問題です。
法的根拠
地価公示法第2条(定義)地価公示法第3条(標準地の指定)地価公示法第6条(標準地の正常な価格)地価公示法第10条(地価公示)
論理の流れ
選択肢1は「都市計画区域内」に限定しているが、標準地は全国に指定されるため誤り。選択肢2は「都道府県知事」としているが、地価公示は国土交通大臣が行うため誤り。選択肢3は「収益価格を勘案する必要はない」としているが、正常な価格の鑑定評価では原価方式、取引事例比較方式、収益方式の3つを均衡させる必要があるため誤り。選択肢4は「1月1日時点」「官報で公示」「市町村の事務所で閲覧」といった要件がすべて正しいため正解。
重要な区別
地価公示法(国土交通大臣、1月1日、標準地)と、地価調査法(都道府県知事、7月1日、基準地)の違いを明確に区別すること。
各選択肢のポイント
- 標準地は都市計画区域内だけでなく、全国を対象として選定されるため誤りです。
- 地価公示を行うのは国土交通大臣であり、都道府県知事ではないため誤りです。
- 鑑定評価には、原価、取引事例比較、収益の3方式を均衡させる必要があり、収益価格も勘案されます。
- 毎年1月1日時点の価格を官報で公示し、関係市町村の事務所で閲覧できるという記述は正しいです。
03知識背景
テーマ概要
地価公示法は、都市及びその周辺の地域等における標準地の正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対する指標を与え、適正な地価の形成に寄与することを目的とする法律です。土地鑑定評価の基本原則が定められています。
歴史的背景
1969年(昭和44年)に地価の高騰に対処し、地価の適正化を図るために制定されました。その後、地価税の導入や国土利用計画法の改正など、地価対策の重要な基盤として機能してきました。
関連法令
不動産鑑定評価法国土利用計画法地価調査法
体系的位置づけ
宅建士試験の「法令上の制限」科目における、土地に関する行政法規の一つとして位置づけられます。特に不動産の価格形成に関連する重要な分野です。
前提知識
「正常な価格」の定義、鑑定評価の3方式(原価方式、取引事例比較方式、収益方式)、国土交通大臣と都道府県知事の役割分担、標準地と基準地の違いを理解しておく必要があります。
04記憶テクニック
語呂合わせ
地価公示は「国(大臣)」が「1月」に「官報」へ。地価調査は「県(知事)」が「7月」に「都道府県報」へ。
ビジュアル描写
日本地図をイメージし、国(大臣)が広い範囲(標準地)を年初(1月)に宣言(官報)する図を描く。
重要公式
正常な価格=原価方式+取引事例比較方式+収益方式(3つの均衡)
関連連想
「公示」は「公」の機関(国)が行うと連想させる。
比較表
地価公示法:国土交通大臣、標準地、1月1日、官報。地価調査法:都道府県知事、基準地、7月1日、都道府県報。
05試験テクニック
出題頻度
2-3年に1回
重要度
B:重要。頻出ではないが、出題された際は他の法律と混同しやすいため確実に取りたい。
出題パターン
- 公示を行う行政主体(大臣か知事か)の違い
- 鑑定評価の手法(収益価格の要否)
- 公示価格の基準日(1月1日か7月1日か)
解法・消去法
「都道府県知事」や「7月1日」という言葉があれば地価調査法の話と判断して消去する。「収益価格は不要」とあれば即座に誤りと判断する。
時間戦略
「大臣」「1月1日」「3方式」のキーワードを確認し、迷わず正誤判断できるように知識を定着させて短時間で解答する。
06実務応用
実務シナリオ
金融機関が不動産担保評価を行う際、地価公示価格を基準の一つとして利用し、担保価値を算出します。また、公共事業用地の取得価格算定の基準ともなります。
実務への影響
土地取引の価格交渉における客観的な指標となり、売買価格の適正化に寄与します。固定資産税評価額の基準にも影響を与えます。
ケーススタディ
ある土地の売買において、売主が近隣の事例よりも高い価格を求めたが、買主が地価公示価格を提示し、交渉の妥当性を主張した事例。
業界関連性
不動産鑑定士、不動産業者、金融機関、地方自治体など、土地の価値を扱う全ての業界で基準として利用される。
ニュース連動
毎年3月に発表される地価公示(地価レポート)は、その年の不動産市場の動向を占う上で最も注目される経済ニュースの一つです。
07よくある間違い
地価公示法と地価調査法を混同し、公示主体を知事だと答える。
なぜ間違えるか:両者とも地価を公示する法律であり、内容が似ているため、詳細な違いまで覚えていないことが原因。
正しい理解:「公示=公(国)」、「調査=県(地方)」と語呂合わせで覚える。
住宅地などの鑑定では収益価格は関係ないと考え、選択肢3を正解と判断する。
なぜ間違えるか:実際の取引では賃貸収益がない場合でも、理論上は収還元性(将来の収益)を考慮して価格を形成するという原則を理解していない。
正しい理解:「3つの方式はセット」と覚え、どれか一つを除外する記述はすべて誤りと即断する。
標準地が都市部にしかないと思い込み、選択肢1を正解とする。
なぜ間違えるか:地価公示は全国の地価動向を把握するためのものであり、地方部も含めて全国均等に配置されているイメージを持っていない。
正しい理解:「全国」というキーワードを意識し、「都市計画区域内」などの限定語句があれば警戒する。
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