盛土規制法
盛土規制法は、宅地造成工事や特定盛土等に伴うがけ崩れ、土砂崩れ等の災害から国民の生命・身体・財産を保護することを目的とします。宅地造成等工事規制区域、特定盛土等規制区域、造成宅地防災区域の3つの区域を指定し、それぞれに応じた許可・届出制度を設けています。特に盛土による災害リスクの高まりを受け、令和6年の改正で特定盛土等規制区域が新設されました。
宅地造成及び特定盛土等規制法第1条(目的)宅地造成及び特定盛土等規制法第3条(宅地造成等工事規制区域の指定)宅地造成及び特定盛土等規制法第8条(工事の許可)
重要度: 重要
要点
盛土規制法は、宅地造成工事や特定盛土等に伴うがけ崩れ、土砂崩れ等の災害から国民の生命・身体・財産を保護することを目的とします。宅地造成等工事規制区域、特定盛土等規制区域、造成宅地防災区域の3つの区域を指定し、それぞれに応じた許可・届出制度を設けています。特に盛土による災害リスクの高まりを受け、令和6年の改正で特定盛土等規制区域が新設されました。
体系における位置づけ
法令上の制限は宅建試験の重要科目で、都市計画法、建築基準法、農地法、土地区画整理法など多数の法律から構成されます。盛土規制法は宅地造成による災害防止を目的とし、令和6年に宅地造成等規制法から改称されました。他の法令制限と比較して範囲が限定的で、規制区域と許可・届出の区分を押さえれば得点しやすい分野です。
ルールの詳細
・宅地造成等工事規制区域内で切土・盛土の高さが3m以上、または面積が500㎡以上の宅地造成工事を行うには都道府県知事の許可が必要です。
・特定盛土等規制区域内で特定盛土等を行うには都道府県知事の許可が必要です。宅地造成等工事規制区域内には指定できません。
・造成宅地防災区域では、都道府県知事が造成宅地防災区域指定工事を指定し、許可制を適用します。
・工事主は工事着手後2週間以内に、周辺地域の住民に対し説明会を開催しなければなりません。
・許可を受けた者は、工事の廃止または中止したときは遅滞なくその旨を都道府県知事に届け出る必要があります。
・宅地造成等工事規制区域内の土地所有者等は、その土地を常時安全な状態に維持するように努めなければなりません。
例外
・通常の管理行為、軽易な行為その他政令で定める行為については許可不要です。
・非常災害のため必要な応急措置として行う宅地造成等に関する工事は許可不要です。
・国または都道府県が行う工事については、協議制度により許可制度を適用除外としています。
比較・対照
宅地造成等工事規制区域は事前規制、造成宅地防災区域は事後規制、特定盛土等規制区域は盛土特化の規制。許可は事前承認、届出は事後報告。
記憶テクニック
・「サゴ(3・5)」で覚える:高さ3m以上、面積500㎡以上で許可必要
・「2週間で説明」:工事着手後2週間以内に周辺住民への説明会
・「盛土は特別」:特定盛土等規制区域は盛土に特化した規制区域
事例で確認
「盛土規制法」はこう問われる
A氏は宅地造成等工事規制区域内の土地に、切土の高さ2m、盛土の高さ2m、面積600㎡の宅地造成工事を行おうとしている。切土と盛土の高さはそれぞれ3m未満だが、面積が500㎡を超えている。 この場合、都道府県知事の許可は必要か。
結論:許可が必要です。面積500㎡以上で許可対象となります。
宅地造成等工事規制区域内では、切土または盛土の高さが3m以上、または面積が500㎡以上の場合に許可が必要です。本件では高さは3m未満ですが、面積が500㎡を超えているため、許可対象となります。
押さえる:高さと面積は「または」の関係。いずれか一方でも基準を満たせば許可が必要。
B氏は特定盛土等規制区域内で、高さ4mの盛土を行おうとしている。当該区域は宅地造成等工事規制区域には指定されていない。 B氏はどのような手続きが必要か。
結論:都道府県知事の許可が必要です。
特定盛土等規制区域内で特定盛土等を行うには、都道府県知事の許可が必要です。宅地造成等工事規制区域内には特定盛土等規制区域を指定できないため、区域の重複はありません。特定盛土等の基準に従い許可申請を行います。
押さえる:特定盛土等規制区域は宅地造成等工事規制区域と重複しない。盛土に特化した規制区域。
