平成25年(2013)本試験
問48
税・その他統計過去問
この問題の全体像
不動産市場の動向を示す4つの主要統計(法人企業統計、地価公示、建築着工統計、土地白書)に関する記述の中から、統計データの内容や解釈として誤っているものを選ぶ問題です。
宅地建物の統計等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1令和5年度法人企業統計調査(令和6年9月公表)によれば、令和5年度における不動産業の経常利益は約7兆3,000億円となっており、前年度比23.6%増となった。
- 2令和7年地価公示(令和7年3月公表)によれば、令和6年の1年間の地価は、全国平均ではすべての用途で上昇した。
- 3建築着工統計(令和7年1月公表)によれば、令和6年の持家戸数は3年連続で減少しているものの、貸家戸数は3年ぶりで増加している。
- 4令和7年版土地白書(令和7年5月公表)によれば、土地取引について、売買による所有権移転登記の件数でその動向を見ると、令和6年の全国の土地取引件数は131.9万件となり、令和5年と比べほぼ横ばいであった。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
不動産市場の動向を示す4つの主要統計(法人企業統計、地価公示、建築着工統計、土地白書)に関する記述の中から、統計データの内容や解釈として誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
不動産市場の動向を示す4つの主要統計(法人企業統計、地価公示、建築着工統計、土地白書)に関する記述の中から、統計データの内容や解釈と…
03
知識背景
この問題は、不動産取引の指標となる政府統計(地価公示、建築着工統計、土地白書等)の最新データや傾向に関する知識を問うものです。市場の…
04
覚え方
「地価は全用途上昇、着工は貸家が減少」というキーワードで、地価公示の上昇トレンドと建築着工の貸家減少をセットで覚える。
05
試験のコツ
「前年比」の増減の逆
・「〇年連続」や「〇年ぶり」の期間の誤り
・統計の公表月や調査主体の誤り
06
実務での見え方
顧客に物件価格の根拠を説明する際、地価公示や土地白書のデータを引用して、「この地域は地価が上昇傾向にあります」と客観的に説得する。
07
よくある間違い
{"mistake":"建築着工統計の「持家」と「貸家」の増減を混同してしまう。","why_wrong":"どちらも「住宅」なので…
02深度分析
要約
不動産市場の動向を示す4つの主要統計(法人企業統計、地価公示、建築着工統計、土地白書)に関する記述の中から、統計データの内容や解釈として誤っているものを選ぶ問題です。
法的根拠
統計法第2条(統計の基本理念)統計法第12条(基幹統計調査)地価公示法第2条(地価公示の定義)建築基準法第6条(建築物の建築等に関する申請)
論理の流れ
まず各選択肢の統計名と公表時期を確認します。次に、各統計が示す具体的な数値やトレンド(増加・減少・横ばい)を知識と照合します。選択肢1、2、4は近年の不動産市場の活況や安定を示す内容として正しい記述です。選択肢3の建築着工統計において、貸家戸数の動向(実際は減少)に関する記述が事実と異なるため、これが誤りとなります。
重要な区別
建築着工統計における「持家」と「貸家」の戸数推移の違い、特に貸家需要の動向を正確に区別して把握しているかがポイントです。
各選択肢のポイント
- 不動産業の経常利益が前年度比で大幅に増加したという記述は、統計調査の結果と合致しているため正しい。
- 地価公示において全用途で地価が上昇したという記述は、不動産市場の好調を反映し正しいため。
- 建築着工統計において、貸家戸数は実際には減少しており、3年ぶりの増加という記述が誤りであるため。
- 土地取引件数が前年と比べてほぼ横ばいであったという記述は、市場の現状を示しており正しいため。
03知識背景
テーマ概要
この問題は、不動産取引の指標となる政府統計(地価公示、建築着工統計、土地白書等)の最新データや傾向に関する知識を問うものです。市場の需給バランスや価格動向を数値で理解することが求められます。
歴史的背景
不動産統計は、戦後の復興期やバブル経済期を通じて、不動産政策や税制の立案基礎資料として重要性を増してきました。近年ではデフレ脱却やインフレ局面における市場の温度計としての役割が注目されています。
関連法令
統計法地価公示法建築基準法国土利用計画法
体系的位置づけ
宅建試験の「統計」分野における出題であり、不動産の市場動向を把握するための実学的な知識の位置づけにあります。
前提知識
各統計の調査主体(国土交通省、総務省等)、公表時期(3月、9月等)、および調査対象(戸数、面積、価格等)の基本的な定義を理解している必要があります。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「地価は全用途上昇、着工は貸家が減少」というキーワードで、地価公示の上昇トレンドと建築着工の貸家減少をセットで覚える。
ビジュアル描写
地価公示のグラフを右肩上がり、建築着工の貸家グラフを右肩下がりとしてイメージし、視覚的に対比させる。
重要公式
経常利益=売上高-費用/不動産業の利益率は景気敏感。
関連連想
「白書」=政府の公式見解書として、5月頃にその年の総括が出るものと連想する。
比較表
持家(世帯数減少等で減少傾向)vs 貸家(投資需要や空室率影響で変動)のトレンドの違いを整理する。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題
重要度
B(重要:最新の経済情勢を把握するために重要)
出題パターン
- 「前年比」の増減の逆
- 「〇年連続」や「〇年ぶり」の期間の誤り
- 統計の公表月や調査主体の誤り
解法・消去法
明らかにトレンドと異なる記述(例:地価下落など)を消去し、微妙な数値や期間の記述に絞り込む。
時間戦略
統計問題は知識問題なので、知らなければ即切り上げて後回しにし、法令制限などの得点源に時間を割く。
06実務応用
実務シナリオ
顧客に物件価格の根拠を説明する際、地価公示や土地白書のデータを引用して、「この地域は地価が上昇傾向にあります」と客観的に説得する。
実務への影響
統計データは不動産価格査定や投資判断の際の客観的指標となり、売買契約における価格交渉の根拠となる。
ケーススタディ
地価公示が上昇している地域では、売出価格を前年比より高く設定し、購入希望者に将来の資産価値をアピールして成約に至る事例。
業界関連性
不動産業界において、市場動向を知らなければビジネスチャンスを逃すリスクがあるため極めて重要。
ニュース連動
日銀の金融政策変更や物価高騰といったニュースと連動して、統計数値がどのように変化したかが話題となる。
07よくある間違い
建築着工統計の「持家」と「貸家」の増減を混同してしまう。
なぜ間違えるか:どちらも「住宅」なので、セットで同じ動きをすると勘違いしやすいため。
正しい理解:「持家=マイナス」「貸家=プラス(またはその逆)」など、最新のトレンドをセットで覚える。
統計の「公表月」を間違える。
なぜ間違えるか:3月、4月、9月など似た時期に発表される統計が多いため、記憶が混同しやすい。
正しい理解:「地価(春)」「白書(初夏)」「決算(秋)」など季語と結びつけて覚える。
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