令和3年(2021)本試験
問247
税・その他景品表示法過去問
この問題の全体像
不当景品類及び不当表示防止法及び不動産の表示に関する公正競争規約に基づき、宅建業者の広告表示に関する規定の正誤を判断する問題。団地と駅との距離表示において、最近区画と最遠区画の両方の表示が義務付けられている点が正解の核心。
宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1住宅の居室の広さを畳数で表示する場合には、畳1枚当たりの広さにかかわらず、実際に当該居室に敷かれている畳の数を表示しなければならない。
- 2団地(一団の宅地又は建物をいう。)と駅との間の道路距離は、取引する区画のうち駅から最も近い区画を起点として算出した数値とともに、駅から最も遠い区画を起点として算出した数値も表示しなければならない。
- 3新築分譲マンションを完成予想図により表示する場合、完成予想図である旨を表示すれば、緑豊かな環境であることを訴求するために周囲に存在しない公園等を表示することができる。
- 4新築分譲住宅の販売に当たって行う二重価格表示は、実際に過去において販売価格として公表していた価格を比較対照価格として用いて行うのであれば、値下げの日から1年以内の期間は表示することができる。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
不当景品類及び不当表示防止法及び不動産の表示に関する公正競争規約に基づき、宅建業者の広告表示に関する規定の正誤を判断する問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
不当景品類及び不当表示防止法及び不動産の表示に関する公正競争規約に基づき、宅建業者の広告表示に関する規定の正誤を判断する問題。団地と…
03
知識背景
不当景品類及び不当表示防止法は消費者の自主的選択を阻害する不当な表示を規制する法律。不動産分野では公正競争規約が詳細な表示基準を定め…
04
覚え方
「距離は両端、畳は基準、予想図も真実、二重価格二年」で四つの論点を整理。距離は最近・最遠の両端表示、畳は1.62㎡基準、完成予想図も…
05
試験のコツ
距離・面積の表示基準の正誤判定
・二重価格表示の期間・条件の判定
・完成予想図・模型の表示可否の判定
06
実務での見え方
宅建業者が新築分譲マンションのチラシを作成する際、駅からの距離を「徒歩5分」とだけ表示すると規約違反。団地全体で最も遠い区画から「徒…
07
よくある間違い
{"mistake":"畳数表示で実際に敷かれている畳の数を表示すればよいと誤解する","why_wrong":"畳のサイズは地域・…
02深度分析
要約
不当景品類及び不当表示防止法及び不動産の表示に関する公正競争規約に基づき、宅建業者の広告表示に関する規定の正誤を判断する問題。団地と駅との距離表示において、最近区画と最遠区画の両方の表示が義務付けられている点が正解の核心。
法的根拠
不当景品類及び不当表示防止法第4条不動産の表示に関する公正競争規約第5条不動産の表示に関する公正競争規約第7条不動産の表示に関する公正競争規約第10条
論理の流れ
各選択肢を公正競争規約の具体的規定に照らして検証する。選択肢1は畳の基準面積(1.62㎡以上)の規定に反し誤り。選択肢2は団地の距離表示で最近・最遠区画の両方表示が義務付けられており正しい。選択肢3は存在しない事物の表示は完成予想図でも禁止され誤り。選択肢4は二重価格表示の期間制限(2年以内)の規定に反し誤り。
重要な区別
公正競争規約における表示の「正当性」の判断基準。特に距離表示は最短・最長の両方を示すことで消費者の誤認を防ぐ仕組みが重要。
各選択肢のポイント
- 畳数表示は1枚当たり1.62㎡以上の基準に従って算出した数値を表示する必要があり、実際の畳の数ではない。
- 公正競争規約により、団地と駅との距離は最近区画と最遠区画の双方の数値表示が義務付けられている。
- 完成予想図であっても、実際に存在しない公園等を表示することは優良誤認として禁止されている。
- 二重価格表示は値下げの日から2年以内が期間制限であり、1年以内という記述は誤りである。
03知識背景
テーマ概要
不当景品類及び不当表示防止法は消費者の自主的選択を阻害する不当な表示を規制する法律。不動産分野では公正競争規約が詳細な表示基準を定め、距離、面積、価格等の表示方法を統一している。これにより消費者の誤認を防止し、公正な競争を確保する。
