平成25年(2013)本試験
問26
免許の基準(欠格要件)過去問
この問題の全体像
宅建業法66条に基づき、罰金刑による免許取消事由が「傷害・脅迫など6つの特定の犯罪」に限定される点と、懲役刑は執行猶予付きでも取消対象となる点を問う問題。
宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1宅地建物取引業者A社の代表取締役が、道路交通法違反により罰金の刑に処せられたとしても、A社の免許は取り消されることはない。
- 2宅地建物取引業者B社の使用人であって、B社の宅地建物取引業を行う支店の代表者が、刑法第222条(脅迫)の罪により罰金の刑に処せられたとしても、B社の免許は取り消されることはない。
- 3宅地建物取引業者C社の非常勤役員が、刑法第208条の2(凶器準備集合及び結集)の罪により罰金の刑に処せられたとしても、C社の免許は取り消されることはない。
- 4宅地建物取引業者D社の代表取締役が、法人税法違反により懲役の刑に処せられたとしても、執行猶予が付されれば、D社の免許は取り消されることはない。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
宅建業法66条に基づき、罰金刑による免許取消事由が「傷害・脅迫など6つの特定の犯罪」に限定される点と、懲役刑は執行猶予付きでも取消対象となる点を問う問題。
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02
深度分析
宅建業法66条に基づき、罰金刑による免許取消事由が「傷害・脅迫など6つの特定の犯罪」に限定される点と、懲役刑は執行猶予付きでも取消対…
03
知識背景
宅建業の免許制度における「欠格事由」の一部。事業者の信頼性を担保するため、反社会的勢力や暴力性を伴う犯罪を犯した者、および重大な経済…
04
覚え方
「傷現暴凶脅背(シンゲンボウキョウキョウハイ)」:傷害、現場助勢、暴行、凶器準備、脅迫、背任。この6つは罰金でもダメ。
05
試験のコツ
6罪に含まれるか含まれないかの判定問題
・執行猶予付き懲役刑の取り扱い
・非常勤役員や使用人への適用範囲
06
実務での見え方
新しく支店長を採用する際、前科の有無を確認する場面。過去に傷害罪で罰金刑を受けている場合、その支店長が就任すると会社の免許取消リスク…
07
よくある間違い
{"mistake":"執行猶予が付いているので免許は取り消されないと判断する。","why_wrong":"執行猶予は「刑の執行を…
02深度分析
要約
宅建業法66条に基づき、罰金刑による免許取消事由が「傷害・脅迫など6つの特定の犯罪」に限定される点と、懲役刑は執行猶予付きでも取消対象となる点を問う問題。
法的根拠
宅地建物取引業法66条1項8号宅地建物取引業法施行令3条の2刑法204条(傷害)刑法222条(脅迫)刑法208条の2(凶器準備集合)
論理の流れ
まず刑罰が「罰金」か「懲役」かを分類します。罰金の場合、宅建業法施行令で定める6つの暴力関連犯罪(傷害、脅迫等)に該当するか確認します。選択肢1の交通法違反は該当しないため取消されず正解です。選択肢2・3は6罪に含まれるため取消されます。選択肢4は懲役刑であり、執行猶予があっても取消対象となります。
重要な区別
罰金刑による取消は「6つの特定犯罪」に限定されるが、懲役刑は「執行猶予の有無」に関わらず必ず取消事由となるという区別。
各選択肢のポイント
- 道路交通法違反の罰金刑は、免許取消事由となる6罪に含まれないため取消されない。
- 脅迫罪(刑法222条)は免許取消事由となる6罪に含まれるため、支店代表者の罰金刑で取消される。
- 凶器準備集合罪(刑法208条の2)は6罪に含まれるため、非常勤役員の罰金刑でも取消される。
- 懲役刑は執行猶予が付いていても免許取消事由となるため、取消されることはないという記述は誤り。
