事務所以外の場所
宅建業者は、事務所以外の場所で営業活動を行う場合、無秩序な営業を防止し取引の安全を図るため、案内所等の設置について都道府県知事への届出を義務付けられています。ただし、すべての事務所以外の場所が届出対象ではなく、一定期間以内の一時的なものや、特定の要件を満たすものは除外されます。事務所とは異なり、専任の宅建士の配置義務はない点が大きな特徴です。
宅建業法第10条(案内所等の届出)宅建業法第11条(標識の掲示義務)宅建業法第48条(名義貸しの禁止)
重要度: 重要
要点
宅建業者は、事務所以外の場所で営業活動を行う場合、無秩序な営業を防止し取引の安全を図るため、案内所等の設置について都道府県知事への届出を義務付けられています。ただし、すべての事務所以外の場所が届出対象ではなく、一定期間以内の一時的なものや、特定の要件を満たすものは除外されます。事務所とは異なり、専任の宅建士の配置義務はない点が大きな特徴です。
体系における位置づけ
宅建業法は、宅地建物取引業者の業務運営に関する法律です。事務所規制、業者規制、取引規制、保証規制などから構成されます。事務所以外の場所に関する規制は、業者が本拠以外で営業活動を行う際のルールを定めたもので、事務所規制の一部として位置づけられます。
ルールの詳細
・案内所等を設置したときは、その日から10日以内に、その案内所等の所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない(宅建業法第10条第1項)。
・届出には、案内所等の所在地、設置期間、業務の種類などを記載した届出書を提出する必要がある。
・案内所等には、事務所と同様に、標識を掲示しなければならない(宅建業法第11条)。
・案内所等には、専任の宅建士を置く必要はない。事務所とは異なり、常時勤務する宅建士の配置は義務付けられていない。
・案内所等で重要事項説明を行う場合は、宅建士が行う必要があるため、宅建士が立ち会うことはある。
・届出をした事項に変更があった場合も、変更の日から10日以内に届出が必要である。
・案内所等を廃止した場合も、廃止の日から10日以内にその旨を届け出なければならない。
例外
・期間が1ヶ月以内で一時的に設ける案内所等であって、国土交通省令で定めるものは、届出を要しない(宅建業法第10条第1項ただし書)。
・一時的な案内所等であっても、標識の掲示義務は免除されない。
・事務所の所在地と同一の建物内に設ける案内所等は、事務所の一部とみなされ、別途の届出は不要とされる。
・他の宅建業者の事務所内に案内所等を設ける場合は、名義貸しに該当しないよう注意が必要である。
比較・対照
事務所と案内所等の最大の違いは、専任宅建士の配置義務の有無です。事務所には必須ですが、案内所等には不要。ただし、標識の掲示義務は両方にあり、届出期限も10日以内で共通です。
記憶テクニック
・「案内所は10日で届出、専任は不要」:案内所等の届出は10日以内、専任宅建士は不要と覚える。
・「一時的1ヶ月、届出は不要」:1ヶ月以内の一時的な案内所等は届出不要と覚える。
・「標識は共通、専任は事務所だけ」:標識は事務所も案内所も共通して必要、専任宅建士は事務所だけに必要。
事例で確認
「事務所以外の場所」はこう問われる
A社は、新築分譲マンションの販売のため、現地にモデルルームを設置し、3ヶ月間営業活動を行う予定である。モデルルームには販売担当者3名が常駐するが、宅建士は配置していない。 A社はどのような手続きが必要か。また、宅建士を配置しないことは問題ないか。
結論:届出は必要だが、専任宅建士の配置義務はないため問題ない。
まず、モデルルームは案内所等に該当するため、設置の日から10日以内にその所在地を管轄する都道府県知事への届出が必要(宅建業法第10条)。期間が1ヶ月を超えるため、届出不要の例外には該当しない。専任の宅建士の配置義務は案内所等にはないため、配置しなくても違法ではない。ただし、重要事項説明を行う機会がある場合は宅建士が必要。
押さえる:案内所等の届出義務と、専任宅建士配置義務の有無を正確に区別することが重要。
B社は、住宅展示場に2週間限定でブースを出展し、自社物件の案内を行う。展示場終了後は別の場所で同様のイベントに参加する予定である。 B社は案内所等の届出を行う必要があるか。
結論:届出は不要だが、標識の掲示は必要である。
期間が1ヶ月以内で一時的に設ける案内所等であって、国土交通省令で定める要件を満たすものは、届出を要しない(宅建業法第10条第1項ただし書)。住宅展示場への出展のような一時的な営業拠点は、通常、届出不要の例外に該当する。ただし、標識の掲示義務は免除されないため、標識の掲示は必要。
押さえる:一時的な案内所等であっても、標識の掲示義務があることを見落とさないように注意。
試験での狙われ方
出題傾向と対策
| 出題頻度 | 2〜3 年に 1 回 |
|---|---|
| 出題実績 | 過去 37 年で 13 回・13 年分・最新 2024 年 |
| 重要度 | B:重要。事務所との違いが問われることが多く、届出期限や専任宅建士の要否は確実に押さえるべき。 |
| 解き方のコツ | 「10日以内の届出」「専任宅建士は不要」「1ヶ月以内の一時的なものは届出不要」「標識は必要」の4点を確実に暗記する。事務所との比較表を作成して整理すると効果的。 |
よく問われるパターン
- 案内所等の届出義務の有無を問う問題(期間や要件に着目)
- 事務所と案内所等の違いを問う問題(専任宅建士の配置義務の有無)
- 届出の期限と届出先を問う問題
- 標識の掲示義務の適用を問う問題
- 届出不要の例外規定を問う問題
理解度チェック
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Q1No.1
解答: 正解: 2。宅地建物取引士は、その登録している勤務先の名称に変更があった場合、登録を受けている都道府県知事に、変更の登録の申請とあわせて、宅地建物取引士証の書換え交付を申請しなければならない。
よくある質問
事務所以外の場所について
宅建の「事務所以外の場所」とは何ですか?
宅建業者は、事務所以外の場所で営業活動を行う場合、無秩序な営業を防止し取引の安全を図るため、案内所等の設置について都道府県知事への届出を義務付けられています。ただし、すべての事務所以外の場所が届出対象ではなく、一定期間以内の一時的なものや、特定の要件を満たすものは除外されます。事務所とは異なり、専任の宅建士の配置義務はない点が大きな特徴です。
「事務所以外の場所」は宅建でよく出ますか?
本試験では過去 37 年間で 13 回、13 年分で出題されています。出題傾向は「2〜3 年に 1 回」です。
案内所等を設置した場合、設置の日から14日以内にその所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。
誤り。届出期限は設置の日から10日以内である(宅建業法第10条第1項)。14日ではないので注意。
案内所等には、事務所と同様に、専任の宅建士を置かなければならない。
誤り。案内所等には専任の宅建士を置く必要はない。専任の宅建士の配置義務があるのは事務所のみである。
期間が1ヶ月以内で一時的に設ける案内所等は、届出を要しない。
正しい。宅建業法第10条第1項ただし書により、期間が1ヶ月以内で一時的に設ける案内所等で国土交通省令で定めるものは届出不要である。
「事務所以外の場所」の覚え方は?
「案内所は10日で届出、専任は不要」:案内所等の届出は10日以内、専任宅建士は不要と覚える。
・「一時的1ヶ月、届出は不要」:1ヶ月以内の一時的な案内所等は届出不要と覚える。
・「標識は共通、専任は事務所だけ」:標識は事務所も案内所も共通して必要、専任宅建士は事務所だけに必要。
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