平成11年(1999)本試験
問39専任媒介契約(7日以内)と専属専任媒介契約(5日以内)の登録期限の違い、および「登録証明書の交付義務」があるか否かが最大の判断ポイントです。
媒介契約過去問
この問題の全体像
本問は、宅建業法における指定流通機構(レインズ)への登録義務と、その証明書の交付義務に関する理解を問う問題です。専任媒介契約と専属専任媒介契約の違い、特に登録期限と証明書交付の有無が論点となります。
宅地建物取引業者Aが、宅地の所有者Bからその宅地の売買の媒介を依頼され、媒介契約を締結した場合の指定流通機構への登録に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1AB間の媒介契約が専任媒介契約でない場合、Aは、契約の相手方を探索するため、当該宅地について指定流通機構に登録することはできない。
- 2AB間の媒介契約が専属専任媒介契約である場合、Aは、契約締結の日から3日(休業日を除く。)以内に、契約の相手方を探索するため、当該宅地について指定流通機構に登録しなければならない。
- 3AB間の媒介契約が専任媒介契約である場合で、Aが、当該宅地について指定流通機構に登録をし、当該登録を証する書面の交付を受けたとき、Aは、その書面を遅滞なくBに引き渡さなければならない。
- 4AB間の媒介契約が専属専任媒介契約である場合で、Aが所定の期間内に指定流通機構に登録をしなかったとき、Aは、そのことを理由として直ちに罰則の適用を受けることがある。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
専任媒介契約(7日以内)と専属専任媒介契約(5日以内)の登録期限の違い、および「登録証明書の交付義務」があるか否かが最大の判断ポイントです。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
本問は、宅建業法における指定流通機構(レインズ)への登録義務と、その証明書の交付義務に関する理解を問う問題です。専任媒介契約と専属専…
03
知識背景
指定流通機構制度は、不動産流通の円滑化と適正化を図るため、宅建業者が物件情報を広く共有するためのシステムです。媒介契約の種類により、…
04
覚え方
専任は「なな(7)」日、専属は「ご(5)」日。証明書は「遅滞なく」渡す。数字と義務をセットで覚える。
05
試験のコツ
専任と専属の登録期限の入れ替わり
・「休業日を含む」か「除く」かのひっかけ
・一般媒介契約における登録の可否に関する誤った記述
06
実務での見え方
実務では、売主と専任媒介契約を締結した宅建業者は、契約後速やかにレインズへ物件情報を入力し、その完了画面や証明書を売主に提示して、広…
07
よくある間違い
{"mistake":"専任媒介契約と専属専任媒介契約の登録期限を逆に覚えている。","why_wrong":"「専属」の方が依頼者…
02深度分析
要約
本問は、宅建業法における指定流通機構(レインズ)への登録義務と、その証明書の交付義務に関する理解を問う問題です。専任媒介契約と専属専任媒介契約の違い、特に登録期限と証明書交付の有無が論点となります。
法的根拠
宅地建物取引業法第34条の2第1項宅地建物取引業法第34条の2第2項宅地建物取引業法施行規則第15条の6
論理の流れ
まず、各媒介契約の種類ごとの指定流通機構への登録義務の有無と期限を確認します。専任媒介契約は契約日から7日以内(休業日を除く)、専属専任媒介契約は5日以内(休業日を除く)に登録が必要です。次に、登録した際の証明書交付義務を確認します。専任媒介契約および専属専任媒介契約では、登録をした旨の証明書を遅滞なく依頼者に交付することが義務付けられています。選択肢3はこの義務を正しく記述しています。
重要な区別
専任媒介契約(7日以内)と専属専任媒介契約(5日以内)の登録期限の違い、および「登録証明書の交付義務」があるか否かが最大の判断ポイントです。
各選択肢のポイント
- 専任媒介契約でない一般媒介契約でも、指定流通機構への登録は可能であり、禁止されていません。
- 専属専任媒介契約の場合、登録期限は5日(休業日を除く)以内であり、3日ではありません。
- 専任媒介契約で登録した場合、その証明書を遅滞なく依頼者に交付する義務があります。
- 登録しなかった場合、指示処分や業務停止処分の対象にはなりますが、直ちに罰則(罰金等)が適用されるわけではありません。
