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報酬額

宅建業者が売買・貸借の媒介・代理を行った際に受領できる報酬には法定の上限額が設けられている。これは宅建業者が不当に高い報酬を請求することを防ぎ、消費者保護と取引の透明性を確保するための制度。売買と貸借で計算方法が異なり、代金または借賃に応じて段階的に計算する累進方式を採用している。

宅建業法第46条(報酬の受領等)宅建業法施行規則第16条(報酬の額)宅建業法第47条(罰則)

重要度: 頻出

要点
宅建業者が売買・貸借の媒介・代理を行った際に受領できる報酬には法定の上限額が設けられている。これは宅建業者が不当に高い報酬を請求することを防ぎ、消費者保護と取引の透明性を確保するための制度。売買と貸借で計算方法が異なり、代金または借賃に応じて段階的に計算する累進方式を採用している。
体系における位置づけ
宅建業法は宅地建物取引業を営む者に対する規制を定めた法律であり、免許制度、業務規制、宅建士制度、保証制度などから構成される。報酬額規制は業務規制の中でも特に重要な分野で、宅建業者が受領できる報酬の上限を法的に定め、消費者保護と取引の適正化を図るものである。
ルールの詳細
売買の報酬限度額:代金200万円以下は5%、200万円超400万円以下は4%、400万円超は3%の累進方式で計算し、消費税相当額を加算する。 ・貸借の報酬限度額:借賃の1ヶ月分の50%以内とし、消費税相当額を加算する。月額借賃に乗じるだけで計算完了。 ・速算式(売買):代金×3%+6万円+消費税相当額。この式で一発計算可能。例:3000万円なら3000万×0.03+6万=96万円+消費税。 ・両手取引:売主・買主双方から依頼を受けた場合、合計で限度額の2倍まで受領可能。ただし一方から限度額全額を受領する必要はない。 ・消費税の取扱い:課税事業者は報酬に消費税相当額を加算できる。免税事業者は加算できない。代金に消費税が含まれるか否かで計算が異なる。 ・特段の事情:現地調査等の費用を要する場合、報酬とは別に実費を受領可能。ただし事前の説明と相手方の合意が必要。
例外
免税事業者の場合:年間売上が1,000万円以下の免税事業者は、報酬に消費税相当額を加算することができない。報酬本体のみを受領。 ・特段の事情がある場合:現地調査、遠隔地への出張等の特段の事情により費用を要する場合、報酬とは別にその費用を受領可能。事前の説明と合意が必須。 ・一団の宅地建物の分譲:一団の宅地又は建物の分譲を行う場合、国土交通大臣が定める額を超えない範囲で報酬を受領できる特例がある。
比較・対照
売買は累進方式(3%+6万円の速算式)、貸借は借賃の半月分。課税事業者のみ消費税加算可。両手取引は限度額の2倍まで受領可能。これらを混同しないよう注意。
記憶テクニック
「さんろく」で3%+6万円。売買の速算式は「さん(3%)ろく(6万円)」で覚える。 ・「貸借は半月」で借賃の50%。貸借の報酬は「半月分」と覚える。 ・「両手で倍」で限度額の2倍。両手取引は報酬限度額が倍になる。
事例で確認

報酬額」はこう問われる

宅建業者A(課税事業者)が、売主から売買代金3,000万円(消費税等相当額を含まない)の宅地の売買媒介を依頼され、買主を見つけて契約を成立させた。 Aが売主から受領できる報酬の限度額はいくらか?
結論:売主から受領できる限度額は105万6,000円である。
売買の報酬限度額は速算式「代金×3%+6万円+消費税」で計算。3,000万円×3%=90万円、90万円+6万円=96万円。これに消費税10%を加算。96万円×1.1=105万6,000円。
押さえる:速算式を活用すれば計算ミスを防げる。消費税込みの金額を求められた場合は1.1倍することを忘れない。
宅建業者B(課税事業者)が、賃貸物件の媒介で、月額借賃15万円の貸借契約を成立させた。貸主・借主双方から依頼を受けている。 Bが受領できる報酬の限度額の合計はいくらか?
結論:貸主・借主双方から合計で16万5,000円まで受領できる。
貸借の報酬は借賃1ヶ月分の50%。15万円×50%=7万5,000円。これに消費税を加算。7万5,000円×1.1=8万2,500円。両手取引なので限度額の2倍まで受領可能。8万2,500円×2=16万5,000円。
押さえる:貸借は計算が単純だが、両手取引かどうかで受領限度額が倍になる点に注意。
試験での狙われ方

