平成26年(2014)本試験
問27
業務の規制過去問
この問題の全体像
宅建業法における免許制度の基本事項を問う問題。事務所の定義、免許の条件付与、法人解散時の届出期限、無免許業務の禁止(広告)という4つの論点から正誤を判断する。
宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1契約締結権限を有する者を置き、継続的に業務を行う場所であっても、商業登記簿に登載されていない事務所は、法第3条第1項に規定する事務所には該当しない。
- 2国土交通大臣又は都道府県知事は、免許に条件を付すことができるが、免許の更新に当たっても条件を付すことができる。
- 3法人である宅地建物取引業者が株主総会の決議により解散することとなった場合、その法人を代表する役員であった者は、その旨を当該解散の日から30日以内に免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。
- 4免許申請中である者が、宅地建物取引業を営む目的をもって宅地の売買に関する新聞広告を行った場合であっても、当該宅地の売買契約の締結を免許を受けた後に行うのであれば、法第12条に違反しない。
この問題の詳しい解説
POINT
この問題のポイント
宅建業法における免許制度の基本事項を問う問題。
この問題は、6 つの視点でさらに深掘りできます
02
深度分析
宅建業法における免許制度の基本事項を問う問題。事務所の定義、免許の条件付与、法人解散時の届出期限、無免許業務の禁止(広告)という4つ…
03
知識背景
この問題は、宅建業法の根幹をなす「免許制度」に関する知識を問うものです。具体的には、どのような場所が事務所とみなされるか、免許にはど…
04
覚え方
「事務所は登記不要、条件は更新にも、解散は決議から30日、無免許広告は絶対ダメ」
05
試験のコツ
事務所の定義と商業登記の混同
・解散・廃業届出の起算点のひっかけ
・無免許での広告・取引の可否
06
実務での見え方
不動産会社が新しい支店を開設する際、商業登記を完了する前であっても、契約担当者を配置して業務を開始すれば、それは「事務所」として免許…
07
よくある間違い
{"mistake":"事務所は商業登記簿に登載されている場所に限られると誤解する。","why_wrong":"会社法上の本店・支…
02深度分析
要約
宅建業法における免許制度の基本事項を問う問題。事務所の定義、免許の条件付与、法人解散時の届出期限、無免許業務の禁止(広告)という4つの論点から正誤を判断する。
法的根拠
宅地建物取引業法第3条第1項(事務所の定義)宅地建物取引業法第3条第3項及び第4項(免許の条件)宅地建物取引業法第8条第2項(廃業等の届出)宅地建物取引業法第12条第1項(無免許業者の禁止)
論理の流れ
選択肢1は、事務所の定義が「商業登記」ではなく「継続的に業務を行う場所」であるため誤り。選択肢2は、免許の更新時にも条件を付すことができると条文に明記されており正しい。選択肢3は、解散の届出期限が「解散の日」ではなく「決議の日」から30日以内であるため誤り。選択肢4は、免許前の広告自体が禁止されており、契約時期が後であっても違反となるため誤り。以上より正解は2。
重要な区別
事務所の実質的定義(登記の有無は問わない)と、法人解散届出の起算点(決議の日か解散の日か)の区別が重要。
各選択肢のポイント
- 事務所は継続的に業務を行う場所であれば登記の有無にかかわらず該当するため誤り。
- 免許の更新も免許の一種であり、国土交通大臣等は条件を付すことができるため正しい。
- 届出期限は解散の日ではなく、株主総会等の決議の日から30日以内であるため誤り。
- 免許を受ける前の広告は、契約を後に行うとしても無免許業務として禁止されているため誤り。
03知識背景
テーマ概要
この問題は、宅建業法の根幹をなす「免許制度」に関する知識を問うものです。具体的には、どのような場所が事務所とみなされるか、免許にはどのような条件が付与されるか、法人が消滅する際の手続き、そして免許取得前の行為制限について網羅的に理解しているかが試されます。
歴史的背景
宅建業法は、宅地建物取引業者の資質向上と業務の適正化を図るため、免許制度を採用しています。無免許での業務や不適切な事務所運営を防ぐため、事務所の定義や届出期間について厳格な規定が設けられてきました。
関連法令
宅地建物取引業法第3条宅地建物取引業法第8条宅地建物取引業法第12条民法第496条(解散の効力発生時期)商業登記法
体系的位置づけ
宅建試験の「宅建業法」科目における「免許」の分野に位置づけられ、最も基本的かつ重要な項目の一つです。
前提知識
この問題を解くには、事務所の実質的定義、免許の更新手続き、法人の解散手続き(決議と登記の違い)、および無免許業の禁止規定についての正確な知識が必要です。
04記憶テクニック
語呂合わせ
「事務所は登記不要、条件は更新にも、解散は決議から30日、無免許広告は絶対ダメ」
ビジュアル描写
事務所のイメージとして「看板が出ていて社員がいて契約できる場所」を思い浮かべる。解散のカレンダーでは「株主総会の日」に赤丸を付ける。
重要公式
解散届出 = 決議の日 + 30日以内
関連連想
「更新」は「新規」と同じ扱いと覚えると、条件付与が可能であることがイメージしやすい。
比較表
事務所定義:登記不要 vs 業務場所必要。解散届出:決議の日から30日 vs 解散の日ではない。
05試験テクニック
出題頻度
毎年出題
重要度
A:最重要。免許制度は業法の根幹であり、必ず正解したい分野である。
出題パターン
- 事務所の定義と商業登記の混同
- 解散・廃業届出の起算点のひっかけ
- 無免許での広告・取引の可否
解法・消去法
選択肢4の「免許後の契約ならOK」は典型的な誤りなので即座に消去可能。選択肢1も「登記されていない~該当しない」は誤りと判断できる。
時間戦略
基本知識を問う問題なので、迷わず迅速に回答し、他の難問に時間を残す。
06実務応用
実務シナリオ
不動産会社が新しい支店を開設する際、商業登記を完了する前であっても、契約担当者を配置して業務を開始すれば、それは「事務所」として免許申請が必要になる。
実務への影響
無免許で事務所を開設したり、無免許で広告を出すと、業務停止命令や罰則の対象となるため、経営リスク管理上極めて重要。
ケーススタディ
ある企業が合併決議を行った後、登記完了を待ってから届出を出したため、期間経過により違反となった事例。
業界関連性
不動産業界において、コンプライアンス遵守の第一歩となる知識であり、事務所管理の基本。
ニュース連動
悪質な無免許業者による被害ニュースなどが流れた際、この法律の重要性が再認識される。
07よくある間違い
事務所は商業登記簿に登載されている場所に限られると誤解する。
なぜ間違えるか:会社法上の本店・支店と宅建業法上の事務所の定義を混同しているため。
正しい理解:「実質が大事(業務を行っている場所)」と覚える。
解散の届出期限を「解散の日」から30日以内と覚えている。
なぜ間違えるか:条文の「解散の日」という言葉を、実質的な解散効力発生日と捉えてしまうため。
正しい理解:「決議(けっぎ)」という言葉に注目して覚える。「決議から30日」
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