事務所の設置
宅建業者は、宅建業を営むためには必ず事務所を設置しなければなりません。事務所とは、宅建業を営むための施設で、継続的に業務を行う場所をいいます。本店・支店だけでなく、継続的に業務を行う場所はすべて事務所となります。事務所を設置した場合、免許権者への届出、宅建士の配置、標識・免許証の掲示など複数の義務が生じます。これらは取引の安全と消費者保護の観点から設けられた制度です。
宅建業法第2条(事務所の定義に関する規定)宅建業法第8条(事務所の届出に関する規定)宅建業法第9条(標識の掲示義務に関する規定)
重要度: 重要
要点
宅建業者は、宅建業を営むためには必ず事務所を設置しなければなりません。事務所とは、宅建業を営むための施設で、継続的に業務を行う場所をいいます。本店・支店だけでなく、継続的に業務を行う場所はすべて事務所となります。事務所を設置した場合、免許権者への届出、宅建士の配置、標識・免許証の掲示など複数の義務が生じます。これらは取引の安全と消費者保護の観点から設けられた制度です。
体系における位置づけ
宅建業法は、宅地建物取引業を営む者に対する規制を定めた法律です。免許制度、業務規制、保証制度、監督・罰則の4本柱から構成されます。事務所の設置は免許制度の重要な要素であり、宅建業者が事業を開始するための基本的要件を定めています。宅建業法の中でも基礎的かつ頻出分野です。
ルールの詳細
・事務所とは宅建業を営むための施設をいい、本店・支店のほか、継続的に業務を行う場所も含まれます。一時的な場所は事務所に該当しません。
・事務所を設置したときは、免許を受けた日から15日以内に、その所在地を免許権者に届け出なければなりません。
・事務所ごとに、その事務所の業務に従事する宅建士を置かなければなりません。ただし、事務所以外で宅建業を営む場合はこの限りではありません。
・事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める様式の標識を掲げなければなりません。
・事務所ごとに、公衆の見やすい場所に免許証を掲示しなければなりません。
・事務所の所在地を変更したときは、その日から15日以内に、その旨を免許権者に届け出なければなりません。
・事務所を廃止したときも、その日から15日以内に届出が必要です。
例外
・案内所等(事務所以外で宅建業を営む場所)には、宅建士を置く必要はありません。ただし、標識の掲示は必要です。
・事務所を設置しない宅建業者(事務所を設置する必要がない場合)は存在しません。必ず1か所以上の事務所が必要です。
・免許の有効期間の更新の際、事務所に変更がないときは、更新申請書にその旨を記載することで届出を省略できます。
比較・対照
事務所と案内所等の最大の違いは宅建士の配置義務の有無。事務所には必ず宅建士が必要だが、案内所等には不要。ただし標識の掲示は両方に必要。免許証の掲示は事務所のみ。
記憶テクニック
・「事務所の届出は15日(いちご)」と覚える。いちご=15で期限を記憶。
・「事務所には士(さむらい)が必要」→事務所には宅建士が必須。案内所等には不要。
・「標識は両方、免許証は事務所だけ」→標識は事務所・案内所等の両方に掲示、免許証は事務所のみ。
事例で確認
「事務所の設置」はこう問われる
A社(宅建業者)は、本店のほか、モデルルームを設置して分譲マンションの販売を行うこととした。モデルルームには販売担当者を配置するが、宅建士は配置しない予定である。 このモデルルームに宅建士を配置しないことは認められるか。
結論:モデルルームの実態により判断。継続的なら事務所として宅建士が必要。
モデルルームが「事務所」に該当するか「案内所等」に該当するかが問題となる。継続的に業務を行う施設であれば事務所となり、宅建士の配置が必要。一時的・補助的な案内所等であれば宅建士の配置は不要。期間や実態から判断する必要がある。
押さえる:事務所と案内所等の区別は、その場所で業務を継続的に行うか否かで判断する。
宅建業者Bは、本店を東京都から神奈川県に移転することとなった。移転の日から20日後に免許権者への届出を行った。 Bの届出は適切か。期限は守られているか。
結論:届出期限に違反しており、監督処分の対象となる可能性がある。
事務所の所在地を変更した場合、その日から15日以内に免許権者への届出が必要(宅建業法第8条)。Bは移転の日から20日後に届出を行っており、期限を過ぎているため、届出義務違反となる。
押さえる:事務所の変更届は「その日から15日以内」という期限を厳守すること。
試験での狙われ方
出題傾向と対策
| 出題頻度 | 2〜3 年に 1 回 |
|---|---|
| 出題実績 | 過去 37 年で 14 回・13 年分・最新 2023 年 |
| 重要度 | A:最重要。数字や要件が明確で、確実に得点すべき分野。 |
| 解き方のコツ | 「15日以内」という期限、「事務所には宅建士が必要」「案内所等には不要」という区別を確実に覚える。標識は両方に必要、免許証は事務所のみ。 |
よく問われるパターン
- 事務所と案内所等の区別を問う問題。宅建士の配置義務の有無が焦点となる。
- 届出期限(15日以内)を問う問題。正誤判定で頻出。
- 標識と免許証の掲示義務の対象を問う問題。事務所と案内所等で異なる。
- 事務所の定義を問う問題。継続性の有無がポイント。
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Q1No.1
解答: 正解: 1。免許の有効期間満了の際、Aが営業保証金を取り戻そうとする場合には、供託した営業保証金につき還付を受ける権利を有する者に対し、6か月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を官報に公告しなければならない。
よくある質問
事務所の設置について
宅建の「事務所の設置」とは何ですか?
宅建業者は、宅建業を営むためには必ず事務所を設置しなければなりません。事務所とは、宅建業を営むための施設で、継続的に業務を行う場所をいいます。本店・支店だけでなく、継続的に業務を行う場所はすべて事務所となります。事務所を設置した場合、免許権者への届出、宅建士の配置、標識・免許証の掲示など複数の義務が生じます。これらは取引の安全と消費者保護の観点から設けられた制度です。
「事務所の設置」は宅建でよく出ますか?
本試験では過去 37 年間で 14 回、13 年分で出題されています。出題傾向は「2〜3 年に 1 回」です。
事務所とは、宅建業を営むための施設で、継続的に業務を行う場所をいう。
○正解。宅建業法第2条に規定される事務所の定義通り。継続性がポイント。
事務所を設置したときは、その日から30日以内に免許権者に届け出なければならない。
×誤り。届出期限は「免許を受けた日から15日以内」である。30日ではない。
案内所等には、宅建士を配置する必要はないが、標識の掲示は必要である。
○正解。案内所等は事務所以外の場所のため宅建士配置義務はないが、標識の掲示義務はある。
「事務所の設置」の覚え方は?
「事務所の届出は15日(いちご)」と覚える。いちご=15で期限を記憶。
・「事務所には士(さむらい)が必要」→事務所には宅建士が必須。案内所等には不要。
・「標識は両方、免許証は事務所だけ」→標識は事務所・案内所等の両方に掲示、免許証は事務所のみ。
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2026年の本試験は 10月18日(日)
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