出題傾向と対策

出題頻度出題なし
出題実績過去 37 年で 0 回・0 年分
重要度A:最重要 - 計算問題として確実に得点すべき分野。正解率を高めるには反復練習が必須。
解き方のコツ速算式「代金×3%+6万円」を暗記し、消費税の計算(×1.1)を確実にする。両手取引では限度額の2倍。免税事業者は消費税加算なし。過去問で計算練習を繰り返すこと。
よく問われるパターン
  • 報酬限度額の計算問題:代金を提示して限度額を問う。消費税込み・抜きの両パターンが出題される。
  • 両手取引の計算:売主・買主双方から受領できる限度額を問う。合計額に注意。
  • 免税事業者の取扱い:消費税を加算できないことを問う正誤問題。
  • 特段の事情:現地調査費用等の別途受領について、条件(説明・合意)を問う。
理解度チェック

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Q1【2021年 問244】宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)が受け取ることができる報酬額についての次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
解答: 正解:2 宅地(代金1,000万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、売主から代理の依頼を受け、買主から媒介の依頼を受け、売買契約を成立させて買主から303,000円の報酬を受領する場合、売主からは4... 【解説】解説 したがって正しい記述は[2]です。
Q2【2019年 問32】宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)が受け取ることのできる報酬額に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
解答: 正解:4 宅地(代金200万円。消費税等相当額を含まない。)の売買の媒介について、現地調査等の費用を要するなど特段の事情がない場合でも、報酬額について売主Dに対して説明し、合意していた場合には、AはDから330... 【解説】解説 したがって誤っている記述は[4]です。
よくある質問

報酬額について

宅建の「報酬額」とは何ですか?
宅建業者が売買・貸借の媒介・代理を行った際に受領できる報酬には法定の上限額が設けられている。これは宅建業者が不当に高い報酬を請求することを防ぎ、消費者保護と取引の透明性を確保するための制度。売買と貸借で計算方法が異なり、代金または借賃に応じて段階的に計算する累進方式を採用している。
「報酬額」は宅建でよく出ますか?
本試験の過去問データでは、この論点名で直接問われた出題は確認できませんが、関連する論点の中で問われることがあります。
売買代金2,000万円(消費税等相当額を含まない)の媒介を行った課税事業者が受領できる報酬限度額は、66万円に消費税相当額を加算した額である。
○正解。速算式:2,000万円×3%+6万円=66万円。課税事業者なので消費税相当額(6万6,000円)を加算し、合計72万6,000円が限度額。
貸借の媒介における報酬限度額は、借賃の2ヶ月分の50%以内である。
×誤り。貸借の報酬限度額は借賃の1ヶ月分の50%以内である。2ヶ月分ではなく1ヶ月分が基準。
宅建業者が売主・買主双方から媒介の依頼を受けた場合、それぞれから報酬限度額の全額を受領することができる。
○正解。両手取引の場合、売主・買主双方からそれぞれ限度額まで受領でき、合計で限度額の2倍まで受領可能。
「報酬額」の覚え方は?
「さんろく」で3%+6万円。売買の速算式は「さん(3%)ろく(6万円)」で覚える。 ・「貸借は半月」で借賃の50%。貸借の報酬は「半月分」と覚える。 ・「両手で倍」で限度額の2倍。両手取引は報酬限度額が倍になる。
2026年の本試験は 10月18日(日)
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