03知識背景
テーマ概要
指定流通機構制度は、不動産流通の円滑化と適正化を図るため、宅建業者が物件情報を広く共有するためのシステムです。媒介契約の種類により、情報登録の義務とその期限が異なり、依頼者への情報提供義務も定められています。
歴史的背景
不動産流通の近代化と透明性を高めるため、1980年代に整備が進みました。専任媒介契約等における登録義務化は、依頼者の利益保護と取引機会の均等化を目的としています。
関連法令
宅地建物取引業法第34条の2(指定流通機構への登録)宅地建物取引業法第64条(監督処分)宅地建物取引業法施行規則第15条の6(指定流通機構への登録等)
体系的位置づけ
宅建業法の「宅地建物取引業」の章における「業務」の節、特に「媒介契約」に関する分野に位置づけられます。
前提知識
この問題を解くには、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3つの違い(重複性、自己発見の報酬、登録義務の有無)を理解している必要があります。
04記憶テクニック
語呂合わせ
専任は「なな(7)」日、専属は「ご(5)」日。証明書は「遅滞なく」渡す。数字と義務をセットで覚える。
ビジュアル描写
契約書の結び目をイメージ。一般は緩い結び目(義務なし)、専任は少し固い結び目(7日)、専属は固い結び目(5日)で、証明書という「タグ」を依頼者に渡すイメージ。
重要公式
専任媒介契約=7日以内登録+証明書交付、専属専任媒介契約=5日以内登録+証明書交付。
関連連想
「専属」は「専任」よりも依頼者の拘束が強いので、登録期限も短い(5日)と連想する。
比較表
【一般】登録義務なし、【専任】7日以内登録・証明書交付あり、【専属】5日以内登録・証明書交付あり・自己発見不可。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題、または2-3年に1回の頻度で出題される重要論点です。
重要度
A:最重要。数字の間違い(3日、5日、7日)や義務の有無は頻出のひっかけです。
出題パターン
- 専任と専属の登録期限の入れ替わり
- 「休業日を含む」か「除く」かのひっかけ
- 一般媒介契約における登録の可否に関する誤った記述
解法・消去法
「一般媒介契約では登録できない」という記述があれば即座に×。「3日以内」という数字が出たら、専属専任(5日)と専任(7日)のどちらにも当てはまらないため×と判断できます。
時間戦略
媒介契約の種類と期限の組み合わせを即座に判断できるよう、知識が定着していれば30秒以内で解答可能です。
06実務応用
実務シナリオ
実務では、売主と専任媒介契約を締結した宅建業者は、契約後速やかにレインズへ物件情報を入力し、その完了画面や証明書を売主に提示して、広報活動を開始したことを説明します。
実務への影響
この義務履行により、売主は自分の物件が確実に多くの業者に紹介されていることを確認でき、信頼関係が構築されます。
ケーススタディ
ある業者が専属専任媒介契約を結んだにもかかわらず、5日を過ぎてもレインズ登録をしなかったため、売主から「誠実に業務を履行していない」とクレームがつき、契約解除された事例があります。
業界関連性
レインス登録は不動産流通の生命線であり、業者にとって必須の業務プロセスです。
ニュース連動
近年の不動産取引のデジタル化やテレワーク推進に伴い、指定流通機構のオンライン化やAPI連携などの話題と関連しています。
07よくある間違い
専任媒介契約と専属専任媒介契約の登録期限を逆に覚えている。
なぜ間違えるか:「専属」の方が依頼者にとって有利な契約なので、義務も厳しい(期限が短い)という論理的整理ができていないため。
正しい理解:「専属=早い(5日)」とセットで暗記し、問題文の数字を見て即座に判断する練習をする。
一般媒介契約では指定流通機構に登録できないと誤解している。
なぜ間違えるか:「義務」がないことを「禁止」と混同しているため。
正しい理解:「義務」と「禁止」の言葉の違いに注意して読む習慣をつける。
登録証明書の交付義務を忘れている。
なぜ間違えるか:登録行為自体に注目がいきすぎて、その後の報告(証明書交付)プロセスを見落とすため。
正しい理解:登録=完了ではなく、登録+証明書交付=一連の業務完了と捉える。
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