平成25年(2013)本試験
問43
業務の規制過去問
この問題の全体像
宅建業法の免許制度に関する基礎知識を問う問題。免許の有効範囲、指示処分の届出、欠格事由の範囲(使用人を含むか)、そして欠格事由における「不正又は不誠実な行為」の解釈についての理解度を試す。
宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1甲県に事務所を設置する宅地建物取引業者(甲県知事免許)が、乙県所在の物件を取引する場合、国土交通大臣へ免許換えの申請をしなければならない。
- 2宅地建物取引業者(甲県知事免許)は、乙県知事から指示処分を受けたときは、その旨を甲県知事に届け出なければならない。
- 3免許を受けようとする法人の政令で定める使用人が、覚せい剤取締法違反により懲役刑に処せられ、その刑の執行を終わった日から5年を経過していない場合、当該使用人が取締役に就任していなければ当該法人は免許を受けることができる。
- 4宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者は、宅地建物取引業法の規定に違反し罰金の刑に処せられていなくても、免許を受けることができない。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
宅建業法の免許制度に関する基礎知識を問う問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
宅建業法の免許制度に関する基礎知識を問う問題。免許の有効範囲、指示処分の届出、欠格事由の範囲(使用人を含むか)、そして欠格事由におけ…
03
知識背景
宅建業法における免許制度は、不適切な業者を排除し、取引の安全を図るための参入規制である。免許の種類、免許権者、欠格事由の詳細(個人・…
04
覚え方
「おそれ」があればアウト。罰金なくてもダメ。使用人も役員も同じくダメ。
05
試験のコツ
「政令で定める使用人」の範囲を問う問題
・「おそれ」による免許拒否の可否
・他県での取引と免許権者の関係
06
実務での見え方
新規不動産会社設立時、役員だけでなく支店長候補者の前科や素行を厳しくチェックする際にこの知識が活きる。
07
よくある間違い
{"mistake":"「他県で取引するなら大臣免許が必要」と誤解している。","why_wrong":"免許は事務所所在地基準であ…
02深度分析
要約
宅建業法の免許制度に関する基礎知識を問う問題。免許の有効範囲、指示処分の届出、欠格事由の範囲(使用人を含むか)、そして欠格事由における「不正又は不誠実な行為」の解釈についての理解度を試す。
法的根拠
宅地建物取引業法第3条(免許)宅地建物取引業法第5条(免許の欠格条項)宅地建物取引業法第65条(監督処分)宅地建物取引業法第66条(事務所の所在地を異にする場合の措置)
論理の流れ
選択肢1は免許権者が主たる事務所所在地で決まるため誤り。選択肢2は指示処分は免許権者への届出対象ではないため誤り。選択肢3は政令で定める使用人も欠格事由に該当するため誤り。選択肢4は罰金刑前科がなくても、将来の不正行為のおそれがあれば免許拒否される条文通り正しい。
重要な区別
欠格事由における「法人の役員等」と「政令で定める使用人」の違い、および刑罰の有無に関わらず「おそれ」だけで免許拒否される点。
各選択肢のポイント
- 免許は主たる事務所の所在地を管轄する知事又は大臣が行い、取引物件の所在地は関係ない。
- 業務停止処分等は届出が必要だが、指示処分については免許権者への届出義務はない。
- 政令で定める使用人が欠格事由に該当する場合、役員でなくても法人は免許を受けられない。
- 不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者は、刑罰を受けていなくても免許不可。
03知識背景
テーマ概要
宅建業法における免許制度は、不適切な業者を排除し、取引の安全を図るための参入規制である。免許の種類、免許権者、欠格事由の詳細(個人・法人双方)、そして免許取得後の監督処分が主要な構成要素となる。
歴史的背景
免許制度は業法制定当初から存在するが、欠格事由の詳細(例:暴力団関係者の排除など)は社会情勢に合わせて改正されてきた。特に「おそれ」による免許拒否は、事前規制の強化を意図している。
関連法令
宅地建物取引業法第3条宅地建物取引業法第4条宅地建物取引業法第5条宅地建物取引業法第16条の2
体系的位置づけ
業法の冒頭に位置づけられる最重要項目であり、宅建士試験における「宅建業法」科目の基礎中の基礎を成す分野。
前提知識
免許の種類(国土交通大臣免許と都道府県知事免許)の違い、主たる事務所と従たる事務所の概念、および「政令で定める使用人」に支店長や支配人が含まれることの理解が必要。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「おそれ」があればアウト。罰金なくてもダメ。使用人も役員も同じくダメ。
ビジュアル描写
免許の扉を守る門番が「おそれ」のある人を入場禁止にするイメージ。過去の犯罪だけでなく、未来の危険性も審査対象。
重要公式
欠格事由=刑罰+不正行為のおそれ+暴力団関係者
関連連想
「おそれ」=「Future Risk」。未来のリスクを排除するのが免許制度の目的と連想。
比較表
【役員】欠格事由→法人不可。【政令使用人】欠格事由→法人不可。【一般従業員】欠格事由→法人可(ただし業務に従事させない)。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題。免許の欠格事由は頻出論点。
重要度
A:最重要。業法の根幹であり、得点源にすべき分野。
出題パターン
- 「政令で定める使用人」の範囲を問う問題
- 「おそれ」による免許拒否の可否
- 他県での取引と免許権者の関係
解法・消去法
「他県の物件=大臣免許」はよくある引っかけなので即削除。「使用人=関係ない」も即削除。残りを比較。
時間戦略
基礎知識確認問題なので、迷わず正解したい。30秒以内で判断できるようにしたい。
06実務応用
実務シナリオ
新規不動産会社設立時、役員だけでなく支店長候補者の前科や素行を厳しくチェックする際にこの知識が活きる。
実務への影響
不適格者が経営に関与すると免許取り消しリスクがあるため、採用時のバックグラウンドチェックが必須となる。
ケーススタディ
支店長に覚せい剤取締法違反の前科がある者が就任したため、免許更新時に不許可となった事例。
業界関連性
業界の信頼性維持のため、参入障壁として極めて重要な役割を果たしている。
ニュース連動
暴力団排除条例や企業のコンプライアンス強化の流れと連動している。
07よくある間違い
「他県で取引するなら大臣免許が必要」と誤解している。
なぜ間違えるか:免許は事務所所在地基準であることを理解していない。
正しい理解:「免許=事務所の場所」とセットで覚える。
「使用人が欠格事由でも、役員でなければ大丈夫」と誤解している。
なぜ間違えるか:政令使用人の欠格事由が法人に及ぶことを知らない。
正しい理解:「政令使用人=実質的経営者」と捉える。
「罰金刑を受けていないなら免許を拒否されない」と思い込んでいる。
なぜ間違えるか:「おそれ」による免許拒否条文の存在を忘れている。
正しい理解:「おそれ」という言葉を見たらアラームを鳴らす。
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