宅建コーチ過去問(年度別)令和元年40
令和元年(2019)本試験

40

業務に関する規制過去問

この問題の全体像

宅建業法における業務上の規制から、従業者証明書・宅建士証の提示義務、帳簿保存期間、案内所の規制に関する知識を問う問題。特に帳簿保存期間について新築住宅のみ10年とする規定は存在せず、全ての取引で5年間の保存で足りる点が正誤判定の鍵となる。

令和元年40
次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
  • 1宅地建物取引業者の従業者は、取引の関係者の請求があったときは、従業者証明書を提示しなければならないが、宅地建物取引士は、重要事項の説明をするときは、請求がなくても説明の相手方に対し、宅地建物取引士証を提示しなければならない。
  • 2宅地建物取引業者は、その業務に関する帳簿を、各取引の終了後5年間、当該宅地建物取引業者が自ら売主となる新築住宅に係るものにあっては10年間、保存しなければならない。
  • 3宅地建物取引業者が、一団の宅地建物の分譲を案内所を設置して行う場合、その案内所が一時的かつ移動が容易な施設であるときは、当該案内所には、クーリング・オフ制度の適用がある旨等所定の事項を表示した標識を掲げなければならない。
  • 4宅地建物取引業者が、一団の宅地建物の分譲を案内所を設置して行う場合、その案内所が契約を締結し、又は契約の申込みを受ける場所であるときは、当該案内所には、専任の宅地建物取引士を置かなければならない。