試験での狙われ方
出題傾向と対策
| 出題頻度 | 毎年複数回出題 |
|---|---|
| 出題実績 | 過去 37 年で 34 回・32 年分・最新 2025 年 |
| 重要度 | A:最重要。農地法に次ぐ得点源で、確実に1点を確保すべき分野。 |
| 解き方のコツ | 3つの区域の特徴を表で整理し、許可要件の数値(3m、500㎡、2週間)を確実に暗記すること。改称後の新制度を重点的に学習する。 |
よく問われるパターン
- 許可が必要な工事の判定(高さ3m以上または面積500㎡以上)
- 3つの規制区域の指定要件の区別
- 説明会開催の時期と対象者
- 許可と届出の区別
- 安全維持義務の主体と内容
関連過去問
この論点が問われた本試験
本試験 37 年分から、「盛土規制法」に関連する過去問をピックアップしました。
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Q1【2025年 問19】宅地造成及び特定盛土等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市及び中核市にあってはその長をいうものとし、地方自治法に基づく施行時特例市に係る経過措置については考慮しないものとする。
解答: 正解:2
宅地造成等工事規制区域内の土地の工事主又は工事施行者は、宅地造成等に伴う災害が生じないよう、その土地を常時安全な状態に維持するように努めなければならない。
【解説】解説 したがって誤っている記述は[2]です。
Q2【2024年 問19】宅地造成及び特定盛土等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市及び中核市にあってはその長をいうものとし、地方自治法に基づく施行時特例市に係る経過措置については考慮しないものとする。
解答: 正解:3
工事主は、宅地造成等工事規制区域において行われる宅地造成等に関する工事について、工事着手後2週間以内に、宅地造成等に関する工事の施行に係る土地の周辺地域の住民に対し、説明会の開催その他の当該宅地造成等...
【解説】解説 したがって誤っている記述は[3]です。
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同じ法令上の制限内の他論点
よくある質問
盛土規制法について
宅建の「盛土規制法」とは何ですか?
盛土規制法は、宅地造成工事や特定盛土等に伴うがけ崩れ、土砂崩れ等の災害から国民の生命・身体・財産を保護することを目的とします。宅地造成等工事規制区域、特定盛土等規制区域、造成宅地防災区域の3つの区域を指定し、それぞれに応じた許可・届出制度を設けています。特に盛土による災害リスクの高まりを受け、令和6年の改正で特定盛土等規制区域が新設されました。
「盛土規制法」は宅建でよく出ますか?
本試験では過去 37 年間で 34 回、32 年分で出題されています。出題傾向は「毎年複数回出題」です。
宅地造成等工事規制区域内で、切土の高さが2m、面積が600㎡の宅地造成工事を行う場合、都道府県知事の許可が必要である。
○正解。高さが3m未満でも、面積が500㎡以上であれば許可が必要です。「または」の関係です。
特定盛土等規制区域は、宅地造成等工事規制区域内に指定することができる。
×誤り。特定盛土等規制区域は宅地造成等工事規制区域内には指定できません。区域の重複はありません。
工事主は、宅地造成等工事規制区域において宅地造成工事を開始した後、遅滞なく周辺住民への説明会を開催しなければならない。
×誤り。「遅滞なく」ではなく「工事着手後2週間以内」に説明会を開催する必要があります。期限が明確に定められています。
「盛土規制法」の覚え方は?
「サゴ(3・5)」で覚える:高さ3m以上、面積500㎡以上で許可必要
・「2週間で説明」:工事着手後2週間以内に周辺住民への説明会
・「盛土は特別」:特定盛土等規制区域は盛土に特化した規制区域
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