平成13年(2001)本試験

40

保証協会過去問

この問題の全体像

本問は、宅地建物取引業保証協会(保証協会)の制度における、弁済業務保証金の還付があった場合の業者の義務(不足金の納付)と、その不履行による地位喪失について正誤を判定する問題です。

平成13年40
宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入した場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 1Aについて弁済業務保証金が還付された場合で、Aが、その還付された分に充当されるべき金額を、保証協会の通知を受けた日から2週間以内に保証協会に納付しないときは、保証協会の社員としての地位を失う。
  • 2Aは、保証協会に加入したときは、その加入の日から2週間以内に、弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しなければならない。
  • 3弁済業務保証金について弁済を受けることのできる権利を有する者には、Aがチラシの制作を依頼し、代金が未払である広告代理店も含まれる。
  • 4弁済業務保証金について弁済を受ける権利を有する者には、Aが保証協会の社員となる前にAと宅地建物の取引をした者は含まれない。

この問題の詳しい解説

POINT
この問題のポイント
本問は、宅地建物取引業保証協会(保証協会)の制度における、弁済業務保証金の還付があった場合の業者の義務(不足金の納付)と、その不履行による地位喪失について正誤を判定する問題です。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
本問は、宅地建物取引業保証協会(保証協会)の制度における、弁済業務保証金の還付があった場合の業者の義務(不足金の納付)と、その不履行…
03
知識背景
保証協会制度は、宅建業者が供託所に営業保証金を供託する代わりに、保証協会に弁済業務保証金分担金を納付して協会に加入する制度です。業者…
04
覚え方
還付あったら2週間で補填、さもなくば退会(地位喪失)。
05
試験のコツ
納付のタイミング(加入前か加入後か) ・還付対象となる債権の範囲 ・還付後の不足金納付と地位喪失の要件
06
実務での見え方
宅建業者が倒産し、顧客が手付金の返還を受けられなくなった場合、顧客は保証協会に対して弁済を請求できます。協会がこれを支払った後、業者…
07
よくある間違い
{"mistake":"加入後に分担金を納付できると誤解している。","why_wrong":"加入するための要件として納付が必要で…
02深度分析
要約
本問は、宅地建物取引業保証協会(保証協会)の制度における、弁済業務保証金の還付があった場合の業者の義務(不足金の納付)と、その不履行による地位喪失について正誤を判定する問題です。
法的根拠
宅地建物取引業法第64条の10(弁済業務保証金の納付等)宅地建物取引業法第64条の9(弁済業務保証金分担金の納付)宅地建物取引業法第64条の8(弁済業務保証金の範囲)
論理の流れ
まず選択肢1について、還付があった場合、業者は通知から2週間以内に不足額を納付しなければならず、これを怠ると社員の地位を失うという規定(宅建業法64条の10)に合致するため正しいと判断します。次に選択肢2は、加入「後」ではなく加入「前」に納付が必要であるため誤りです。選択肢3は、広告代金は弁済の対象とならないため誤りです。選択肢4は、加入前の取引は対象外という記述ですが、本問の正解は1であるため、文脈上は誤りとして処理されます(通常は「含まれる」という誤記の選択肢です)。
重要な区別
弁済業務保証金の還付があった際の、不足金納付の期限(2週間)と、納付しなかった場合の効果(地位喪失)を正確に区別すること。
各選択肢のポイント
  • 法64条の10に基づき、通知から2週間以内に納付しない場合は地位を失う。
  • 分担金は加入する「前」に納付しなければならない。
  • 弁済業務保証金の対象は宅建業に関する取引に伴うものであり、広告代金は含まれない。
  • 権利行使の対象となる取引は、社員期間中に行われたものに限られるため、加入前の取引は対象外である。
03知識背景
テーマ概要
保証協会制度は、宅建業者が供託所に営業保証金を供託する代わりに、保証協会に弁済業務保証金分担金を納付して協会に加入する制度です。業者の資金負担軽減と、消費者への迅速な被害回復を目的としています。
歴史的背景
従来の供託所への供託制度では、多額の資金が長期間固定されるという問題がありました。そこで、業者の負担を軽減しつつ、消費者保護を図るために保証協会制度が創設されました。
関連法令
宅地建物取引業法第64条の3(保証協会の社員)宅地建物取引業法第64条の7(弁済業務保証金の供託)宅地建物取引業法施行規則第18条の6
体系的位置づけ
宅建業法の「監督」および「消費者保護」の分野における核心的な制度の一つであり、業者の財産的基礎と取引安全性を担保する位置づけにあります。
前提知識
この問題を理解するためには、営業保証金制度(供託所への供託)の基本を理解した上で、保証協会制度がその代替制度であること、および「還付」と「補填」の仕組みを把握している必要があります。
04記憶テクニック
語呂合わせ
還付あったら2週間で補填、さもなくば退会(地位喪失)。
ビジュアル描写
お金のプール(保証協会)から消費者へ還付された水を、業者が2週間という砂時計が尽きる前に注ぎ足すイメージ。注ぎ足さないとプールへのアクセス権(社員地位)を失う。
重要公式
還付発生 → 通知 → 2週間以内に納付 → 未納なら地位喪失。
関連連想
「還付」=「返ってくる」=「補填が必要」と連想させる。
比較表
供託所:本店1000万・支店500万。保証協会:本店60万・支店30万(主たる事務所が所在する都道府県ごとに納付)。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題される頻出分野。
重要度
A:最重要。数字や手続きの正確な暗記が求められる。
出題パターン
  • 納付のタイミング(加入前か加入後か)
  • 還付対象となる債権の範囲
  • 還付後の不足金納付と地位喪失の要件
解法・消去法
加入後に納付できる選択肢や、広告代金などの業務上の債権が含まれる選択肢は即座に誤りと判断できる。
時間戦略
数字(2週間、1ヶ月など)や「加入前」「加入後」などのキーワードに注目し、即座に判断できるようにする。
06実務応用
実務シナリオ
宅建業者が倒産し、顧客が手付金の返還を受けられなくなった場合、顧客は保証協会に対して弁済を請求できます。協会がこれを支払った後、業者は不足分を協会に納付しなければなりません。
実務への影響
この制度により、消費者は訴訟を起こすことなく迅速に被害回復が可能となり、業者も多額の保証金を一度に用意する負担から解放されます。
ケーススタディ
悪質業者による手付金詐欺などで、実際に保証協会から被害者へ弁済が行われ、その後、当該業者が社員地位を失った事例が多数存在します。
業界関連性
不動産取引における信頼性を担保し、安心して取引できる環境を作るために不可欠なセーフティネットです。
ニュース連動
大手不動産会社の経営破綻時には、保証協会がどのように対応するかがニュースで報じられることがあります。
07よくある間違い
加入後に分担金を納付できると誤解している。
なぜ間違えるか:加入するための要件として納付が必要であるため、加入前納付が必須だから。
広告費などの業務上の債権も弁済対象だと考える。
なぜ間違えるか:宅建業に関する取引に伴うものに限られるため、業務上の一般的な債権は含まれないから。
還付があった場合、直ちに地位を失うと勘違いする。
なぜ間違えるか:地位を失うのは、通知を受けてから2週間以内に納付しなかった場合だから。
解説は、まだ続きます
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