03知識背景
テーマ概要
宅建業の免許制度における「欠格事由」の一部。事業者の信頼性を担保するため、反社会的勢力や暴力性を伴う犯罪を犯した者、および重大な経済犯罪を犯した者を業界から排除する仕組み。
歴史的背景
暴力団排除の観点から、罰金刑であっても暴力行為等に関連する特定の犯罪については免許を取り消すことができるよう整備された経緯がある。
関連法令
宅地建物取引業法5条(免許の申請)宅地建物取引業法66条(免許の取消し等)宅地建物取引業法施行令3条の2(罪を定める政令)
体系的位置づけ
「宅建業法」の「免許」分野における「欠格事由」の項目。試験では頻出の論点であり、法改正の影響を受けにくい安定した出題分野。
前提知識
「役員」と「政令で定める使用人(支店の代表者等)」の範囲、および「罰金」と「懲役」で扱いが異なることの理解が必要。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「傷現暴凶脅背(シンゲンボウキョウキョウハイ)」:傷害、現場助勢、暴行、凶器準備、脅迫、背任。この6つは罰金でもダメ。
ビジュアル描写
「罰金」の看板の下に、凶器を持った暴漢(6罪のイメージ)だけが立ち入り禁止マークを持っているイメージ。その他の軽微な違反は通れる。
重要公式
罰金 + 6罪 = 取消。懲役 = 無条件取消。
関連連想
6罪はすべて「暴力」や「脅し」に関連するもの。背任は金銭的な裏切りだが、これも含めて覚える。
比較表
【罰金刑】6罪のみ取消対象。それ以外はセーフ。【懲役刑】全ての犯罪で取消対象。執行猶予付きでもアウト。
05試験テクニック
出題頻度
2-3年に1回
重要度
A:最重要。頻出かつ明確な正誤判定が可能な得点源。
出題パターン
- 6罪に含まれるか含まれないかの判定問題
- 執行猶予付き懲役刑の取り扱い
- 非常勤役員や使用人への適用範囲
解法・消去法
選択肢に「執行猶予」とあれば、それが懲役刑に関する記述なら誤りと判断できる可能性が高い。
時間戦略
6罪を暗記していれば即答可能。迷った場合、暴力性の高い犯罪かどうかで判断し、時間をかけすぎない。
06実務応用
実務シナリオ
新しく支店長を採用する際、前科の有無を確認する場面。過去に傷害罪で罰金刑を受けている場合、その支店長が就任すると会社の免許取消リスクが生じる。
実務への影響
役員や重要な従業員に犯罪歴がある場合、速やかに交代させるなどリスク管理が必要。会社の存続に関わる重大なコンプライアンス事項。
ケーススタディ
ある業者の役員が酔っ払って傷害事件を起こし、罰金刑となった場合、国土交通大臣は聴聞を経た上でその業者の免許を取り消すことができる。
業界関連性
不動産業界の社会的信用を維持するために、悪質な業者を排除する極めて重要な制度。
ニュース連動
暴力団排除条例や企業の不祥事対応において、コンプライアンス違反による役員辞任のニュースと関連が深い。
07よくある間違い
執行猶予が付いているので免許は取り消されないと判断する。
なぜ間違えるか:執行猶予は「刑の執行を猶予する」だけであり、刑に処せられた事実自体は消えないため、懲役刑では取消事由となる。
正しい理解:「執行猶予」を見たら「懲役」か「罰金」かを先に確認するクセをつける。
交通違反などの軽微な罰金刑でも免許が取り消されると勘違いする。
なぜ間違えるか:全ての罰金刑が対象ではなく、宅建業法施行令で定める6つの特定の犯罪に限定されていることを理解していない。
正しい理解:「罰金=6罪のみ」とセットで覚える。
非常勤役員や使用人の犯罪は会社の免許に影響しないと考える。
なぜ間違えるか:政令で定める使用人(支店長等)や非常勤役員も「一定の地位にある者」として免許取消事由の対象に含まれる。
正しい理解:「役員+政令使用人」でセットでリスクがあると認識する。
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