この問題の詳しい解説

POINT
この問題のポイント
宅建業法における業務上の規制から、従業者証明書・宅建士証の提示義務、帳簿保存期間、案内所の規制に関する知識を問う問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
宅建業法における業務上の規制から、従業者証明書・宅建士証の提示義務、帳簿保存期間、案内所の規制に関する知識を問う問題。特に帳簿保存期…
03
知識背景
宅建業法における業務上の規制は、宅建業者が適正に業務を行うためのルールを定めたもの。従業者の身分証明、帳簿の保存、案内所の設置基準、…
04
覚え方
帳簿保存は「ゴ(5)年保存」、瑕疵担保は「ト(10)年のトマト」。新築住宅の瑕疵は10年だが、帳簿は5年で統一。数字の「5」と「10…
05
試験のコツ
帳簿保存期間と瑕疵担保責任期間の混同問題 ・従業者証明書と宅建士証の提示タイミングの比較 ・案内所の種類による義務の違い(標識vs専…
06
実務での見え方
宅建業者が実際に業務を行う際、取引記録を5年間保存する義務がある。売買契約書、重要事項説明書、宅建士証の写しなどを整理保管。訴訟やト…
07
よくある間違い
{"mistake":"新築住宅の帳簿保存期間を10年と誤認し、選択肢2を正しいと判断してしまう。","why_wrong":"瑕疵…
02深度分析
要約
宅建業法における業務上の規制から、従業者証明書・宅建士証の提示義務、帳簿保存期間、案内所の規制に関する知識を問う問題。特に帳簿保存期間について新築住宅のみ10年とする規定は存在せず、全ての取引で5年間の保存で足りる点が正誤判定の鍵となる。
法的根拠
宅建業法第48条(従業者証明書の提示)宅建業法第35条第4項(宅建士証の提示)宅建業法第49条(帳簿の備付け及び保存)宅建業法第50条の2(案内所の規制)
論理の流れ
選択肢2に着目する。宅建業法第49条は帳簿の保存期間を「5年間」と規定しており、新築住宅に係るものだけ特別に10年間とする条文は存在しない。これは瑕疵担保責任の期間(民法570条、品確法88条)との混同を狙った引っかけ問題。他の選択肢1・3・4は条文通り正しい記述であるため、誤りは選択肢2と断定できる。
重要な区別
帳簿保存期間(5年)と瑕疵担保責任期間(新築住宅10年)の区別が最重要。法改正で新築住宅の瑕疵担保責任が10年とされたが、帳簿保存期間は従来通り5年のままである。
各選択肢のポイント
  • 宅建業法48条と35条4項の規定通り。従業者証明書は請求時提示、宅建士証は重要事項説明時に無条件提示で正しい。
  • 宅建業法49条は帳簿保存期間を一律5年と規定。新築住宅のみ10年とする特例は存在せず、瑕疵担保責任との混同を狙った誤り。
  • 宅建業法50条の2第1項の規定通り。一時的かつ移動が容易な案内所ではクーリング・オフ制度の適用等の標識掲示が義務付けられる。
  • 宅建業法50条の2第2項の規定通り。契約締結や申込みを受ける案内所には専任の宅建士の配置が義務付けられる。
03知識背景
テーマ概要
宅建業法における業務上の規制は、宅建業者が適正に業務を行うためのルールを定めたもの。従業者の身分証明、帳簿の保存、案内所の設置基準、広告規制など多岐にわたり、取引の安全と消費者保護を目的とする。特に帳簿保存は取引記録の証拠保全として重要。
歴史的背景
帳簿保存期間は長らく5年とされてきた。2000年の品質確保法制定で新築住宅の瑕疵担保責任が10年とされたが、帳簿保存期間は改正されていない。このため受験生は両者を混同しやすく、出題者はこの点を狙って引っかけ問題を作成する傾向がある。
関連法令
宅建業法第49条(帳簿の備付け及び保存)宅建業法第48条(従業者証明書の携帯及び提示)宅建業法第35条(重要事項の説明)品質確保法第88条(瑕疵担保責任の特例)
体系的位置づけ
宅建試験の業法科目における「業務上の規制」は最重要分野の一つ。毎年複数問出題され、細かい数字や例外規定が問われる傾向がある。帳簿関係は頻出論点。
前提知識
帳簿保存期間5年、従業者証明書と宅建士証の提示義務の違い、案内所の分類(一時的・移動容易な施設か否か)、クーリング・オフ制度の概要、専任宅建士の配置義務が発生する場面を理解しておく必要がある。
04記憶テクニック
語呂合わせ
帳簿保存は「ゴ(5)年保存」、瑕疵担保は「ト(10)年のトマト」。新築住宅の瑕疵は10年だが、帳簿は5年で統一。数字の「5」と「10」を明確に区別して記憶する。
ビジュアル描写
帳簿=5角形の箱に保存、新築住宅=10階建ての建物で瑕疵担保。数字をイメージで結びつける。案内所はテント(一時的)なら標識、オフィス(契約場所)なら宅建士配置とイメージ。
重要公式
帳簿保存=5年(例外なし)、瑕疵担保=新築住宅10年、従業者証=請求時、宅建士証=説明時無条件
関連連想
「帳簿」は「帳(ちょう)」→「蝶(ちょう)」→5枚の羽で5年と連想。「瑕疵担保」は「住宅」→「10年保証」と連想。
比較表
帳簿保存期間:全取引一律5年(宅建業法49条)vs 瑕疵担保責任:新築住宅10年(品確法88条)。従業者証明書:請求時提示 vs 宅建士証:説明時無条件提示。案内所(一時的):標識掲示義務 vs 案内所(契約場所):専任宅建士配置義務。
05試験テクニック
出題頻度
帳簿保存期間は頻出論点で、ほぼ毎年何らかの形で出題される。瑕疵担保責任期間との比較・混同問題は特に頻度が高い。
重要度
A:最重要。業務上の規制は宅建試験の核心分野であり、帳簿保存は基本中の基本。確実に得点すべき論点。
出題パターン
  • 帳簿保存期間と瑕疵担保責任期間の混同問題
  • 従業者証明書と宅建士証の提示タイミングの比較
  • 案内所の種類による義務の違い(標識vs専任宅建士)
解法・消去法
「新築住宅のみ特例」という表現が出たら警戒。帳簿保存に特例はない。逆に瑕疵担保責任では新築住宅に10年の特例がある。数字と制度の組み合わせを確認して消去法を適用。
時間戦略
数字の引っかけ問題は即座に判断。帳簿保存は5年、瑕疵担保は新築10年と即答できるよう暗記。他の選択肢は条文知識で確認。1問1分以内で解答可能。
06実務応用
実務シナリオ
宅建業者が実際に業務を行う際、取引記録を5年間保存する義務がある。売買契約書、重要事項説明書、宅建士証の写しなどを整理保管。訴訟やトラブル時に証拠として提出するため実務上極めて重要。
実務への影響
帳簿保存義務違反は宅建業法第65条により100万円以下の罰金に処される可能性がある。実務では税務調査や監督庁の立入検査の際にも帳簿の確認が行われる。
ケーススタディ
購入から6年後に新築住宅の瑕疵が発見された場合、瑕疵担保責任は10年のため請求可能。しかし、売主である宅建業者が帳簿を5年で廃棄していても帳簿保存義務違反にはならない(5年保存で十分)。このように両制度は独立している。
業界関連性
不動産業界では帳簿管理は基本的な業務。電子帳簿保存法の改正もあり、デジタルでの保存が進んでいる。5年保存を徹底することは業界の信頼性確保に直結。
ニュース連動
近年、不動産トラブルの増加に伴い、取引記録の重要性が注目されている。消費者庁の相談窓口への相談件数も増加傾向にあり、帳簿の適正な保存が求められている。
07よくある間違い
新築住宅の帳簿保存期間を10年と誤認し、選択肢2を正しいと判断してしまう。
なぜ間違えるか:瑕疵担保責任期間(新築住宅10年)と帳簿保存期間(5年)を混同している。両者は別の制度で、法的根拠も異なる。
従業者証明書と宅建士証の提示義務を逆に覚えてしまう。
なぜ間違えるか:どちらが請求時でどちらが無条件提示かを混同。両者の法的位置づけの違いを理解していない。
案内所の規制について、標識掲示義務と専任宅建士配置義務の適用場面を混同する。
なぜ間違えるか:案内所の種類(一時的か否か、契約場所か否か)による義務の違いを整理できていない。
解説は、まだ続きます
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