歴史的背景
1962年に景品表示法が制定され、不動産の表示に関する公正競争規約は1972年に公正取引委員会認定を受けた。その後、不動産取引の複雑化に対応し度々改正され、表示基準が厳格化されている。
関連法令
不当景品類及び不当表示防止法第4条(不当な表示の禁止)不当景品類及び不当表示防止法第5条(公正競争規約)不動産の表示に関する公正競争規約第5条(面積の表示)不動産の表示に関する公正競争規約第7条(距離の表示)
体系的位置づけ
宅建試験の「法令上の制限」分野に位置づき、消費者保護法の一つとして重要。宅建業法と並ぶ広告規制の根幹をなす法律として頻出。
前提知識
公正競争規約の基本構造、優良誤認・有利誤認の概念、二重価格表示の規制内容、不動産広告における距離・面積・価格表示の基準を理解しておく必要がある。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「距離は両端、畳は基準、予想図も真実、二重価格二年」で四つの論点を整理。距離は最近・最遠の両端表示、畳は1.62㎡基準、完成予想図も虚偽禁止、二重価格は2年以内。
ビジュアル描写
団地を鳥瞰図でイメージ。駅から近い区画(青色)と遠い区画(赤色)を結ぶ線を引き、両方の距離を表示する様子を視覚化。
重要公式
畳1枚=1.62㎡以上|二重価格期間=2年以内|団地距離=最近+最遠の両方
関連連想
「団地は広いから端から端まで距離が違う」という生活実感から、両端表示の必要性を連想する。
比較表
距離表示:団地は両端表示必須 vs 単独物件は一点表示|畳表示:1.62㎡基準換算 vs 実際の枚数不可|二重価格:2年以内有効 vs 1年以内は誤り
05試験テクニック
出題頻度
景品表示法・公正競争規約は毎年1-2問出題される頻出分野。表示規制の細かい数値・基準が問われる傾向がある。
重要度
A:最重要。不動産広告の実務に直結し、違反すれば課徴金の対象となるため、実務上も試験上も極めて重要。
出題パターン
- 距離・面積の表示基準の正誤判定
- 二重価格表示の期間・条件の判定
- 完成予想図・模型の表示可否の判定
解法・消去法
「実際に敷かれている畳」「存在しない公園の表示可」など常識的に不適切な表現を含む選択肢を優先的に消去。期間の数字(1年 vs 2年)に注目。
時間戦略
数値・期間の規定を即座に思い出せるよう暗記。選択肢ごとに規定との照合を迅速に行い、2分以内で解答する。
06実務応用
実務シナリオ
宅建業者が新築分譲マンションのチラシを作成する際、駅からの距離を「徒歩5分」とだけ表示すると規約違反。団地全体で最も遠い区画から「徒歩12分」も併記する必要がある。
実務への影響
違反した場合、消費者庁から措置命令や課徴金納付命令を受ける可能性がある。事業者名公表による信用失墜リスクも大きい。
ケーススタディ
某不動産会社が駅からの距離を最短のみ表示し、実際には遠い区画の購入者が誤認して契約。消費者庁の調査により優良誤認表示として措置命令を受けた事例がある。
業界関連性
不動産広告の作成は宅建業者の日常業務であり、公正競争規約の理解は法的リスク回避と消費者信頼確保の両面で不可欠。
ニュース連動
近年、不動産ポータルサイトやSNSでの広告表示についても規制強化が議論されており、デジタル時代の表示規制が注目されている。
07よくある間違い
畳数表示で実際に敷かれている畳の数を表示すればよいと誤解する
なぜ間違えるか:畳のサイズは地域・時代により異なるため、実際の枚数では面積が不明確になり消費者が誤認する恐れがある。
正しい理解:「畳は基準面積換算」と覚え、実際の枚数表示は不可と理解する。
二重価格表示の期間を1年以内と誤記憶する
なぜ間違えるか:他の期間規定(クーリングオフ8日等)と混同し、2年という正しい期間を忘れる傾向がある。
正しい理解:「二重価格は二年」と語呂合わせで記憶し、1年という選択肢を即座に誤りと判断する。
完成予想図なら存在しない事物を表示できると誤解する
なぜ間違えるか:完成予想図は建物自体の将来像を示すものであり、周辺環境について虚偽の表示を許すものではないと誤解する。
正しい理解:「完成予想図でも嘘はダメ」と原則を押さえ、周辺環境の虚偽表示は不可と理解する。
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